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ロゴデザインのヒアリング。最初に聞くべき4つの項目。 例文あり。

こんにちは!
アートディレクターおよびデザイナーのシクです!🦉

ロゴデザイン制作の見積もりを取る時に、
「制作前のヒアリングって何を聞いておくと良いんだっけ?」
って経験はない?

最初のヒアリングでクライアントに「聞くべき情報」「共有すべき情報」をしっかり抑えれば、その後の制作はスムーズに進み、クライアントの手間も最小に抑えられて満足度も向上するね。

確認事項は大きく分けて4つ!

1:ロゴの概要
2:ロゴの方針
3:データについて
4:トラブルを最小に抑えるための共有事項

※1や4は事前に営業さんがクライアントに確認をしている場合もあるので、状況に合わせて必要なものだけ掻い摘んでね!

上記4つについては、いくつか例文も準備したのでぜひ参考にしてみてね〜!

それではスタート!!


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1:ロゴの概要

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ロゴデザインに限らずデザイン制作の「成果物」はクライアントのもの。
デザイナーである君の持ち物ではないので、決して君の趣味趣向で思い通りに作れば良いものではないね。

そのためにロゴの対象となる企業や商品のこと、なぜロゴが必要なのか、どういう目的でロゴを制作することにしたのか等を理解せねばならない。

▼抑えるポイントはこんな感じ
A:ロゴの対象となる企業や商品のこと。
B:なぜロゴをつくるのか。
C:ロゴに求める成果や役割は何か。
D:クライアントの内部規則がないか。

▼例文はこんな感じ

1:ロゴ制作の対象となる事業や商品の「名称」と「キャッチコピー(あれば)」を教えてください

2:上記事業や商品の詳細を教えてください

3:上記事業や商品がこの先目指す目標を教えてください

4:ロゴ制作の目的や、既存のロゴをリニューアルしたい意図を教えてください

5:ロゴに挿入が必要なデータや指定フォントはありますか。
あれば事前にご支給願います。
※データ形式や解像度によって、使用できない場合がございます。


2:ロゴの方針

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どこにでもありそうでその企業やブランドらしさが感じられないロゴデザインが出来上がったとしたらデザイナーとしての技術が疑われる。

これを回避するためには、対象となる企業や商品の強みやUSPを理解し、それをロゴの個性として生かしてあげることが必要不可欠。

その企業や商品のパンフレットやWebサイトが既にある場合は、テイストの参考になるので見せてもらうと良いよ。
名称やキャッチコピーの由来は、クライアントの想いやこだわりが詰まっている場合が多く、これまた参考になるので事前に伺っておくと良い。

▼抑えるポイントはこんな感じ
A:企業や商品のUSPは何か。Ex)特長や強みなど
B:利用者にどのような印象を与えたいか。 Ex)信頼感など
C:クライアントの好みや参考例。Ex)某A社のロゴ風に!など
D:既存のマーケツールはあるか。
Ex)Webサイトなど

▼例文はこんな感じ

1:事業や商品を競合他社と比べた場合の強みを教えてください

2:ロゴを見た人に与えたい印象はどんなものですか?
例)信頼感、権威性、親しみやすさ 等

3:理想のロゴデザインはどのような雰囲気にしたいですか
例)可愛らしく、ポップに、力強く 等

4:ロゴに使用されたいモチーフは決まっていますか?
例)キリン、青いバッグ、女の子の笑顔 等

5:参考にされているロゴデザインはありますか?

6:既に完成しているパンフレットやWebサイトなどあればご共有いただけますか。

7:既にイメージされているデザインがあれば、手書きで構いませんのでご提示いただけますか?
※曖昧な状態や、一部分でも構いません。


3:データについて

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RGBかCMYKか、制作ソフトはaiかpsdかそれ以外か、どこまで大きく/小さく使うのか、編集可能データは納品するのか、、、

後からのデータ形式の変更が大変な手間になるのはデザイナーには当たり前の知識だけど、クライアントにとっては知らんこと。

事前にデータ形式を確定する為のヒアリングをすることで、不要な手戻りやトラブルを防ぐことができるよ。

また、使う媒体や最小サイズの想定を知ることでロゴデザインのディティールを事前に調整できたり、印刷する場合は印刷工程で追加費用が生じる部分を事前に把握し、クライアントに確認することができるよ。

▼抑えるポイントはこんな感じ
A:どの媒体に使う?  Why)どの媒体に最適化すべきかの指標に
B:Web用?印刷用?  Why)色味や解像度が変わるよ
C:編集データは納品必要? Why)レイヤー整理や権利周りの確認作業が増えるよ

▼例文はこんな感じ

1:具体的にどのような媒体にロゴデータをご利用の想定ですか?

