見出し画像

短歌:もろびとこぞりて

クリスマス 幼き耳が覚えてるシュワキマセリは不思議な呪文/銀猫
くりすます おさなきみみがおぼえてるしゅわきませりはふしぎなじゅもん

 クリスチャンではありませんが、幼い頃からカトリック教会が身近だったので、ある意味、賛美歌も身近でした。
 賛美歌の歌詞は文語が多く、子どもの頃は意味を理解できない歌も多くありました。その最たるものが「もろびとこぞりて」です。

 「もろびとこぞりて」は「諸人もろびとこぞりて」です。歌詞は「迎えまつれ」と続きます。つまり、「みなひとり残らず集まって、主をお迎えせよ」という意味なのですが、そう理解できたのはいつのことだったか… 中学生になってからだったような気がします。

 最後までわからなかったのは、サビのフレーズである「シュワキマセリ」。

 「もろびとこぞりて」は、英語では"Joy to the World."の歌詞で歌われるのがポピュラーで、なかなかポップでリズミカルです。日本語でもポップでリズミカルになります。
 ですから、サビは、

♪ シュッワッキッマッセェリ~ッ ♪
♪ シュッワッキッマッセェリ~ッ ♪
♪ シュウワ~ シュウワッア~ キッマッセェ~リ~ッ ♪

と、聞こえます。

 冗談ではなく、祈りの言葉か、はたまた呪文の類だと思っていたわたしを責めないでください(笑)

 いまはちゃんとわかっています。「主は来ませり」だと。「主がいらっしゃいました」「だから、みんな集まってお迎えしましょう」という賛美歌なのです。

 もっとクリスマスらしい一首を作りたいと考えていましたが、賛美歌が聞こえてきたら昔のことを思い出してしまいました。

TOKYO FM 少年合唱団による「もろびとこぞりて」

Pentatonixによる”Joy to the World.”


この記事が参加している募集

#今日の短歌

39,255件

サポート戴けた場合は、書籍購入など研鑽のために使わせて戴きます。