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海上自衛隊パイロットを育成する徳島航空基地ってどんな場所? -練習機TC-90に搭乗してみた-

■はじめに

はじめまして、てってけ氏です. (https://twitter.com/sima__tetteke)
普段はエンジニアをしております。
昔から自衛隊の活動に興味があり、一国民として応援しております。
ひょんなことから令和3年度の富士駐屯地(富士学校)の駐屯地モニターに選ばれて、活動の発信もしています。

今回は徳島航空基地で体験搭乗したTC-90について写真や動画と共に書き記したいと思います。動画だけ見たい方は最後の章をご覧ください

■徳島航空基地ってどんな場所?

徳島航空基地は、海上自衛隊のパイロットを育成が主任務の基地、海上自衛隊のパイロットの登竜門と呼ばれる小月航空基地を修了した方々が次のステップに進むための基地だそうです。

太平洋戦争中にも、現在の同じ場所に基地が存在し、戦時中は今の倍ほどの敷地に縦横無尽に滑走路が設置されていたもの戦後は縮小し、農地や住宅地に姿を変えます。その代わりに、海側に埋立地がせり出してその上に滑走路が設けられており、資料館で見せていただいた航空写真を見るとその違いが一目瞭然です。

戦後直後と現在の徳島航空基地の航空写真の比較

徳島航空基地は、海上自衛隊の基地なのですが敷地内には少ないながらも陸上自衛隊も同居しており、別々の建物を使っているようで不思議な光景でした。宿舎くらいは同じ建物なのかなと思ったのですが、これまた別だそうです。

■併設の徳島阿波おどり空港との関係

徳島航空基地には、徳島阿波おどり空港が併設されており、滑走路を共用しています。そのため、自衛隊機と民間機の管制は海上自衛隊がまとめて実施しているようで、頼もしさを感じますね。

徳島航空基地/徳島阿波おどり空港の管制塔

■目隠しで飛行練習、計器飛行課程とは

徳島航空基地では、練習機TC-90と呼ばれる双発のビジネス旅客機を改造した機体を訓練用として利用しているようです。

TC-90

この機体を利用して学ぶ内容は計器飛行課程と呼ばれる飛行機に搭載されている計器(速度計や高度計等)を信用・信頼し、目隠しで離陸後から着陸間際まで飛行するというもの。

この目隠しというのは、本当に飛行機から外を見れないようにするのだそう。計器の内容を見ながら自身の飛行機の位置を頭の中で把握するなんて、知力以外にも自身の決断や判断に絶対的な自信を持てないといけなさそうですね。

飛行機の計器以外にも自分を信じて貫けるかを試される訓練なのかなとお話を伺って感じました。そういった意味では、基地でお話を伺ったパイロットの皆様から信念強く、頼もしい雰囲気を感じました

■練習機TC-90に体験搭乗してみる

体験搭乗時は、航空機のエンジンは切らずにプロペラが回ったまま、機体中央にある搭乗口から機内に乗り込みました。

全力でプロペラが回っているせいか、搭乗口付近ではバックブラストが激しく体をふらつかせながらタラップを登って搭乗完了、元はビジネス旅客機と
いうことで窮屈は感じません。

タラップを下ろしたTC-90

当日は風が強いこともあり、副機長から「離陸直後は揺れるので手に持っているカメラを落とさないように気をつけてくださいね!」と一声

そして、実際に離陸すると同時に機体は左右上下に激しめに揺れ、体全体に強烈なGが襲いかかり、「お、お、うお〜〜」とちょっと情けない声が自然と出てきます。

こんな強い風の中でも計器飛行訓練が実施されるとなると不安でいっぱいになりそうですね(体験搭乗は計器飛行ではないので、誤解なきよう…)。

先行機と編隊を組んだ時の一コマ

■風にも負けず、大鳴門橋を上からぐるりと1周

徳島航空基地を出発後は上空から大鳴門橋を見るという大変貴重な体験をさせていただき、空から見る海や山、市街地の美しさに魅せられる10分間の飛行でした。

丸窓より見える大鳴門橋

■おわりに

今回は、徳島航空基地を知る機会や海上自衛隊の練習機に体験搭乗させていただくという貴重な機会をいただき、自衛隊奈良地方協力本部の皆さんや当日対応していただいた徳島航空基地の皆さん、強い風にもかかわらず安全にTC-90を操縦してくださったパイロットの皆さんには多大なる感謝を申し上げます。

■[参考]体験搭乗の雰囲気がよくわかる動画


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