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2020年代の就職活動 (3) --採用選考のホンネ 書類編--

割引あり

はじめに

 会社にとって人の採用は古今悩みのタネである。
 どのくらい悩んでいるかはこちらの記事に書いたので、後で気が向いたら読んでみてほしい。

 採用は主に書類による選考と面接による選考がある。基本的に会社というのはある程度の永続性を目指しているので、新しく雇う人とは末永い関係を気づきたいと思ってる。そのため、可能なら直接会って根掘り葉掘り人となり、専門性について聞いてから判断したいのだが、その時間は現実的に取れないので、書類選考と面接による選考をして採用することになる。
 これは令和の時代でも基本的にはあまり変わらないスタイルであり、あと10年は続くことと思われる。
 就活の建前は色んな所に書いてあるのでそちらを見てもらうことにして、ここでは僕が何を見てるかを書いていこうと思う。これは採用に関わった人間しかわからない情報と考えられるので、基本的に有料とさせていただきたい。もしこれから就職活動をしようとか、している人がいたら中々ない中の人の観点をしれることになると自負しているので、是非ご覧いただければ幸いだ。 採用者の目線で、応募してきてくれる人たちにこうしてきてくれると助かるという情報も多数載せているので参考になるのではないかと思う 。なるべく損の内容に内容は熟慮の上期待したので、是非記事をご購入いただければと思う。
 また、最初は採用のときに気を付けてることで一本の記事にしようと思ってたのだが、思いのほか書くことが多く、今回は書類選考のときのことだけを書くことにする。今の計画では全3回で、次回が面接、最終回が選考会議について書いてみようと思う。

想定する読者

 僕は製造業のJTC僻地工場とその後はIT系の零細ベンダーづとめしかしたことがないので、主に以下の人たちが対象になる。ただ、それ以外の人も読むと参考になるかもしれない。

  • 理系の大卒、院卒

  • 新卒で就活する人

  • 転職活動しようとしてる人

 ちなみに僕が採用するような人材は基本的に新卒では一部上場企業の理系職、IT系ではハイエンド人材と言われる人たちであり、対象になるのはそういう人たちだ。申し訳ないが文系職についてはあまり知見がないので、ここでは対象にならない。

この記事を書いた目的

 上記のようにX (旧ツイッター) 上で就職活動についての恨みつらみをよくみるのだけれど、企業にとっても採用は将来をかけた命がけのイベントである。ただ、会社勤めしてる人は就職活動を経験してるので、就活する人のやることは知ってるが、就職活動をする人の多くは採用に携わったことはないことが多い。従って、 採用側は就活側の事情を知ってるが、逆はそうではないという非対称な活動が就職活動 である。
 このような事情から就職活動というのは概ね採用側に有利に見えるのだが、それを就職活動する人たちにはハックしてほしいという思いや、採用側の事情を知ってよく準備をしてより良い自分を採用側に見せて先行しやすいようにしてほしいという思いもある。
 いずれにしろこの記事が就職活動に悩む人たちの助けになれば幸いだ。
 ちなみに、毎回言ってるが、もしこの記事が参考になったらスキ❤ボタンを押していただけると嬉しいし、フォローしてくれたり、投げ銭を頂けると更にうれしい。

僕の基本的な考え方

 これはおためごかしてはなく、本気で考えていることだが、 基本的に応募してきてくれた人のいい所を見て、うまく自分たちと会ってるようであれば来てほしい と思ってる。つまり、 落とす方向の選考はしたくない と思っている。昔は応募者が物凄い沢山いたので、どうやってふるいに落とすかが問題だったと思うのだが、今は採用が大変な時期なのでそういうこともできない。そして、やはり自分たちの会社にフィットする人材を欲しいと思うのが人情であることに変わりはない。
 しかし、書類の書き方がちょっとうまくない、面接のときの応対がうまくないといった理由で本来は採用したかった人を採用できないのはもったいない。とはいえ万人が書類の書き方がうまかったり面接を上手にこなせるわけでもないので、基本的にこの人は書類の書き方が苦手なんだけど実は能力が高いんだなとか、一見ぶっきらぼうに見えるけど中に熱いものを秘めているんだなっていうのを推察しながら進めている。
 しかし本来ならそういうのはない方がお互いに楽なのは確かなことであると思うので、この記事を読んだ人には就活でどういうような準備をするとよさそうかの指針を建てられるような記事にしたいと思っている。
 なるべく皆さんのいい所が見せられるように願ってやまない。


就活選考フローおさらい

 一般的に採用のフローは次のようになる。

```mermaid
flowchart LR

  apply["ES、履歴書提出"]
  subgraph "選考プロセス"
    es_selection{"書類選考"}
    first_meeting{"一次面接"}
    second_meeting{"二次面接"}
    final_meeting{"役員面接"}
  end
  assign["内定"]
  pray["お祈り"]
  apply --> es_selection
  es_selection --"OK"--> first_meeting
  es_selection --"NG"--> pray
  first_meeting --"OK"--> second_meeting
  first_meeting --"NG"--> pray
  second_meeting --"OK"--> final_meeting
  second_meeting --"NG"--> pray
  final_meeting --"OK"--> assign
  final_meeting --"NG"--> pray
```

なんとなく面接の回数は3回にしているが、2回のときもあるし、4回のときもある。個社ごとの事情によりけりだとは思う。
 ちなみに、JTCというか、会社というのは ドケチであり、特に製造業というのは原価厨の集まりのようなところがあるので、通常はある仕事に3回も4回も会議をすることはあまりない。にもかかわらずこれだけの手数を踏むのはそれだけ会社にとって採用活動は重要なイベントである ことを意味している。
 次の章からそれぞれのフェーズでのポイントを書いていこう。

書類選考

 基本的に履歴書、ES、職務経歴書を読むが、そのポイントを書いていこうと思う。
 因みにJTC僻地工場時代は僕は直接書類選考に絡むことはなかったが、その後の某AIベンチャーと、現職では書類選考に呼ばれることもある。そういう前提で見てもらえればと思う。

履歴書

 まず、氏名住所学歴職歴配偶者の有無顔写真を見る。資格欄は普通自動車免許以外を見る。他はあまり見ない。多分人事が見る。

 名前 
 日本人かどうか確認する。日本語喋れなさそうだったらすぐに英語に切り替えられるように準備しておく。僕は何故か英語での面接に駆り出されることが多かった。
 あとは面接のときは応募者の名前を呼んで話をするので、名前を覚えておくのは基本的な礼儀作法のうちだ。

学歴 
 前も書いたが、 高校と大学の両方を見る 。
 例えば、地方の名門高校から国立大学にいく人と、東京出身で幼稚園から大学まで立教とか、東京出身で中学から大学まで早稲田とかいう人たちでは全然違う人物像が浮かび上がってくる。僕の場合は理系職を採用することになるので、例えば 幼稚園から大学院まで慶応 みたいなJTC文系職で人気の人材は基本的にそんなに加点要素にならない。また、そういう人たちが理系職に応募するのは珍しい。

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