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2020年代の就職活動 (4) --採用選考のホンネ 面接編--

割引あり

はじめに

 前回までで書類選考のときに採用サイドがなにに注目しているかについてまとめてみた。書類選考を突破すると次は無事面接になるわけだが、面接というのは色々なスタイルがあり、必勝法のようなものを考えるのは難しい。何となれば、就活であったり採用であったりは一期一会であり、会社にフィットしそうかという観点で選考をするので、何かのスコアが凄くよければ採用されるとは言えないからだ。例えばあなたがいい大学の凄い研究室で凄い研究をしていて、就活のときにフォークリフトの免許を持ってる人を採用したい会社に面談に行って採用されることはほぼないだろう。逆もまた然りで、フォークの免許持ってる人が理系の院卒を募集する会社に行って採用されることはない。
 このように、会社の求める人材と応募してきてくれた人たちの人物像、その他背景情報の距離が近ければ採用してきてほしいとなる。できることは 志望する会社の欲しい人材に自分がマッチしてますよと主張すること であり、その場が各種提出書類であったり、面接であったりする。

想定する対象読者

 僕がずっと理系の職場で理系の仕事をしてきて、その中で面接を担当することが多かったので、基本的に理系のことしか書けないので、引き続きそのコンセプトで対象を想定している。

  • 理系の大卒、または、院卒

  • 理系の職種を志望している

  • 新卒よりの話になると思う

  • 新卒採用で学校推薦使わないで就活に臨む人

  • 所謂JTC志望

色々な面接の形式

 もう一つは、面接にもいくつかスタイルがある。全部の面接のスタイルについて対策をするのは難しいのだが、ある程度網羅的にとらえておこうと思う。

  • 個別面接:

    • 応募する人が1人でそれに対して採用側が複数人で対応するやつ。世の中で広く面接と認識されているやつ。今回の記事にで主に書く。

  • グループ面接:

    • 応募者数人がグループで面談するやつ。採用側も複数人である。この場合は応募者一人一人に避ける時間がないので、その中でいかにインパクトを残すかが重要になる。

    • 一人で沢山話すと他の人の話す時間がなくなってしまい、周りが見れないやつなんだなって思われて印象が良くない。他の人の話を聞いておいて、それと話をつなげるとかいうテクも使える。

  • グループディスカッション:

    • グループ面接に似ているが、応募者数人で与えられたトピックについて議論をして、それを採用する人たちが眺めるスタイル。

    • 沢山話したり、場を仕切ったからといって評価が高いわけではない。 議論の発展にどう寄与したかが評価ポイントになる。ただ、みんな必死に色んなこと話したいので、食い気味に、たまには人の話をちょっと遮るくらいの感じで行かないと厳しいかもしれない。

  • カジュアル面談:

    • 採用に関係なく、応募する会社の人とおしゃべりするスタイル。建付け上は面接ではないが、このときに話す人たちは実際に面接で出現する人たちであることが多い。カジュアル面談は面接ではない。

 僕はこれらの面接スタイルの中で個別面接とカジュアル面談には度々呼び出されてたので、今回はこれらを主にまとめていきたいと思う。
 なお、この記事もこれまでの記事と同じように途中までは無料で読めるようになっている。もし途中まで読んでみて最後まで読んでみたいと思われたら有料パートをご覧いただければ幸いである。

 なお、このほかにもいくつか就職活動の記事を書いてるので、そちらもご覧いただければ幸いだ。


大前提

新卒採用の場合

 理系といえど新卒採用はガクチカをある程度重視する。
 何故なら大学とか大学院で勉強とか研究をしてきた内容が企業でそのまますぐに役に立つわけではないので、卒論の研究内容をそのまま会社でもやってくださいとはならない。そういう人材は学校推薦で配属される事業部まで決まった中で採用されていき、所謂自由応募枠での戦いにはならない。
 従って、未だに基本的に新卒採用市場はポテンシャル採用であることが多いように思う。その中で、専門分野を絞って配属が決められる学校推薦を使わないで応募するっていうことはソルジャー経由の幹部候補として採用されることを意味している。
 従って、こいつは将来よき兵隊、よき軍曹、よき士官になれるかという視点で評価される
 そういう中で内定を勝ち取るにはどういうアピールの仕方が良いかを考えてみるとよいと思う。
 因みに僕のJTC時代を振り返ると、東大だろうが京大だろうが東工大だろうが僕の下についたやつは全員ソルジャーとして扱ってたし、その中でも東工大出身のやたら優秀なやつには一番泥臭い仕事をやらせてた。まあJTC僻地工場なんてそんなもんだと思う。

中途採用の場合

 大体就職して3年くらいの人たちを中途採用とみなす。
 それより短い場合は第二新卒というか、中途だけど新卒と同じような感じで扱われることが多いと思う。以下その前提で記事を書いていく。
 中途採用の場合は、ガクチカなんてスキップしていきなり職務経験と持ってるスキルを聞かれる。それらがマッチしないと採用されない。極めてドライな採用方法だとは思うが、逆にそれが諸外国的には普通だとは思う。
 従って、普通にサラリーマンとしてのお行儀ができていて、それまでやってきた仕事を 守秘義務に抵触しない範囲 ボヤかしていかに伝えるかが重要になる。

個別面接

 よく想定される面接のスタイルで、将来あなたの上司とか先輩になる人かそれに近い立場の人が現れる。これは会社的には金のかかるセットアップなので、志望する会社の本気度が図れるイベントである。

布陣

 大体2人から多いときで4人で面接する。一人でやることはあまりない。一人で面接に臨むことがあるとすればそれはオープンスペースでやるときだけ。これは面接でのハラスメントを監視する意味合いもある。
 たいていの場合、人事から1名、残りは技術系の若手とか部課長クラスであり、あなたが配属を志望する部署かそれに近い部署から選ばれる。たまにガチで人が足りない部署から来ることもある。
 気になる場合は面接する人たちにどちらの事業部から来ましたかくらいきいてもいいかもしれない。それがあなたの志向とマッチしないならたとえ一次面接であってもその次の選考に進まないことも考慮してもいいかもしれない。何故なら会社の方はあなたの意向はあまり重視してないというのがこれからわかるからだ。そのような状況で採用されてその後の会社人生が楽しい物かは疑問視されても仕方がない。

アイスブレイク

 面接受ける人も緊張すると思うが、する方も緊張するので、履歴書とかのデータを思い出しながら軽く1、2分ほど緊張をほぐすための雑談をする。たまに一緒に面接する人がガチ勢だといきなり本気モードの面接を始める。その場合は諦めて取り調べに答えてほしい。
 しかし、この小噺パートで打ち解けられるとその後がかなりスムーズだ。

自己紹介と自己PR (新卒採用の場合)

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