【蒸留日記vol.61】和ハーブのシソ科カキドオシを蒸留してみる!
ラベンダー研究園を草刈りしてたら、可憐な花をつけた雑草をめっけたんですよ。
あくまで昨日までは『雑草』の認識です。
よくよく見渡すとあちらこちらに同じものが生えてることにエフゲニーマエダ気がつきます。
割と気になったので、植物知識のある仲間内に「これシソ科っぽいけど知ってる人いるー!?」と自己クイズ形式で投げかけ。
するとわりかしすぐに「これカキドオシ(垣通し)じゃね?」と返事が。
すぐに数人から返信があったので、おいらが知らないだけで意外と知られた野草なんでしょうかね…!?
で、シソ科で香りもあるんなら、精油とれんじゃね…?って疑問が湧き上がり、蒸留実験のスタートです!
■カキドオシ(Glechoma hederacea subsp. grandis)の簡単なプロフィール!
カキドオシ(Glechoma hederacea subsp. grandis)ははじめぱっと見セイヨウハッカ(Mentha)のような見た目をしています。
そもそもがシソ科なので似通っているのは当然なのですが、どことなくヨーロッパのシソ科っぽいというかなんというか。。。
学名がやったら長いのは、ヨーロッパにもカキドオシ属の仲間植物がわりかし居て、日本のカキドオシ属の仲間にsubsp. grandisが割り振られているよーです!
グレコーマ・ヘデラセアと呼ぶみたいですよっと!
調べてみると、陽は当たるけどやや湿っぽいところに生えるシソ科植物のよう。あたってた。
草丈が大きくなるほか雑草たちが生えてくるところに地を這うように生えていました。
見た目はめっちゃハッカ属っぽい。
どうでしょう?エフゲニーマエダには茎葉のつくりがミントっぽいなぁーと思っていました。
シソ科の植物自体はたっくさんあるのですが、中でもヨーロッパ原産と日本原産とでここまで似るもんなのかぁ〜と少々驚かされます。
(なので目についたというか…!)
花はめっちゃローズマリーっぽい。
花のつく場所がラベンダーやハッカとは大きく違いますが、茎のところどころに花をつけるローズマリーとほぼ同じ!
葉っぱこそ違うものの、花の色や形・構造、花弁のまだら模様なんかがソックリですよね!
ローズマリーほどではありませんが、同じシソ科植物であるラベンダーとも花びらの形状が似ているのもわかるかと思います。
茎はめっちゃラベンダーっぽい。
これはラベンダーのみならずシソ科全般の特徴らしい?のですが、明らかに茎の形が、四隅がカドばってて四角形になっています。
お!ラベンダーと同じや!とシソ科植物の推定を強める材料になりました。
■カキドオシを集めてくる。
まわりの草丈がやや高く、日陰になるところでカキドオシのモサモサポイントを発見。
そこまでの収穫量は期待していなかったのですが、25Lバケツにしてみてもわりと集めることができました!
どうやら日陰?に近い部分では大きく背丈を伸ばしているようす。
そして半這性のような性質があるのも確認しました。
10cm程度の小さいやつは上に伸びるようですが、30cm以上になってくると横に張って伸びているようでした!
這う性質はローズマリーにもありますね。
■いざ蒸留!!
計測時にバケツ重量を引き忘れるドジをやったので、後引きでボタニカル重量は766グラムであることを確認。後からもバケツ重量引けてよかった…
■蒸留結果は…!?
精油は、出ました!!さすがシソ科!和ハーブ!
ググっても精油を得る目的の蒸留記事なんかは見られなかったので半信半疑さなかのチャレンジでしたが、蒸留してみると精油を得ることができました!
カキドオシは精油抽出が可能、これです。
うっすらイエローがかった精油が抽出されました。
しかしミントに似てるからといって特段強烈な匂いはしないようです。。。
カキドオシ精油の抽出量は今回ざっと1mLいってるかいってないかくらいっぽいですね。
まぁ保存ビンの半分が2.5mLラインなので、だいたい1mLということにしておきましょう!
1.収油率とか
では唐突な雑草≒和ハーブの実験蒸留でしたが素材重量を計測できているので抽出率を計算してみましょうか。
意外にも0.1%は精油を持っているっぽいです!
素材の物量が稼げると1度の蒸留で5mLビンは稼げそうな気がします!
しかし草のどこに精油成分を隠し持っているのか、付ける葉っぱが少なめなのでそんなに多くの精油も得られない気もしますね。(カキドオシの知識が無さすぎる…)
貴重なオイルに変わりはなさそうです。
2.香りとか
まずカキドオシ蒸留水・フローラルウォーターから!
どこかミカンや酸味の薄まった甘い柑橘系のようなアロマを感じさせます!
ぜんぜん草!青臭さ!というような特段不快な香りを感じません。
けどやや薬草特有の苦いような香りを感じます。
で肝心の抽出できた精油の香り。
カキドオシの精油は尖った強い香りがさほど無く、どこかミント精油を思わせるうっすらスーッとするアロマと何らかの濃厚さを感じる香りがします!
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若い人がどんどん減る地元【三笠市】もついに人口7000人台目前。 朝カフェやイベントスペースを兼ねたラベンダー園で今いる住民を楽しませ、雇用も生み出したい。そして「住みよい」を発信し移住者を増やして賑やかさを。そんな支援を募っています。 畑の取得、オイル蒸留器などに充てます。