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知っちゃったよ。フェミ。(勢い)

1年前くらいに、このnoteに私の人生での大挫折を書きました。

出産して、もう1年。本当に意味がわからない速度で1日が終わる。

子育てがこんなに大変だってなんで学校で教えてくれなかったのか、妊娠して当事者になってからしか知れないことが何故こんなに多いのか、とんでもなく愛おしい子供を見つめる私はなんでここまでヘトヘトなのか。

児童手当の特例給付は廃止になるらしい。無理矢理保育園を増やしたから保育士が足りなくて、経験のない保育士が虐待するケースもあるらしい。幼稚園の先生が授乳室から使用済みおむつを盗んだらしい。13歳を妊娠出産させた政治家がいるらしい。しかも相手が俺かはわからないと言ってる??

仕事もしてないのに家のことと信じられないニュースで毎日毎日疲れ果てて、家事が出来てないと言われ夫とケンカすることもしょっちゅう。ライフスタイルをほとんど変えずに子持ちというステータスだけ手に入れて働いて飲んだくれているように見える夫に心底イライラすることもありました。

そんな中、Instagramでよく勉強になることを投稿されている笛美さんの「ぜんぶ運命だったんかい」を読み、私の中に眠っていたフェミ魂が炸裂!そこからはフェミ本を買い漁り、毎日読んでは絶望し、怒っています。いまのところ5冊くらいしか読んでないけど。

こんな国で子育てなんかできるか!!!とキレまくりながら、頭に血がのぼりながら読み漁りました。そして、フェミを知れば知るほど、自分も生きていていいんだ!思ったことを話していいんだ!と、たくさんの石と砂で埋められた古井戸を掘り起こしていくような感覚がありました。

そんなこんなで少し怒りは落ち着いてきたのですが、知ってしまった以上、昔には戻れない。

以前の私のnoteに書いてあった、"私を認めてほしい"ということ。認めてほしかったよ。だって、私の声はかき消されてきたんだから。

そして突然怒り狂うフェミ女に成り果てた私に、クソフェミって言葉あるの知ってる?と言ってきた夫にも、大きな傷を受けて一瞬で無くした夢への希望、日々受けてきた小さな傷、いつどこで何をされるか分からない恐怖があること、そして女性に小さな傷をつけていくことが大っぴらに許されているこの国で女の子を育てていくことに不安しかないこと。

そして、現在無自覚でも権力を持っている夫が、それを好き勝手悪い方向に振るうようになったりするのならば、もう一緒に居れないということ。

ぽつりぽつりと話し出すと、しっかりと聞いてくれて、話し終える頃には私は号泣、彼も少し鼻をすすりながらごめんね、と言ってくれました。

「私たちには言葉が必要だ」「呪いの呪文の解き方」を読んでいたおかげで、伝えたいポイントを絞って自分の声で伝えれることができた気がします。

そこで、我々の短いフェミ戦争は一旦和解して、私は以前よりも過ごしやすくなりました。実質、私が家事育児をほとんどやるのも変わらないし、彼が毎日働いて、家族に金銭的余裕を持たせてくれる役割を担ってくれることも変わりません。(正直もう少し休んでもいいのでは、とは思うけど)

が、意識がちょっと変わるだけで、自分の気持ちを伝えただけで、気分が全然違う!

伝えたいモヤモヤがあるのに、今までどうもうまく言葉にならなかった。フェミは、そんな私に言葉を与えて、存在しててもいいんだよ、自分の気持ちがあって当たり前なんだよ、と後押ししてくれて、長年のモヤモヤが晴れた感覚がありました。

そう。今までは、ほぼ主婦で子育てと家事だけしてればいい超幸せな状態なのに、どこからそんな不満が湧いて人様に文句が言えるのかしら?!という声が私の中にもありましたが、そいつの声がとてもとても小さくなりました。

今、これを読んでクソフェミ!と思っている方へ。上野千鶴子さんの東大入学式の祝辞を1番最後に引用してこの乱雑な文章を締めくくっていただこうと思います。
フェミは女の文句を言いやすくする為のものじゃない。いま、生きづらさを感じている人すべての存在を認めて、声を聞き、変えられることがないか、歩み寄れることがないかを模索する思想だと思っています。

初心者フェミニストより

フェミニズムはけっして女も男のようにふるまいたいとか、弱者が強者になりたいという思想ではありません。フェミニズムは弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想です。
平成31年度東京大学学部入学式 祝辞

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