Before Sunset

下半期の自分的目標がバッチリ決まったのに、7月に入ったらマジ本気出してやったるぜって思ってたのに、とりあえず一週目の休日2日間はなんのやる気も出ず、ただただぐうたらに過ごしてしまった。

目標を叶えるためには、わりと、いや、めちゃくちゃ時間がないんです。ただでさえ時間が足りないし、終日休みの日なんて月に8回とか9回しかないのに、1日もムダにできないはずの1日を、すーごくムダにしてるなう。

今日はまず、午前中からワインを飲んでしまった。天気が良すぎたのと、35度という常軌を逸した暑さが、変に私のテンションを上げてしまったから。「夏ぅ〜〜〜っ！」て叫びを、心に閉じ込めておくのはもったいないし。

白ワイン片手に、バルコニーではポルトガルとか、はたまたキューバ とかでかかってそうな陽気な音楽を流し、『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』の写真集を開いた。色が、湿度が、時代が、こちらに語りかけてくる。

グラスは汗をかいていて、表面には透明の水滴がポツンポツンと浮いている。私の額にもじんわりと汗が浮かび出て、この暑さの中で過ごすからすべての行いに風情があるのにな、と思いつつも限界を迎えて部屋へ移動。

極楽じゃ〜〜〜！冷房ぴゅうぴゅう、扇風機ぐるぐる、最高じゃ〜〜〜！どうして汗をかいてまで暑さにもがきながらバルコニーで過ごしていたんだ私は、などと思い、あっという間に浅はかな思考へと堕落した。人間だもの。

そして私はひんやり冷や冷や極楽浄土な部屋の中から、地獄窯のような暑さの外の世界を見て優越感に浸っていた。人間界と下界を区別するようなナゾの優越感に。それからソファーの上でただひたすらごろごろ過ごしている。

そんなことをしていたら夕方になってしまった。今日という日はもう終わりを迎えるのか。そんな雰囲気の空が漂ってきた。昼の空も突き抜けた青で素晴らしかったが、夕方の空は優しさがあって、それはそれでまたいい。

目標のための第一歩も動き出せず、やる気のないだらだらとした休日を過ごしてしまった今日は、果たしてムダな1日だったのか。朝から眺め続けたブエナ・ビスタ（素晴らしい景色）が、その答えを教えてくれるだろう。