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Firebase Startup #4 ー オンライン開催 Firebase Hackathonで飲食店をサポート!後編

2020年9月21日(月)22日(火)の連休に FJUG(Firebase Japan User Group)とシンギュラリティ・ラボ(以下シンラボ)のコラボ企画、Firebaseのイベントを開催しました。記事が長くなりましたので、前編と後編に分けました。この記事は後編になります。

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この日の進行は、FJUGオーガナイザーの山口氏にご担当いただきました。

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審査員の紹介

伊藤忠商事 寺村様をお迎えし、中島氏、FJUGの村本氏の御三方に審査員をお願いしました。

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オーディエンス投票

今回オーディエンス賞はないのですが、オーディエンスの方にも参加いただきたいので投票をおこないます!

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プレゼン&デモ

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LT#1 コロナ渦飲食店ハザードマップ

一番目の発表は、チーム枠参加でエントリーいただいた「ちーむしあわせ」さんです。飲食店の体力の可視化。リアルタイムでお店のお客の入りがわかる、飲食店の体力を可視化するアプリケーションです。

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飲食店側では目標集客数を登録し、経営が危ぶまれている店舗がお客さんにわかるというアイデアです。お客さんは、お気に入りの飲食店をささえる満足感が得られる設計になっています。

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デモでは、登録画面やお客さんからみえるハザードマップ的な地図画面をみせていただきました。リアルタイムでその日の集客がみえるようになっています。今後、お客さんは訪れたお店でスタンプをためることができる機能も実装予定だそうです。

Firebaseの機能のところでは、Hosting、飲食店の基本情報やその日の集客管理にCloud Firestore、認証では Authenticationを利用しているとのことでした。

チームしあわせ:Firebaseを使った感想として、短期間でそれなりに動作するものが作れたかな、と思っています。

質問タイムでは、集客数によるハザードマップのアイコンの変化とかがどうなるかを解説していただきました。

アプリケーションは、こちらからアクセスできます。

お気に入りの飲食店がどのような状態なのか把握できるのはいいですね。絶対応援にいきます!ちーむしあわせさん、発表ありがとうございました!

LT#2 おもちかえり.comで飲食店オーナーもデータを活用しよう

次の発表は、チーム枠でエントリーいただいた「レッドインパルス」さんです。こちらは電通大発のエンジニア企業チームです。おもちかえり.comの機能拡張をおこなっていただきました。

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購買情報やアンケートを蓄積し分析できるように拡張。分析データを使って新しいメニューを開発したり、人気のないメニューの仕入コストをさげたりできるというアイデアです。

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レッドインパルス:おもちかえり.comはFirebaseには普通にデプロイできたけど、中で使用している外部サービスや環境周り調べたりしていて環境構築に苦戦しました。ソースコードが整っていてて実装がしやすく、コントリビューションしやすいです。今回は分析にグラフを用意しました。今後は飲食店のどう活用できるかが課題だと思います。飲食店がコンサルタントと組んで計測ツールとして使うといいのかなと思いました。データが増えたらAIを使って改善提案ができたら面白いんじゃないかなと思いました。

発表ありがとうございました。スライドはこちらから。

LT#3 おもちかえログ(仮) - 登録店舗数を増やすアプリ

次の発表は、中級者枠&個人チームの「ワダタカヒコ」さんです。ワダさんはReactNative×Firebaseを使ったスポーツ観戦のアプリ開発をされていて、Udemy講座も提供されいるそうです!今回は、おもちかえり.comを実際に利用してみて店舗数がまだ少ない、飲食店はITに不慣れな方が多く登録が難しいなどを課題にあげていただきました。ハッカソンで作成したアプリは、おもちかえり.comとは別にサードパーティ的な作りにしたそうです。

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ユーザーのモチベーションをあげるために、レビュー投稿型にしたほうがよいのではと考え、飲食店がおもちかえり.comから公開した情報とユーザーが投稿した飲食店が地図上に混ざって表示されるようにしました。おもちかえり.comに掲載されていない飲食店でテイクアウトをした場合、飲食店を登録し、グレーのマーカーで表示しレビューが投稿できるようになっています。飲食店が公開している情報は赤いマーカーで表示。クリックするとおもちかえり.comのサイトに遷移するようになっています。

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システム構成は、おもちかえり.comからデータを取得し、サードパーティ製としてCloud Firestoreにデータを保存、ユーザーレビューも同じところに保存する構成にしているとのこと。今後はユーザーが投稿したものを蓄積し、そこから営業をかけるようにできたらいいのでは、とうアイデアでした!

