シューターの憂鬱〜マッスル☆みんち編
この小説は、冒頭800文字の面白さを競う比類なきコンテスト《逆噴射小説大賞2018》の応募作です。
「おい!大丈夫なのかオマエ」ごりっ、とパンクファッションの女の頭に銃口を押し付けるが「……」ピュピュン、ボカンボカン!女は意に介さずシューティングゲーム《マッスル☆みんち》に興じている。手元にはメモ帳があり「218,750」の文字。意味不明だ。「クソッ…オマエで最後なんだぞ」足元には死体。頭部が吹っ飛んでいる。
そのゲームセンターにいる客はおれたちと“ヤツら”だけ。銃口はおれにも向いてる。女は仲間だが、ヤツらの期待に応えなければおれが殺さねばならん。その後はおれだ。
女は冷静だが妙だ。敵編隊を撃ち漏らす。中ボスを無視してザコを追いかける。ボーナスアイテムを見逃す。「勘弁してくれよ…」命を繋ぐにはハイスコアを出すしか無いというのに。
しかし——
女はステージボスを撃破。暗転。スコア表示を見ると「…BINGO!」と呟いた。
TOTAL SCORE 218,750
女はメモ帳に次の数字を書いた。
〔つづく〕
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