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短歌:坂のある港町

坂道を上っていくと潮の香に背中押されたかけっこ勝った/銀猫
さかみちをのぼっていくとしおのかにせなかおされたかけっこかった

 6歳から7歳の途中まで、坂のある港町に住んでいました。人生これまで何度も引越しをしていますが、居住歴が最も短いところです。ちなみに、ヘッダー画像の坂道は函館とのことです。わたしが住んでいた港町ではありませんが、記憶の中の坂道と海は、こんな感じでした。強いて言えば、坂はもっと勾配がきつかったと思うのですが、それも6歳の子どもの感覚ですから、実際はこのくらいだったのかもしれません。

 わたしはこの土地が好きでした。自分の意志で引越しをする年齢ではありませんでしたから、いつどこに住むかは親次第。行きたくなくても連れて行かれました。

 たった1年4ヵ月しか住むことができなかったこの町の坂道も潮風も友達も学校も、大好きでした。

 

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