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山田詠美「血も涙もある」〜意外にも

不倫の小説なので、ドロドロしたものを
想像したのですが、

意外にも読後感は清々しい
初恋に似たものを感じました。

さすがベテランの作家さん。
言葉の選び方が熟練。

保冷用ボックスのような家

130頁

実家を一言でこう表現するって
すげーな。

冷蔵庫でも、冷凍庫でもない
微妙な温度。

肌がしんとします

特に問題はない家庭だけど、
あたたかさがまったくない家って
どんなんだろう、、。

うちは、問題だらけだけど
熱はあるなと思いました。

・・・・・

飄々ぶりっことゆったりぶりっこの夫婦。

それを炙り出させるための不倫相手登場。

でも、
不倫相手は、とてもとてもご縁の深い人だった。

不倫はダメです、人を傷つけます、、
なんて簡単に言えない
深い小説でした。

・・・・

登場人物の誰にも共感できなかったです。
どいつもこいつも、嘘くさい、嫌な奴らばかり。

先生も桃子も太郎も、現実に身近にいたら
話もしないな。


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