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外来看護師のひとりごと22

みなさんこんにちは。
こうりです。

今日はカンファレンスについて綴らせていただきます。


カンファレンスって何やってるの?


カンファレンスはあちこちで行われますが、今回は退院前カンファレンスについてお話しします。

なぜなら外来看護師だから(笑)

退院して通院するのは外来ですからね。


今、入院日数は短くなっています。
治療なら治療、手術なら手術をして、ある程度回復したらすぐ退院です。
なぜかというと明確な理由があります。
患者は高齢者が多いからです。
長く入院していると足腰が弱って歩くのが大変になったりします。
入院という環境に適応できず、せん妄になったりします。
家に戻ることが難しくなったり、寝たきりになったり、活動が落ちると肺炎になったりといいことがありません。
なので、治療・手術が終わればすぐ退院なのです。


しかし、もちろんすんなり退院できる患者ばかりではありません。
中には在宅で医療行為を行うことになる患者もいます。
例えば様々な理由で口から栄養をとることが難しくなった患者には経管栄養が行われることがあります。

経管栄養はざっくり言って口から栄養がとれないのであれば、鼻や胃、腸から栄養を入れようということです。

今回は腸から栄養をいれる経腸栄養についてお話ししますね。
その名の通り、腸に管が入っています。

https://www.otsukakj.jp/healthcare/iv/en/

栄養剤をいれる容器と栄養セットをつなげて、栄養剤をいれて、栄養セットを満たして、ポンプ(投与速度を管理できる)をセットして自分に入っている管につなげる。

なんか、よくわからないですよね?(笑)
それ以外にも体位とか、漏れとか皮膚とかいろいろ観察しなきゃならないんです。
これを本人、もしくは家族が覚えて、毎日行います。
大変ですよね?
病棟の看護師はこれを、毎日、覚えるまで指導します。

覚えたとして、病院で看護師の見守る中ではできても、家に帰ると途端にできなくなってしまう患者がいます。
患者、家族の理解度や性格、生活環境、手伝ってくれる方がいるのか、相談にのってくれる方がいるのかなど見極めて、在宅に医療者が入ったほうがいいと判断すると、訪問看護師を調整します。

そして、やっと退院カンファレンスです。

出席するのは医師、担当看護師、外来看護師、理学療法士、栄養士、訪問看護師、ケアマネージャー、ソーシャルワーカー、退院支援看護師など。その患者の状態によって作業療法士や介護物品を扱う方なども同席します。

今はコロナ禍なのでZOOMで行ったりもします。

そこで自己紹介のあと、それぞれの立場からの患者の状態、経過、今後起こりうること、それの対応策などが話し合われます。
患者や家族にも入ってもらいます。そしてこういう風に在宅での生活を支えたいと思う、とお話しし、了承を得ます。

経腸栄養は毎日なので、退院日、もしくは翌日から訪問看護師に訪問してもらい、手順は大丈夫か、自分でできるか、心配はないか、不安はないかなど確認してもらいます。

退院してからは外来が担当します。
何かあれば訪問看護師に、そして外来に連絡が来ます。
連絡がきたら医師に報告し、受診が必要か、必要であれば受診の手続き、物品の準備など行います。

結構、大掛かりですよね?(笑)
その患者一人にこれだけの医療者が関わります。
なので、チーム医療と言われているんですね。

今日は退院カンファレンスと経腸栄養についてお話ししました。

また読んでいただけると嬉しいです。


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