ワダタカヒコさん:オンラインハッカソンははじめてで、昨晩はピザを頼んでハッカソンぽく過ごしました。FirebaseとReactNativeは効率がとてもよく、順調に開発できました。Udemy講座から半分プログラムをもってきたということもありますが、興味があるかたは、Udemy講座ものぞいみてください。

質問タイムでは、ネガティブな投稿にはどうするのかや、レビュー投稿された飲食店が公式に登録されたらどうするのか、という話がでました。人力が入りそうですが、どうにかシステムできたら良いかな、とのことでした。

発表ありがとうございました。スライドはこちらから。

LT#4 Jucy

次の発表は、チーム枠参加でエントリーいただいた「ファーストロジック」さんです。ファーストロジックさんは職場でFirebaseを利用しているそうです。今回はじめてゼロからFirebaseでサービスを作ることに挑戦。できあがったプロダクトは飲食店がインフルエンサーに食レポを依頼できるサービスです。

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飲食店はJucyに登録すると、インフルエンサーを検索・食レポを依頼することができます。インフルエンサーはJucyに登録しておくだけで依頼がくるので、自分で飲食店を探しに行かなくて良いというメリットがあります。インフルエンサーのカテゴリーが検索でるので、飲食店が大食いの企画をしたときは、大食いインフルエンサーを検索することができます。

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技術面では、NEXT.jsとはじめてTypeScriptに挑戦されたそうです。

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Firebaseでは、Cloud FunctionsにデプロイしたNext.jsが、それぞれのバックエンドサービスにつなげていくという流れにしているそうです。

ファーストロジック:今後開発をしていくとしたら、メッセージのやりとりやビデオ通話、インフルエンサーが飲食店を予約できる、SNSを通じていろんなインフルエンサーを巻き込んでサービスを広げられたらいいなと思っています。

LT#5 おもちかえり.comブログ機能

次のチームは、初心者枠・中級者枠にご参加いただきましたみなさんです。メンバーは全員初対面。コロナによって影響を受けた飲食店のセルフブランディングを助ける機能を作りました。

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OwnPlate(おもちかえり.com)上にブログ機能を追加。飲食店がブログを投稿しSNSなどを通じていろいろな人の目につく機会を増やす、SEOも支えられるとうアイデアです。

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Cloud functionsを使いOGPを作成して、twitterで拡散をするような機能もあったら良さそうとのことでした。引き続き開発していただけるといいなと思います!初対面メンバーで、たった一晩でアイデアからここまで作成できるのはすごいですね!

進行:今回みんな初対面で、ブログ機能にしようとうアイデアに行き着いた過程について教えてほしいです。

アイデア出しから決定まで、すべてSlack上でおこなったとのこと。メンバーそれぞれ好きにアイデアを出し、投票で決めたそうです。ハッカソンも楽しんでいただけたそうで良かったです🥰

中島氏とソサエティエンジニアのコメント

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発表ありがとうございました。スライドはこちらから。

LT#6 QRコードを活用した実店舗での 安心・安全な注文サービス

次のも初心者枠・中級者枠&全員初対面のチーム「MyQR」さんの発表です。おもちかえり.comに登録されたメニューを使って店内飲食もできるようにしようというアイデアです。

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飲食店側のメリットはメニューをデジタルで管理し、物理的なメニューのお手入れを省いたりすることでコストを削減、ユーザー側のメリットはメニューを触らないことで接触感染の抑制、店内にどれだけ人がいるかなども見えるような仕組みにし、おもちかえり.comひとつでテイクアウトも店内飲食も両方サポートできるように考えました。

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MIROという付箋のWebサービスを利用しアイデア出し→UI設計→モブプロ(数名のエンジニアが1つのモニターとPCを共有して開発を進める手法)で開発したそうです。混雑予想などもデータから取れるそうなので可視化できる仕組みがあるといいですね!