2:Webと印刷物両方に使用されますか?

3:納品データはJPG形式、およびPNG形式で納品を想定しております。
編集可能なデータのご納品は希望されますか?(.ai または .afdesign形式)

※使用素材の権利の関係で、お渡しする場合に追加費用がかかる場合がございます。
※貴社で編集する場合、フォントの保有有無や動作環境などにより、正しく編集が行えない場合がございます。これを回避するために、制作の途中段階で編集データが貴社の環境で編集できるかの確認をさせていただく場合がございます。
※編集可能データをお渡し後に貴社で編集されたデータは、私(弊社)が修正や再編集をお受けできない場合がございます。


4:トラブルを最小に抑えるための共有事項

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最後に、共通認識を得ていなかったために後々トラブルになりがちなことを予防しておこう。

自分が当たり前だと思うことをみんなの当たり前だと思わず、言いにくいなと思うことは言葉遣いを工夫して、後から「そんなこと聞いてませんよ!」と言われないように努めるべし!

▼抑えるポイントはこんな感じ
A:対応範囲を明確に。Why)君の常識は相手の非常識かも
B:権利周りも事前に明確に。Why)後から作業が増える
C:予算増加要因を事前通告。Why)負担が増えると利益率が低下
D:制作依頼の経験値。Why)経験が少ない場合はより丁寧に

▼例文はこんな感じ

(フリーランスの場合)
1:報酬をお支払いいただく際、源泉徴収については貴社でご対応いただけますか。
特に予定がない場合は私自身で行います。

2:ご予算は○○○万円(税別)として御請けさせていただきますが、以下の条件に当てはまる場合は、追加費用を頂戴する場合がございます。柔軟に対応できるように心がけてまいりますが、予めご了承ください。
なお、追加費用がかかりそうな場合は、可能な限り事前にご相談いたします。

・写真やフォントなど、貴社のご指定により購入しなければいけない場合
・細かい作図や描画が必要となる場合
・キャッチコピー制作や媒体へのロゴデータ設置など、ロゴ制作以外の作業が生じる場合
・作業スケジュールを逆戻りして、作り直しが生じる場合
・作業スケジュールを大幅に縮める場合
・その他、予期せぬ工程や作業が生じる場合

3:ラフ案の修正は3回、データの修正は2回までとさせていただきます。
これを超える場合は、別途費用を頂戴する場合がございます。

4:商標登録される予定があれば事前にお知らせください。
使用するフォントや素材によっては商標登録ができない場合がございますので、それを回避するためでございます。
※著作権譲渡の有無に関わらず、私(弊社)としては貴社での商標登録に同意いたします。
※ご納品時点での著作権は制作側である私(弊社)にございます。

5:完成したロゴデータを、私(弊社)のSNSや制作実績として使用することは可能でしょうか。

6:デザイン制作のご指示について、過去にご経験はありますでしょうか。無ければスケジュールをご連絡する際に各工程の説明等いたしますので、お打ち合わせのお時間を頂戴したく存じます。

以上!!

非デザイナーからみたデザイナーって、なんでもゼロから創りあげちゃう凄い人。って印象が少なからずあると思う。
1を言えば10をやってくれると誤解されることだってしばしば。

対してデザイナーからすれば、ゼロからの創造は基本的に不可能で、クライアントの思考やインサイトを読み解き、ビジネスやマーケティングの視点を組み合わせ、取捨選択を繰り返しながら創造される。
もちろん、1を言われても10は理解できない。

だからこそ事前のヒアリングや認識の摺り合わせはとても大事。

また、ビジネスであり人間同士のやりとりなのだから、クライアント視点は忘れてはならず、クライアントとデザイナーの作業の線引きは事前にしっかり共通認識を確立し、発注してくださるクライアントの経験が浅いようなら、右も左もわからぬ状態で負荷がかかりすぎないように、デザイナー側が先回りしてフォローしていくことも大切になるよ。


というわけで今回はこれでおしまい!
また次回会いましょう!



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僕(シクさんデザイン)のnoteは、
「デザイナーのためのオンラインビジネススクール」
をコンセプトに、
僕が今まで数々のセミナーやクライアントワークから学んできた
デザイナーとして成長するためのイロハを
惜しみなく提供しているよ!!
スキマ時間にスマホやPCで僕の記事を読むだけ。
セミナーのように外部の会議室に拘束されたり、時間が決まっていたり、
そんなことがないので、
「時間がない」「お金がない」そんな言い訳が一切不要!!
今日から使えるビジネス&デザイナーズスキルを発信していくので、
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