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短歌:いつまでも見慣れない景色

大三角指でなぞれば山が見えふるさとの峰に重なる夜更け/銀猫
だいさんかくゆびでなぞればやまがみえふるさとのみねにかさなるよふけ

 わたしが育った家の前で西を向くと、山が見えます。600メートル足らずの低山ですが、夕焼けと山は常に一緒の景色で、夕陽は山に沈みます。
 いま住んでいるのは同じ市内で、実家から車で30分程度のところですが、周囲の景色の中に山はありません。山は遠い存在になりました。

 夏も冬も、夜空には星の大三角形が見え、その▲は山を思い起こさせます。わたしが見て育った山は峰というほどの大山ではありませんが、気持ちがこの歌を詠ませてくれました。

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