発表ありがとうございました。スライドはこちらから。

LT#7 おもちかえり.comのサポーター制度導入

次のも初心者枠・中級者枠&全員初対面のチームです。当日参加できなくなってしまった方もいらして、少ない人数で頑張っていただきました。おもちかえり.comに登録している店舗数がまだ少ない、利用したいユーザーの周辺に利用店舗がないケースなどを課題にあげていただきました。解決策として飲食店同士でサポートしあう、ボランティアでサポートする、企業がパートナーとしてサポートする、サポート内容は飲食店の登録サポート、運用時のポートなど、サポーター制度の導入するというアイデアです。

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チャットを使用して使い方をサポートするとうデモをおこなっていただきました。

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デモ途中で回線が切れてしまいましたが、内部のSlackではもりあがっていました。チャットサポート!いいですね。

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発表ありがとうございました。スライドはこちらから。

LT#8 おもちかえり.comをもっと見やすく、使いやすく! 〜ジャンル別検索・メニュー表示搭載〜

次のも初心者枠・中級者枠&全員初対面のチームです。こちらのチームも少ない人数でばんばっていただきました。おもちかえり.comでは現在都道府県からしか検索できない、また何を提供している店舗かひと目で分かりづらい、メニュー画面の比較が難しいなどなどの課題を感じ、検索機能の改善をしていただきました。

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都道府県から、ジャンルで検索できるように変更されました。

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その日食べたいもので検索ができるようにメニューもジャンルごとに検索が可能に!また縦スクロールを横並びのレイアウト変更していただきました。ユーザーが好みにあわせて表示方法を変更できるといいですね。

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デモのあとの質疑タイム

質問:ジャンルの選定、絞り込みはできるますか?
回答:複数選択はできません、今回は1項目です。

質問:課題の洗い出しはどうやりましたか?
回答:おもちかえり.comを操作してみて、他のサイトと比較しました。他のサイトだとジャンル検索がありましたが、おもちかえり.comはジャンルが選べず、飲食店のページまで見に行かないと探しにくいと思いました。

発表ありがとうございました。スライドはこちらから。

オーディエンス投票

すべての発表が終わったあと、審査員が審査中の間にオーディエンス投票をおこないました。結果はご覧の通りです。

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票の多い順に、食レポをインフルエンサーに依頼できるJucy、QRコードを活用した実店舗背の安心・安全な注文サービスMyQR、コロナ禍飲食店ハザードマップでした!投票にご協力いただきました皆様、ありがとうございました。

MyQRチームのKさんのコメント:初心者で参加させていただきました。このチームみなさん初対面でしたが、まとめてくださる方や教えてくださる方がいて、とても勉強になりました。ありがとうございました。

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進行:これをきっかけに、今後も活動いただければと思います!

審査発表&表彰

最優秀賞賞品

今回の商品はハッカソン運営チョイスの家電です。最近話題の低温調理器やスマート電球などなどです。

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最優秀賞

中島氏:今回も非常にレベルが高くてすごいなと思いました。またソースコードをオープンソースして良かったです。解決すべき問題が明確なのが良かったです。短期間でここまでできてすごいです、技術がすごいのもあれば、アイデアがすごい、両方すごいのもありました。審査員みなさんと相談した結果、最優秀賞はワダタカヒコさんの「おもちかえログ(仮) - 登録店舗数を増やすアプリ」に決まりました。アイデアが素晴らしいと思いました。まず、ユーザーサイドからのお店の動線ができる、また作り方ですが、おもちかえり.comの中身をかえるということもできたけど、今回この作り方は、おもちかえり.comとは別のサービスをたてて、疎結合でつないでマイクロサービスのアーキテクチャーに見立てて作っていて美しいなと思いました。

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ワダタカヒコさん:オーディエンス投票の結果をみて予期していなかったので、びっくりしてます。今回、コードはもともとあったやつを半分使いましたが、一日で予想以上に良くできたのはFirebaseとReactNativeの開発効率の良さがあったからだと思っています。今回受賞できて嬉しかったので、このアプリを世の中にローンチできるようにしていきたいなと思います。ありがとうございました。

ワダタカヒコさん、おめでとうございます!是非、世にだしていただきたいと思います。引き続き頑張ってください!

伊藤忠商事特別賞

寺村様:この度はハッカソンにお招きいただき、ありがとうございます。はじめてハッカソンというものに参加しまして、皆さんの技術力と、ここにちゃんと仕上げてこられる力が素晴らしいなと、ただただ感銘を受けております。私自身はシステム関連には疎くて申し訳ないのですけど、アイデアがビジネスになりうるか、という観点で審査をさせていただきました。伊藤忠商事特別賞はファーストロジックさんの「Jucy」に差し上げたいなと思います。このサービスの素晴らしいところは、食レポのインフルエンサーに対して飲食店の方が気軽に申し込めるというところです。ひとつ思ったのが、Youtubeとかインスタでも直接メッセージ送れちゃうのかなと思うのでそこと違うところ、マッチングの機能を充実させるといいのかなと。けっこう日本人は直接のやり取りより間接のやり取りの方を好む傾向があるのかなと思うので、「私はこいうゆうインフルエンサーを求めているので、こんなインフルエンサーいませんか?」のようなマッチングさせるものだとより活性して利用できたりするのではと、またそこで金額も提示できたりたらビジネスになっていく道筋が個人的には見えたので、是非今後も頑張っていただけたらなと思います。おめでとうございます。

