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詩「ガラスケース」

透明のガラスケースのなかで踊る人形

まるで太陽の光をさけるように両腕をくねらせて

わたしは手に持つ本を置き

空のワイングラスを人形の顔に向かって投げつける

ガラスとガラスがぶつかり砕け

踊る人形が驚きの息を殺す

わたしは本をふたたび手に取ると

花のような詩の一編を読み始めた

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