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LOOK595と565のメンテナンス

こんにちは
自転車が大好きなsilicate_meltと申します.

ロードバイクの洗車やメンテって面倒くさくて先送りしがちですよね(笑)
とある3月の休日
今日は外は雪のため乗れません.
そこで今回は重い腰を上げて,
「そろそろ春のシーズンインに向けてやらなきゃなぁ… 」
なんて思いつつ,ずっとサボっていたメンテナンスをすることにしました.


1.汚れの拭き取り

二台のLOOKのメンテナンスを開始します.
手前がLOOK565,奥がLOOK595です.

565の後部がドロ跳ねしています.

595の下回りです.
こちらも汚れていますね.
この程度だといつもなら見て見ぬ振りをしちゃいますが(笑)
今日はちゃんと綺麗にします.

自転車の下に古新聞を敷いて,ウエスで乾拭きしたりハケで落としたりして,付着した泥や砂を落としました.
ホイールも同じように乾拭きして汚れを落とします.

2.スプロケットの洗浄

スプロケットを取り外して洗浄します.
写真は595で使っているRecordのスプロケです.
真っ黒ですね.

洗浄には灯油を使います(写真左のペットボトル).
石油ファンヒーターを使用している方ならご存知のことかと思いますが,毎年ファンヒーターをしまう時に受け皿に残った劣化灯油を回収して廃棄処分しなければなりません.
それをいつもペットボトルに回収していて,
いま手元にそんな劣化灯油が1リットルほどあります.
私はそれを自転車パーツの洗浄に使っています.
なお,今日は写真右のチェーンクリーナーは使いません.


空き缶に灯油を入れ,そこにスプロケットを分解して浸し,歯ブラシでこすって汚れを落とします.
灯油の匂いが充満するので,本当は屋外とかベランダでやったほうがいいのですが,今日は雪が降っているで,部屋の窓を全開にして室内で行いました.

スプロケットの洗浄が終わったらよく拭いて乾かします.
右が595で使ってるRecordのスプロケ(10速),左が565で使っているChorusのスプロケ(11速)です.
565のコンポはULTEGRAですが,11速はシマノとカンパでスプロケの間隔が同じなのでChorusが使えます.

3.プーリーの洗浄

リヤディレーラーのプーリーを分解して洗浄します.
右がRecordで左がULTEGRAです.


これも灯油に浸して歯ブラシで汚れを落とします.
すでに灯油が真っ黒です(笑)

洗浄が終わったら,よく拭いて乾かしたのち,グリースを入れて取り付けました.

4.ハブのグリスアップ

565で使っているCampagnolo ELECTRONのハブを分解してグリスアップします.
各パーツは古いグリースと汚れを拭き取るだけでとくに洗浄はしません.
ちなみにホイールはカンパですが,グリースはDuraAceを使っています(笑)

古いグリースを拭き取った後,新しいグリースをたっぷり入れました.
カンパのフリーのラチェットは昔から爆音(笑)で知られていますが,ここにグリースをたっぷりいれるととても静かになります.
最近は爆音仕様のハブも人気があるそうですが,私は静かな方が好きです.


ハブを組み立てていきます.

フリーボディーのロックナットは逆ネジなので注意が必要です.

Campagnolo ELECTRONは公式には9速〜11速に対応しているのですが,古い時代のもののためか実際に11速のスプロケを入れるとロー側のクリアランスがギリギリでスポーク取り付け部に干渉して回らなくなってしまいます.
そこで厚さ0.3mmのアルミ板から切り出した自作のスペーサー(赤の矢印)を入れています.
ほんのわずかな隙間なのですが,これで使えるようになります.


洗浄が終わったスプロケを各ホイールに取り付けました.
右がELECTRON+Chorus(11速)で左が NUCLEON+Record(10速)です.
595で使っているNUCLEONのハブは半年前にグリスアップ済みなので,今日はしません.




重い腰をあげて始めたメンテナンスですが,開始すると時間が過ぎるのは早いですね.もう1時を過ぎています.
お昼ごはんを食べて休憩します.


さて,ここから午後の部です.

6.チェーンの洗浄

チェーンの洗浄をします.
フレームを逆さにしてチェーンをダラリと垂らします.
ペットボトルをカットした容器にきれいな劣化灯油を入れ,そこにチェーンを浸します.チェーンを少しずつ移動させながら歯ブラシで磨いて汚れを落とします.

 一時期,チェーンを取り外しての洗浄がしやすいということでクイックリンクやミッシングリンクが流行りました.
 しかし,リンクの接続不良による切断トラブルが発生しやすくなり,現在ではシマノのクイックリンクは再利用不可に変わったようです.
私は取り外し式のリンク類は使ったことがありません.
出先でのチェーントラブルを防ぐ最も確実な対策は「一度取り付けたチェーンは余程の理由がない限り外さないこと」だと思っています.


洗浄したらウエスで拭き取ります.
写真はLOOK595のRecordのチェーンです.このあと565も同じように洗浄しました.


スプロケ,プーリー,チェーンの洗浄後に回収した灯油です.
真っ黒に汚れていますが,しばらくすると汚れの成分が沈殿して透明な灯油に戻ります.この洗浄後の灯油は再利用することができます.
もしも捨てる場合には,古新聞に吸収させて燃えるゴミとして捨てます.


7.フレームの洗浄

フレームの洗浄に移ります.
水を含ませたスポンジに食器用洗剤をつけます.


これで汚れが気になる部分を中心にこすって汚れを落とします.


