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5月に読んだ本まとめ 読書メーター

2023年5月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:2321ページ
ナイス数:58ナイス


読書会での「推し本(紹介本)」を中心に読んだ。「視野を広げる」という言葉があるが 僕の経験では「視野はそう簡単に広がらない」。興味のおもむくままに読むので 日本人作家やベストセラー本は別世界になる。18才女子の心理や行動、日本社会を支える個人の活躍、鉄道ファンの青春と夢など新鮮な驚きがあった。紹介してくれた人 ありがとう!


https://bookmeter.com/users/216867/summary/monthly/2023/5

■今を生きる思想 ショーペンハウアー 欲望にまみれた世界を生き抜く (講談社現代新書)

ショーペンハウアーは「読書」と「幸福」を読了しているので「意志と表象としての世界」を知るために購入。

生涯と概論、時代背景と現代への応用と大変コンパクトに まとまっているので読みやすいが、他の哲学者の思想や言葉の意味などがあっさりしている。わからないままに読めるのは、著者の力量からか。100ページ余りの入門書で 興味をもった哲学者は、親切な読書案内で本を探そう。古今東西人間の悩みは、いずこも同じだし、時代や社会はいつだって混沌としている。道標となるのが哲学。


読了日:05月27日 著者:梅田 孝太,アルトゥール・ショーペンハウアー

https://bookmeter.com/books/20200009


■本屋で待つ

「本屋で待つ」は忍耐強く待つこと、辛抱強く人の話を聴くことの大切さを教えてくれる。個人の本屋がどんどんなくなっていくのは、いずこも同じ。長く店舗運営に携わった経験から 雇用や人材育成、利益の出る仕組みづくりやお客様との応対など 懐かしく思い出しながら読んだ。第三章のあとがきにあるように 佐藤さんは決して人格者ではなく はみ出しものだった点や優れたメンターとの出会いが自分を育て 周りの人たちも育っていったこと。素朴なイラストがいい

ね。読書会の紹介本。

読了日:05月26日 著者:佐藤 友則

https://bookmeter.com/books/20652523


■挫折を経て、猫は丸くなった。: 書き出し小説名作集

読書会の紹介本。小説の一部という予想と違い 「小説の書き出し」で始まり その後は超短編小説のように完結しているものや自由な創作が増えたらしい。「自由部門」では、想像が膨らみやすく「規定部門」では、大喜利のようで 笑えるものが多い。余韻に浸る文やツッコミを入れたくなる文など多彩な416編。想像をふくらませる前に次々と読んでしまうので 拾い読みがいいかもしれない。僕なら完結させずに 文の前後を想像させる文章を書いてみたい。

お気に入りは「「いいか、お前は何もするな」未来から来た自分に言われた。」だね。


読了日:05月25日 著者:

https://bookmeter.com/books/11028444


■アンと青春

デパ地下の和菓子店のアンちゃんの奮闘記。アンちゃんを始め各キャラクターの悩みや葛藤など人間関係が、よりリアルになって目が離せない。乙女こと立花さんとアンちゃんとの関係も気になるし 友達二人との京都旅行のエピソードが人間アンちゃんの人柄や価値観など浮き彫りになっている。営業で百貨店担当の経験から 百貨店独特のピリッとした空気を懐かしく思い出した。アンちゃんは販売に向いているようだが 師匠の下で和菓子を作る修行がより合っている気がする。

読了日:05月23日 著者:坂木 司

https://bookmeter.com/books/10693514


■和菓子のアン (光文社文庫)

読書会の紹介本。デパ地下の和菓子店でバイトする18歳女子。個性あふれる登場人物たちと和菓子の文化に驚きつつ一気読み。謎解きもあるミステリ仕立ての女子成長物語。僕は営業で百貨店担当していたことがあり 懐かしい思い出がよみがえった。僕にとっての和菓子はおはぎとお餅。子供の頃お餅をペッタンペッタンついていたし、母のおはぎは最高においしかった。作品の背景や文化を知ることでより愛着が湧くのは、和菓子も芸術も同じだという大きな気付きがあった。日本人作家3人目。続編も読んでみたい。


読了日:05月17日 著者:坂木 司

https://bookmeter.com/books/5523897


■ロスト・トレイン (新潮文庫)

廃線跡をを訪ねた主人公が鉄道マニアの初老の男性と出会うが、男性はその後行方不明に。テツ子の彼女と「まぼろしの廃線跡」の謎を解く旅へという物語。鉄道ファンの心境、謎解きの面白さ、淡い恋心などリアルからファンタジーへの展開に夢中になり二日間で読了。鉄道と人生の居場所探しとの結びつきがなるほどなーと説得力十分。僕は自分の居場所を意識したことがなく共感はできないが、登場人物たちには感情移入はできた。誰もが人生のレールに乗っている。その行き先は?エンディングも好き。読書会の紹介本。

読了日:05月13日 著者:中村 弦

https://bookmeter.com/books/4761090


■ナチ・ドイツ最後の8日間 1945.5.1-1945.5.8

500ページに恐れをなすが、ドキュメンタリータッチでサクサク読める。ヒトラーの死後から8日間を同時進行でのナチ狩り、集団自殺、降伏の交渉など数多くの日記や伝記や証言などから何を考えて、どう行動したかが臨場感たっぷりに描かれる。さらに戦後に政界や財界で名を成した人の当時の行動が興味深い。独ソ戦での残虐行為が未曾有の復讐になるのは 因果応報とは言え戦争の現実を思い知らされる。膨大な時間とコストと人間のエネルギーが すべては破壊と滅亡へつながった歴史に言葉を失う。


読了日:05月07日 著者:フォルカー・ウルリヒ

https://bookmeter.com/books/19834310


■レオナルド・ダ・ヴィンチ:真理の扉を開く (「知の再発見」双書)

アイザックの「ダ・ヴィンチ」の流れで読了。伝記本では小さなイメージしかなかったのでカラー図版で 細部のへのこだわり、生々しい文字など視覚的に把握できたのはうれしい。巻末の資料編では、アイザック本との絵画の見かたや人物像の違いなどあり面白い。改めてダ・ヴィンチの偉大さに触れることができた。「知の再発見」シリーズは、人物や学問の全体像を図版と文章で把握できるので価値が高い。


読了日:05月01日 著者:アレッサンドロ ヴェッツォシ

https://bookmeter.com/books/170398



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