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「世界中の無駄を10%削減する」をビジョンに掲げるシノプスのESG経営戦略とは

株式会社シノプス内定者の北見です。今回は、シノプスの「持続可能な社会の実現を目指していくことへの効果」にフォーカスしました。シノプスは、需要予測型自動発注サービス「sinops-CLOUD」をはじめ、在庫に関わる“人”、“もの”、“金”、“時間”、“情報”を最適化するITソリューションを提供することで、「世界中の無駄を10%削減する」ことをビジョンに掲げています。シノプスのESG(※)戦略について、経営企画室でIRを担当している島井 幸太郎さんと木村 有希さんにお話を伺いました。

ESGとは
環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取って作られた言葉。現在は企業の「売上高・利益」といった財務情報だけではなく、社会課題の解決に取り組んでいるかなどの非財務情報も重視される傾向にある

内定者プロフィール

北見 朋也
東京都生まれ神奈川県育ち
趣味:テニス
大学での研究:環境影響評価学
シノプスに決めた理由:持続可能な社会を実現するビジネスに携わりたかったから

今回お話をお伺いした二人

取締役 管理部管掌 島井 幸太郎さん
管理部 経営企画室 IR担当 木村 有希さん

在庫を最適化してあらゆる角度から無駄を削減します

シノプスは10年以上前から「世界中の無駄を10%削減する」ことをビジョンに掲げています。人間は生活をする上であらゆる物を必要としますが、それらは多くの過程を経て私たちの手に届いています。お店の棚に並んでいる商品を買うまでには、さまざまな過程があります。原材料の生産をして、工場での加工や梱包を経て、トラックなどを使って各地への輸送を行い、最後に店舗のスタッフ方が店頭へと並べてくれています。これらの過程の中に、多くの消費財・消耗品やエネルギー、人の労力、資金が投入されています。これだけ多くの手間がかけられている商品が余って捨てられる事はとてももったいないことです。そこでシノプスは在庫を最適化してあらゆる角度から無駄を削減します。

シノプスのESGへの取り組みとは

Environment
シノプスは食品スーパーマーケットなどを始めとする流通業の発注時間、欠品、ロス、物流を最適化することによって、導入企業の売上と利益の向上、人手不足解消や投入資源の削減に寄与することでサステナブルな社会の実現へと貢献します。

店舗が仕入れる商品の量と消費者が求める商品の量の差が小さくなり、サプライチェーン全体を通したCO2排出量の削減効果や資源枯渇防止効果を生み出します。

具体的には、小売企業の店舗の需要予測の高度化により、必要な数だけ発注することが可能になり、それにより輸送効率の向上を図ります。また無駄な製品の製造を回避することによって廃棄ロスの削減や工場などで使用される電気、燃料の削減も見込めます。さらには製品に使用される原材料を減らすことにもつながります。需要予測型自動発注サービス「sinops」から蓄積された店舗と消費者間の商品需要データを、店舗と取引のある卸売り業者やメーカー企業と連携することで、必要な商品を必要な数だけ生産することが可能になりにます。

Social
さまざまな社内制度の導入により、社内の多様性を高めて組織としての活力を底上げしていきます。社内ではリモートワークと出社勤務のハイブリッドワークを実現しています。現在はリモートワーク率が93%(2022年10月の平均)を達成しており、採用活動も全国で行っています。また、バーチャルオフィスやUniposによるピアボーナス制度を導入することで社内のコミュニケーションを円滑化しています。

※リモートワーク率は100‐〈出社日数/従業員の所定労働日数合計〉で算出

Governance
シノプスはコーポレートガバナンスコードに準じたガバナンス強化を推進することで、企業としての長期的な事業活動の継続と利益の創出を担保します。一般株主との利益相反が生じない独立役員を取り入れた取締役会を構成しているほか、役員のスキルマトリクス開示を行うなど、経営や情報開示の透明性を確保しています。

安定した企業成長と在庫の最適化を通したサステナブル社会の実現

日本の公的年金を運用している大手機関投資家のGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は2020年に積立金基本指針にてESG投資を推進するように改訂しています。また同機関は長期的な利益確保のためにはESGの考慮が重要であるとの見方も示しています。一方、企業には成長の基盤となるビジネスモデルを求められています。2020年10月に当時の菅首相が掲げた2050年のカーボンニュートラル目標が近づいていくにつれ、グリーンウォッシュ(※)を回避して、安定した企業の成長とサステナブル経営の両立が求められていくと思われます。

シノプスでは現在、伊藤忠商事と業務提携を結び、サプライチェーン全体の在庫情報を一気通貫で最適化するDCM(デマンドチェーンマネジメント)を構築しています。2022年3月時点で食品スーパー業界において30%以上のシェアを誇り、これを40%まで向上させることを目標に掲げています。食品スーパーマーケットの各店舗の高精度な需要予測データを卸売業や製造業へ連携することで、サプライチェーン全体の最適化を実現します。安定した企業成長と在庫の最適化を通したサステナブル社会の両立を目指します。

グリーンウォッシュ
本当は環境や地球に配慮できていない商品やサービスを、配慮できているように装う、見せかけること

最後に

インタビューを通して、シノプスは予測が難しいとされる食品の発注予測の精度を上げることで、在庫の適正化はもちろん在庫管理に伴う店舗の従業員の業務削減や輸送効率の向上を実現していることがわかりました。
無駄を減らすことにより、利益を生み出す余地を作れます。特に環境面では世界全体で排出される温室効果ガスの削減が大きな課題となっていますが、シノプスが行う在庫の最適化は無駄な商品の生産を回避することで、製造や輸送にかかるエネルギーの削減効果が大きく期待できます。これらの効果は長期的な資源の利用、それに伴う豊かな生活の保全につながっていきます。私も早く、シノプスが描くビジョンの実現に尽力したいと、この記事を書きながら強く思いました。