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「得」と「徳」のバランスを整えると

僕の通っていた小学校でも二宮金次郎のコンクリート像があった。
どうして金次郎というのか知らないが、本名は二宮尊徳のはず。江戸時代後期に「報徳思想」を唱えた農政家だと教科書に記してあったと記憶しています。


軍国主義の中で「至誠報徳」の教えを皇民化政策に上手く利用され、薪を背負って歩きながら勉強する姿が昭和のはじめ頃にバズったのです。


二宮尊徳について全然詳しくありませんが、唱えた有名な言葉が素敵で鮮明に覚えています。


「道徳なき経済は罪悪であり、経済なき道徳は寝言である」

-二宮尊徳-


めっちゃカッコ良いです。
はじめてこの言葉を知った小学生の時は意味が分からなかったのですが、でも、50歳を超えた今であれば、その真意がよく分かるのです。


「道徳」と「経済」はバランスが必要。
全くその通りです。現在、新型コロナ感染症が猛威を振るい全世界を苦しめていますが、社会の仕組みを整えるときの基本こそこの教えだと思います。


コロナを無視して経済ばかり注目していると大変なことになる。また、逆に経済を無視してコロナばかり気にしていても前に進めません。


つまり「ゼロ」にする工夫が必要なんだろうと思います。
仏教の世界でいう「中道ちゅうどう」です。
対立、または矛盾し合う両極端の立場を離れ、両極端のどちらにも偏らない中正な立場を貫くことです。


だからと言って、僕が回答を出せる訳ではありません。
でもこの「ゼロ」にするための考え方には強く惹かれます。


人生は努力の積み重ねだと言います。
絶対に間違えではないです。でも、しっくり来ない部分もあります。
いくら積み重ねても身につかない、むしろマイナスになってしまうことだってあるからです。


ひとつひとつを積み重ねれば、やがて、、、
誰でもそう信じています。でも本当にそうでしょうか。
大成を信じて買い続けた株が一瞬で紙切れになる時代。また、コツコツ練習してきたスポーツ競技、大会前日に大怪我をして出場できないことだってあるのです。


「得」を意識しているかなのか。
確かに損得の意識が強いと、積み重ねたものが無くなったときにがっかりしてしまいます。そうではなく「徳」を積み重ねることを意識すると少し和らぐと教わりました。


では「徳」ってなんだ。


電車やバスで人に席を譲ったり、落ちてるゴミをサッと拾ったりすることなのかも知れない。よく分からないが、形や結果として残らないものが多いのかな。誰かが感謝していたり、ありがたいと思われる。自分でも清々しいと感じること。これが「徳」なんだ。


プラスのことばかり期待するのではなく、マイナス、つまり人の為に何ができるかって考えることが大事であり、必ずしも「得」ばかりではない。ここにコロナ感染症解決の糸口があるような気がしてならないのです。


習気じっけ」という仏教用語があります。
今日は仏教用語が多いです。汗
仏教の世界では、身に染み付いた習慣をこの様に呼ぶのですが、これは来世まで持っていけるという利点があります。今生で報われなくても、必ず来世で報われるという教えです。


僕は熱狂的な仏教徒ではありませんが、この考え方には痛く惹かれます。
言い換えれば「得」は来世に持ち越せませんが「徳」であれば来世まで持ち越せるということなのです。お持ち込み可能なのです。高いボトルを注文しなくても、コンビニで買ったものを持ち込めるお得感。


お金をたくさん持っていても来世まで持って行けませんから。


生まれながらに何かに秀でている天才って奴も、きっと前世で「徳」を積んで今の世界で報われているのかも知れない。そう考えると、生死を超えた壮大な計画だと思いませんか?


今日も妻のお供です。
今のうちに「徳」を積んで、来世では逆転する。
そんな壮大な計画を心に念じています。
なんか全然違うかも。


最後まで良い進めて頂きありがとうございました。
季節が変わって風邪をひきやすい時期です。
どうかご自愛ください。🍁


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