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ファーストロジック:伊藤忠商事特別賞ありがとうございます。チーム一同喜んでおります。みんな慣れない中頑張ってきたので褒めてもらえて嬉しいかったです。チームメンバーはエンジニアになってまだ2年以内なので、これから先もWebアプリの開発、頑張っていきたいと思います。ありがとうございます。

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伊藤忠商事賞は、選べるギフトカードお送りいたします。

審査員特別賞

事前に用意していた賞は2つだったのですが、審査が白熱し、迷いに迷い、急遽審査員特別賞が用意されました。

中島:審査員特別賞は、レッドインパルスさんの「おもちかえり.comで飲食店オーナーもデータを活用しよう」です。おもちかえり.comのエンジニアはたいして多くないのですが、集計機能は、私や中のエンジニアがこんなのが欲しいと思っていたものの一つであり、それでいて、もういきなりそもまま使えそうなできあがりなので、ぜひともマージしたいなと思いました。技術的もすごいなと思いまして、今後も一緒に開発できたらなという思いも込めまして、今回賞を用意させていただきました。ほんとに短い期間でここまで完成させて、驚いております。

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レッドインパルス:特別賞ありがとうございます。すごいびっくりしてます。今回、自分たちでおもちかえり.comを拡張する形で、組み込んでもらえるのを意識して作っていたのでそこを評価してくれたのを嬉しく思います。コードがオープンソースで公開されているので、機能がどんどん追加されて普及していったらなと思いました。ありがとうございました。

総評

中島氏:この前のハッカソンの時も思ったのですけど、すごい人がいるなと。私、ときどき日本のソフトウェア会社はダメだとメルマガやブログで批判しているのだけど、個々の人をみるとすごい人がいるわけですよ。もっとそうゆう人たちが世界で活躍できる環境を作らなくちゃいけないなとか、ますます思いました。ちなみに、おもちかえり.comは今後も開発を続けていくので、是非ともオープンソースなので、どんどん改良していただいてもいいですし、ある意味サービスを起ち上げていただいてもいいので、是非ともよろしくお願いいたします。

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村本氏:皆さんお疲れさまでした。僕からは大きく2つ。1つ目は先程中島さんがおっしゃったように、この短期間で素晴らしものがたくさん出てきてすごいなと思いました。もう1つは、FirebaseJapanUserGroupに所属している僕からの意見なのですが、Firebaseにはもっとたくさんの機能が入ってまして、いろんなサービス(機能)を使ってみてもいいじゃないかなぁって、思いました。例えばプッシュ通知というやMLなど、今後みなさんFirebaseのいろいろな機能を使って今やっているプロジェクトを進めていただけたらなと思ってます。

インタビュー

写真家でジャーナリストの小平氏、シンラボの福田氏、おもちかえり.comエンジニアより、各受賞者にインタビューをおこなっていただきました。その様子はこちらの記事からご覧いただけます。

おわりに

おもちかえり.comは当初、サイトの飲食店ページヘのアクセスは、検索エンジンからの流入は考えていませんでした。おもちかえり.comへの導線は飲食店のホームページなどからアクセスするという考えで作成していました。おもちかえり.comを運営していくうちに、もっと検索しやすいといいねとう利用者からの意見があがっていました。今回のハッカソンでそれぞれ開発したサービスがリリースされたり、機能が取り込まれたら良いなぁと思います。おもちかえり.comとは関係ないアイデアの方も素晴らしかったです。

個人的な意見ですが、前回のハッカソンから毎回参加していただいてる方もいて、当時作成されたプロダクトがブラッシュアップされていることも知れて、大変うれしく思いました。

今回、はじめてのオンライン開催という試みでしたが、中島氏と共に講演・審査員をお受けくださいましたFJUG村本様、伊藤忠商事の寺村様、司会をご担当していただきましたFJUG山口様、事前準備・当日の運営にご協力いただきました、シンラボの皆様、ハッカソン、オーディエンスに参加された皆様、誠にありがとうございました。心よりお礼申し上げます。

本イベントは以下の団体にスポンサーいただきました

伊藤忠商事株式会社 https://www.itochu.co.jp/ja/

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