河童🥒　日本先住民、家船🚢水軍の末裔？　水神様👼

河童の語源は
「川（かわ）」「童（わっぱ」）」⇒かわっぱ
「河太郎」とも言われています。
個人的には「小童（こわっぱ）」⇒「かっぱ」になったのではと考えています。

河童とは

• 頭に皿

• 小柄で子供のような体格

• 背中に甲羅

• 手足に水掻き、ヒレ

といったイメージで、地域では河童神社や河童塚などもあり「水神」
水の神様と崇められています。

今では一般的になった上記の形態を
「亀人形態」

Wikipedia引用

他には
「類人猿形態」
と言うのもあり九州、沖縄地方では猿形態の伝承が多く、全身は毛むくじゃらで牙が鋭く、甲羅はない。代わりに藁を背負っていたり。

山で人間の子供と相撲をとって遊んでいるという、微笑ましい部分も持っています。

一説には山の猿や水辺のカワウソになじみがない地域の人々にイメージがしやすく伝えられた、もしくは尾ひれがついた噂話かも、とも言われています。

噂話、なんのため？

河童の伝説は、当然のように
川、湖、池、沼
地域で多いのですが、そういった場所では昔から『水害』も多発していたはずです。

現代でも多くの水辺では、不運な事故が多く、そういった事故が起きないように海水浴エリア以外での遊泳は禁止という看板が立ち、コンクリの防波堤や消波ブロック（テトラポッド）が並び、川では水深を掘削し川幅を広げ、土手の設置もされています。

水害といっても、津波や河川の氾濫といった大規模なものだけではありません。

川の鉄砲水、海の離岸流、池や沼では水棲植物や木の根掛かり、底なし沼など、多様な事故があります。

これらの「注意特記」を

「文字の読み書きができなかった民衆にどうやってお知らせするか」

今では義務教育を経て、読み書きも大半の人が可能になり、TVやスマホのニュース、新聞、SNSなど情報を収集するツールも豊富な社会になりました。

なので昔のイメージも現代人はどんどん分かりにくくなっていて、常識、文化、感覚がまるで違うと思います。

昔のそういった伝承、伝達方法は「伝道師」という者もいましたが（日本では琵琶法師など）、日本の都市伝説でも有名な
遊び歌（かごめかごめ等）、そして怪談や「噂話」「世間話」「言い伝え」です。
これらが当時での最大のメディア、エンタメだったことでしょう。

つまり
水場に遊びに行く子供達や、釣りや漁をしにいく大人たちへ、

『水中に引きずり込む”河童”という物の怪がいるから注意しなさい』

という、イメージのしやすい風潮をまるで「回覧板」のように、人から人へ広めたのではないか。

Wikipedia引用

ライフライン

川の上流、池、湖は「貯水湖」として多くの村人たちの大事な

ライフライン＝飲み水

としても使用していました。

そんな水源に、身投げや事故としてでも「水死体」が放置された場合はどうなりますでしょうか。

肉体が朽ち果て、腐り、不純物から水も腐りはじめてしまいます。そうなると被害は村中へと拡大します。

現代のような水中装備もない時代です。完全な浄化もできないなら守り切るしかなかったでしょう。

そして、その死体が何らかの「感染症」をもっていれば村人全員の全滅もありえてしまいますし、そのような「ご遺体」の処置を、無知にみんなのライフラインへポイ捨てされても困ります。

そんな事故被害の注意などではなく「自分たちの身を守る」ための情報操作であれば、誰もが必死に噂話を「広めた」でしょう。子から孫へと。

西遊記『沙悟浄』

日本での沙悟浄は、カッパの妖怪とされています。
しかし実際の中国「西遊記」唐三蔵西天取経伝説などでは河童の要素は一切なく、

捲簾大将（けんれんたいしょう）として天帝の近衛兵の大将でした。

なぜ日本で「河童」になったのかははっきりしていません。一説には何らかの物語や文献ではなく「講談」にて水の妖怪河童として詠っていたそうです。
これもイメージとして「分かりやすく」した影響でしょうか。

Wikipedia引用

水軍、海賊

水軍といえば村上水軍が有名で「妖怪大戦争 (1968年の映画)」にて水軍にカッパが加勢したという描写もありました。

この様な、しっかりと組織化した水軍とまでは言いませんが、小規模（のちに海賊として落ちるような）集団は少なからずいたと思われます。

関西エリアでは四国、九州、瀬戸内海など、海や琵琶湖といった「水」に囲まれています。
海賊なども多かったことでしょう。

すでに妖怪カッパとして各地に伝承がなされている状態で、敵軍や海賊、荒くれな漁師など、泳ぎが上手い人のことを揶揄って「河童」としていた可能性もあります。
そして水軍の末裔とも言われている家船（えぶね）…

家船（えぶね）

村上水軍はのちに「毛利家」と昇進していったそうですが、全ての武士が待遇を受けたとも限りませんし、地元に残ることを希望した人もいたことでしょう。

家船とは、アイヌ、サンカ、琉球民族とならび日本の先住民の一族とも言われています。

モンゴルやインディアンのような「遊牧民」の日本版、島国ならではの「海の遊牧民」と言えるのではないでしょうか。
船の上、海や川、水上に移住と異住する民族です。

最後まで家船文化で暮らしていた人たちは、西日本で昭和40年頃に陸上への定住を余儀なくされて消滅しました。

永住権、市民権、納税などの理由でしょう。

家船の習慣として、

女性は抜歯するという風習

があったそうです。なぜ抜歯するのか、正確には不明です。

アイヌ民族も抜歯の痕跡があったとされ、縄文時代から引き継がれる文化の名残だったのかもしれません。縄文時代の抜歯は成人としての通過儀礼とされています。
そこの考察は、また別の機会に…

「類人猿形態」でのカッパはギラギラとした牙のような歯が…

しかし我々のイメージのカッパは「亀人形態」であり、亀やトカゲといった両生類のような口＝歯が無いイメージがありませんでしょうか。

そのイメージは、抜歯された女性の家船だったのかもしれません。

Wikipedia引用

まとめ

水というのは生命の源、生命線でありながら。時には簡単に人の命を奪うものでもあります。まるで恵みの神であり、荒ぶる神のようですね。

多くの場所、地域で水神として崇め、農作として雨ごいなどで人々は焦がれる神。そんな想いが体現した姿も「河童」の正体でもあります。

島国であり海に囲まれ、活火山地域でもあり、森や川にあふれる日本。
まだまだ興味深い「怪異」が「天狗」「河童」のように沢山あります。以降も是非、お目通し願います。きっと日本がもっと好きになりますよ。