会社を辞めると決めてからの心情。
月曜日
転職が決まり会社を辞めることを決心した。
今の仕事から解放されるということに実感がなくて不思議な感覚だった。
開放されると分かった途端、精神のバランスが崩れた。
今まで、ずっと気を張り詰めていた。緊張状態だった精神が、
急に開放されることでバランスを崩して体調が悪くなった。メンタルも不安定になった。
転職が決まると清々しい気持ちになれると思ってたのに、その反対の身体反応に驚いた。
今までのストレス反動が、ドッと身体に降りかかった。すごく涙がでた。
体がフラフラした。倒れそうだった。
その夜は全然眠れなくて、悪夢も見た。疲れた。
火曜日
身体への影響が強くて、今まで自分がどれだけ気を張り詰めて生活していたか実感した。
ずっと戦闘モードで、負けないように精神を作っていたことが分かった。
こんなにストレスを抱えていたとは。
ずっと生き急いでいた感覚がパッタリと消えた。
焦るように仕事もプライベートも取り組んでいたのだと思う。
家に帰ると、何をすればいか分からくなった。なにもしない事に対して罪悪感をいだかなくなった。
ずっと会社から逃げたくて行き急いでいたのだと実感した。
長かった。
水曜日
不思議なことに転職が決まってからというものの、会社の人達が良い人に見えるようになった。張り詰めていた感情が無くなったからなのか、辞めるからそう見えるのかどちらだろう。
この数か月、会社の人みんなが敵に見えるようになっていた。
全員が敵だった。仲良くしてた同期もそう見えていた。
自分の精神がどれだけ追い詰められていたか実感した。
自分以外が「敵」に感じるようになった時、それはもう限界に近い。
この数か月は本当に限界だったのだと思う。
飲み会で大泣きした。
会社のトイレで大泣きした。
家で大泣きした。
仕事の場で上司と口論になった。
みんなが敵に見えた。
などなど、限界だったということが判明した。
きっとあのままいたら、自分の気持ちと行動がずれて嫌な人間になっていただだろう。
木曜日
転職が決まったと同時に、会社で大きな成果が出た。
上司を超すような成果だった。
そんなこれからという中で、転職を決めたけれどそれでよかったと思った。
もし、このまま仕事を続けていたなら
私はきっと成果に対して胡坐をかいていただろう。
「すごいだろ」「ざまあみろ」そんな気持ちだっただろう。
承認欲求と今まで恨みが重なって、心だけか肥大化していただろう。
心だけか「でかつよ化」して、きっとねじ曲がった性格になっていたかもしれない。
でかいプライドと成果なんでなんの為にもならない。
所詮自意識を埋めるための虚像だ。
大きな成果をだしたけど、それを手放す形で転職することができて
心から良かったと思った。このタイミングでよかった。
金曜日
こころが落ち着いてきた。
水が流れるかのように気づいたら仕事が終わっていた。
先のことを考えなくてよくなり、プレッシャーから解放されて
人の目からも、亡霊からも、役割からも解放された。
やるべき仕事は変わらないのに、
まるで水が流れるかのように仕事が終わった。
圧が無いってこんなことなのか、と思った。
納期はあるけど、責任がない。
目の前の仕事をしっかりすればいいだけ。
次の仕事を造らなくていいということがこんなに圧だったとは思わなかった。
営業の仕事は、仕事を作ることも仕事であり
その圧はかなり大きかったなとおもった。仕事をつくるとは、同時に責任をもつという事にもなる。
最後まで果たさなければならないという気持ちは苦しかったのだろう。
水のように流れる感覚。絶対に忘れたくない。
土曜日
気持ちが楽になると、美容に取り組めるようになった。
この1年ほどだろうか。サプリメントも筋トレも、メイクもずっとやってなかった。手につかなかった。視界にも入っていなかった。
不思議なことに、気持ちが楽になると取り組めるようになった。
その時初めて、自分疲れてたんだなと実感した。
思い返せば、昔はよくやっていたのに少しずつ手につかなくなっていたことに気づけなかった。
ましては、メンタルの問題と気づけなかった。
オシャレを楽しむには、それなりに心に余裕がないといけない
楽しめなくなった時は、疲れているときだ。
お酒も一緒だった。
この4か月ほど、あれほど好きだったお酒が平日に飲めなくなった。
でも転職が決まってから飲めるようになった。
きっと張り詰めていたのだろう。無意識に平日にお酒を飲んで、感情が揺れるのをふさいでたのかもしれない。
本当に仕事の自分は、戦闘モードで無敵になろうとしていた。
自分を守るために無敵になろうとすると、苦しかった。
だんだんと、自分が自分じゃなくなるような感じだった。
いつのまにか、強くあろうとして無敵になろうとしていた。
いや、仕事する上で無敵にならないといけなかった。
強くならないとやっていけない環境は、とても苦しいものだと分かった。
日曜日
自分を取り戻した感覚になった。
平日でも、休日と同じような感覚になることが多かった。
人に好かれようとしていない時が一番気持ちいのかもしれない。
人のことを気にしなくていい。というのは
とても快適で、私が私らしくいられる空間だ。
人のことを気にすることはある程度必要だけど、
きっと、人に好かれようとした時点で終わりなんだと思う。
そのまま、ありのままでいたい。
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