汚れを落としたら,乾拭きします.
写真はLOOK565ですが,595も同じように汚れを落としました.
この洗い方は昔のマニュアル本に書いてあるやり方です.
私は水洗いは基本的にはしません(雨天走行でドロドロになった時だけ)


8.565のブレーキケーブル交換

昨年,565のハンドルポジションを上げたらフロントのブレーキケーブルの長さがギリギリになってしまいました.先端もほつれてしまっています.


新しいブレーキケーブルに交換します.


ケーブルの交換が終わりました.
LOOK565は一旦ここで終了です.

9.595のシフトケーブルとバーテープの交換

LOOK595はしなければならないことがいくつかあります.

フロントメカのシフトケーブルがギリギリの長さしかありません.
何でこんなに短いんだろ?
自分でやったことなのに経緯を全く覚えておりません(笑)


フロントのシフトケーブルが途中でほつれて切れています(赤の矢印).
これは交換しなければなりませんね.


リヤメカのシフトケーブルもエンドキャプが外れてほつれてしまっています.私はこうした部分はあまり気にしない性格なのですが,今回は修繕しておくことにします.


もう一点,変えたいと思っていたのはブレーキレバーの位置です.
ブラケットポジションが楽になるように高めのセッティングにしていたのですが,ダンシングの時に高すぎてしっくり来ないのと,下ハンでのブレーキレバー遠くなってしまったので,元の位置に戻すことにしました.


バーテープを剥がし,シフトケーブル,ブレーキケーブルを一旦全部抜きます.


シフトケーブルは,これまでリヤで使っていたものをフロントに回し,リヤには新しいケーブルを取り付けます.

シフトケーブルは基本的には長く使えるものだと思うのですが,すぐに消耗して断線してしまう人もいるようです.
私は一度も切れたことがありません.
今回抜いたシフトケーブルも確認しましたが異常はありませんでした.

その理由なのですが,デュアルコントロールレーバーでクランクを回さずにシフトダウンをするクセがある人は過負荷がかかってケーブルが断線しやすくなるそうです(これはシマノも禁止しています).
下記のFF-Cycleさんのサイトに詳しい説明があります.


シフトケーブルとブレーキケーブルには全体にグリースを塗ってから取り付けます.


各ケーブルを取り付け,ディレーラーの調整が終わりました.
バーテープも新品に交換しました.


ブラケットの位置を2cmほど下げました.
これでしばらく試してみることにします.


10.ブレーキシュー のチェック

ブレーキシュー を取り外してチェックします.
写真はULTEGRAのブレーキシュー です.

よく見ると金属片のようなものが刺さっていますね.
安全ピンでつついて異物を取り除きました.

Recordのブレーキシュー です.
こちらにも何か刺さっていたので,取り除きました.
老眼には辛い作業です(笑)

一応予備のブレーキシュー も準備はしてありますが,まだリミットまで余裕があったので,今回は交換はしません.

11.チェーンに注油

チェーンにオイルを塗布します.
Finish LineのDRYというのを使っています.
オイルを塗布したあと余分なオイルをウエスで軽く拭き取ります,
写真は595のレコードのチェーンです.
565にも同じようにオイルを塗布しました.

12.ブレーキとディレーラーに注油

ブレーキとディレーラーの可動部にも注油します.

13.ボルトの緩みのチェック

各部のボルトの緩みをチェックします.
経験的に緩みやすいと思うのはボトルゲージとリヤメカの取り付け部です.ボトルゲージはやっぱり緩んでいました.

ボトルゲージの緩みはおそらく振動によるものでしょう.
リヤメカは取り付けボルトがステンレスでハンガーがアルミですから,素材の違いによる熱膨張の差によるものではないかと思います.
これは昼夜の気温差が繰り返されることで生ずるので,乗る頻度には関係しません.気温差の生じやすい物置保管などをしていると,全く乗っていなくても緩んでいたりすることがあります.

14.外観のチェック

車体をおおまかに観察して気になる点が無いか確認します.
上の写真は昨年4月にDIY修理をしたLOOK565のシートステー部です.
修理後に2500kmほど走りましたが,とくに問題はありませんでした.
目視した感じでも異常はなさそうです.

565で使用している6800系ULTEGRAのクランクはリコール対象になっています.シマノの公式サイトで報告されている破損事例集を参考に外観検査をしました.異常は見当たらず異音もしないので,とりあえずは大丈夫そうですが,注意しておかなければなりませんね.

タイヤに異物が刺さっていないかチェックをします.
595のチューブラーと565のクリンチャーのどちらも問題は無さそうです.

15.スペアタイヤ(チューブラー)のチェック

スペアタイヤは使い古しのVittoria CORSA EVO CX 21-28です.
過去にパンクしてスペアタイヤに交換したらスペアもパンクしていたことがあったので,それ以来ときどきチェックをするようにしています.
4barほど入れて一晩置いて空気が抜けていないか調べます.
このタイヤは問題ありませんでした.

16.フレームのワックスがけ

フレームをワックスがけします.
Finish LineのShowroomというやつを使っています.
適当にスプレーしてからウエスで軽く拭きます.

17.サドルにオイルを塗布

サドルにオイルを塗布します.
サドルは595と565のどちらもFizik ARIONEです.
このオイルは私が小学生の時(約40年前)に野球のグローブ用に買ったものです.結局グローブにはほとんど使うことがなく,その後自転車のサドル専用になりました.これを今でも使い続けています.

オイルを塗布してサドルを磨きます.

ついでに手持ちのロールスもオイルで磨いておきました.
これはそのうちLOOKに取り付けてまた乗ってみたいと思っています.


18.メンテナンス終了

二台のLOOKのメンテナンスがようやく終わりました.
もう夜の8時です.
やはり丸一日掛かってしまいますね.

長くなりましたが最後まで読んでいただき,ありがとうございました!

(終わり)


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