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税理士試験 国税徴収法の受験記vol.1~概要&学校選び~

期間が空いてしまいました。
今回は国税徴収法について、体験談を書いていきたいと思います。

国税徴収法について

国税徴収法は国税が滞納となった際に税務署が取る滞納処分手続きをまとめた科目となります。
全体的に税理士試験は受験者は減少傾向にありますが、国税徴収法については受験者も増えており、近年の人気科目と言ってもよいのではないでしょうか。

科目選びのポイント

国税徴収法は理論のみの試験となっています。
ただし配当計算(※)についての出題がある年度もたびたびあり、大手資格学校では計算のテキストも用意されています。
※配当計算とは例えば差し押さえた財産を売却した際に、売却代金を各債権者に分配する際の計算をいいます。
また、国税徴収法は本試験においても時間的に余裕がある試験となります。
以上のことから
・計算問題よりも理論暗記に自信がある
・筆記速度に自信がない
・実力をつけて確実な合格を目指したい(時間に余裕があるため運に左右されにくく、実力が反映されやすい科目と思います)
という方にはおすすめな科目であると感じています。

国税徴収法は覚えにくい(個人差あり)

正直、受験した全科目の中で一番やり難い科目と感じました。
とにかく他の科目より条文が覚えにくいです。
これは相性の問題があると思いますが、法人税・固定資産税などは条文の趣旨などがわかりやすく、イメージしやすいのですが、国税徴収法についてはイメージがしにくく丸暗記に走りがちです。
ただし丸暗記だと条文が頭から早く抜けていってしまうので理解をしっかり行う必要があります。

国税徴収法はおすすめか?

上記のとおり、僕の場合は国税徴収法とはあまり相性がよくないため、もう一度科目の選択ができるとしたら選ばない科目だと思います。
ただし国税徴収法は近年では人気の科目となっています。
教室講義で受講していましたが、資格の学校では意識の低い受験者も多くいる印象でした。
そういう意味では正しく努力できれば合格の可能性は高く、おすすめの科目だと思います。
僕は簿記論、法人税法を受験する年にサブとして国税徴収法を受講しており、本腰を入れる年にはある程度内容は理解できておりました。このようにサブ科目として事前に内容理解に努めておくと合格率はかなり高まると思います。

一方で、模試については経験者が上位層を常に占領しており、初学者は落ち込む結果になることが多いです。(これは他の科目でもいえる事ですが、国税徴収法は顕著なのではと思います)
ただし、例えば大原の模試では計算50点、理論50点ですが、本試験では計算問題が出ないことは多々あるため、模試に一喜一憂せず、コツコツと勉強できれば合格はある程度見込めるのではないでしょうか。

学校選びについて

国税徴収法については、大手資格の学校で学習方針が大きく違うと思われます。
私の場合は
2022年1月開講 国税徴収法(大原)
2022年5月開講 国税徴収法(TAC)
を受講しました。(2021年は大原を受講)

2校を受講した感覚とすると
大原:80~90の知識で100の試験に挑む
TAC:100~120の知識で100の試験に挑む
というイメージでした。(大原は効率を重視しているイメージ、TACは網羅性を重視しているイメージ。ただし本試験では重箱の隅をつつくような問題もあるため、どちらの学習範囲も外れることは往々にしてあります)

大原

・計算問題に力を入れています。また解法も見やすいため、計算問題が出た場合にはアドバンテージを取れるのではないでしょうか。
・理論の出題傾向をより研究している印象がありました。そのため、理論の重要度ランク表も出題実績からCランクとなっている理論はたくさんあります。(これがこの科目が人気となった理由かもしれませんね)
・受講者が多いです。受講者が多い=本試験でも解答は多数派にはいれることができるのは大きなメリットだと感じました。

TAC

・解答方法が基本的に根拠→あてはめとなっているため、説得力のある解答になると感じました。
・理論の範囲が大原よりも広く、TACの出題を網羅できれば本試験での安心感は高くなると思います。(特に近年は理論のみの出題も多いため、理論を網羅的に覚えることがより重要です)
・近年は制度趣旨の問題も出ますが、趣旨の説明や練習問題も充実しています。(大原はどちらかというと口頭で済ますことが多い)

おすすめの受講法

上記のとおり、特色がある2校ですがもし1年で確実に合格を狙う場合には2校受講することがおすすめです。
最低でもどちらかの学校を受講しつつ、直前期の答練はどちらも受けると安心して本番を迎えられると思います。

次回は勉強方法などをまとめたいと思います。

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