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生きてさえいれば、本当の幸せを見つける旅ができる

どうしよう、この話も深い。
小坂流花と言う作家の才能に嫉妬さえ感じてしまう。


極限の閾値まで経験しないと決して描けない物語。
空想の世界だけでは到底辿り着くことはできないだろう。


世間には愛だの恋だの恋愛話で溢れている。
それはそれなりに感動もするし共感もする。
でも。


生きていれば。  恋だって始められる。  生きていれば。 〝ほんとうの幸〟を見つける旅が続けられる。  季節を明日も巡りながら。  春、夏、秋、冬、絶え間なく流れる幾千の景色の中で。

-「生きてさえいれば」著書抜粋-


なぜ人は誰かを好きになるのか。なぜ人から好かれるのか。
人を好きになるのには、果たして理由がいるのだろうか。


人を好きになっていく自分に気づき、それが自然と愛へと変化する。
愛へと変化した自分の想いは、決して経年劣化などしない。しかし、酷い現実を受け止め失望することだってある。


そんな人生模様の本質をじっくり考える機会を頂いた気がします。
生きてさえいれば、本当の幸せを見つける旅ができるんだ。


死を見つめるのではなく、生にこだわる。
ここが小坂流花さんの特徴なのでしょう。



今日紹介する傑作は『生きてさえいれば』です。
偶然著者が書き残した原稿を見つけ、皆で世に出した恋愛物語です。


いや、恋愛物語というよりも人生読本と言っておいた方がしっくりきそうだ。鮮明な時間軸、かつ全く違う2人の登場人物の心情を赤裸々と描くには、死と隣り合わせの経験から生まれたものであろう。言葉では伝わりにくい感情を、客観的な視点と本質的な論点を編み込みながら感動の渦へと巻き込む。


「春桜は生きるわよ。人はね、どんなに悲しいことがあっても、どれほど絶望しても、ひとつの感動や、ひとつの喜びや、ひとつの恋で生きられるの」

-「生きてさえいれば」著書抜粋- 


透明感のある物語です。
僕はあっという間に読み進めてしまいましたが、もしかしたら少しずつ何日もかけて読んでみても良い気がします。


そうですね、悲しい出来事があった人、人間関係に困惑している人はきっと衝撃を受けるはず。中年の単身赴任の僕でさえ、心に中に潜んでいる何かが脈打つのを感じました。


残り少ない夏のひと時を、この様な素晴らしい著書と共に過ごされてはいかがでしょうか? Kindle Unlimitedでは¥0で読むことができるんです。
僕は読んだ後、原著を購入する予定です。


最後まで読み進めて頂きありがとうございました。
今年最後の夏を満喫しましょう。🌱


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