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評価制度は自分のキャリアを見直す健康診断

今月は人事評価がある企業が多いのではないでしょうか。

「シート記入めんどくさい」
「何書けばいいかわからない」
「とりあえずB評価前後で入れておけばいいか」

私が社員だった頃は、上記のような声をよく聞きました。

人事評価制度が、給与や賞与を決めるためだけに使われていて、せっかく目標を決めているのに覚えてすらいない…なんてこと、もしかして身に覚えがある方がいるかもしれませんね。

かく言う私も何のために評価シートを入力しているか理解していませんでした。フリーランスになって、初めて自分の価値について考えるようになりました。

今回は、評価制度に少しでも興味を持ってもらえるように書きました。

評価基準は基準を満たせばいいというものではない(よね?)

評価項目は、実績と行動で評価されることが多いと思います。

とくに実績は、従業員側からアピールしやすく経営者側から評価しやすい項目です。そのため、そもそも目標設定時点でクリアしやすい目標にしている人を見かけることがあります。

目標設定がMBOなのかOKRなのかによって違うかもしれませんが、どちらにせよコンフォートゾーンの目標では成長には繋がらないでしょう。

MBO:目標管理制度(Management by Objectives)。
個別またはグルーブごとに目標を設定し、それに対する達成度合いで評価を決める制度

OKR:Objectives and Key Results。
会社が定める目標と、その会社で働く社員の目標を紐付ける目標管理方法

コンフォートゾーンについてはこちらの記事をご参考に。

会社が自分に求めていることを踏まえつつ、自分のキャリアにとってプラスになる経験を積んだ方が、前向きに仕事に取り組めると思います。

不確実性が高いこれからの時代は、会社に依存するのではなく、自分でキャリアを構築していく必要があります。自分はどうありたいのか、そのためにどのような経験を積めばいいのかについて考える機会が評価です。

評価基準を満たせば、その場はいいかもしれませんが、長期的な目線で考えるとかなりもったいないことになるでしょう。

私はフリーランスになってから自分の評価に真剣になった

かく言う私も「評価なんて」と思っていた一人でした。
会社が自分に求めていることを具体的に把握できていなかったことと、自分のことを過小評価しすぎるあまり客観視できていなかったことが原因です。

フリーランスになって最初に困ったことが自分の時給を決めることでした。
会社では、入社してしまえば、自分のお給料を自分で決める人は少ないと思います。自分の仕事が時給換算でどれほどの価値があるのかなんて考えたことがありませんでした。

会社からすると業務委託は外注費です。安ければ安い方がいいはずです。
自分で自分の工数見積りと値段を決められなければ年収が上がりません。年収が上がらなければ、余裕がないのでライスワークが多くなってしまいます(悪くはないのですが…)。

・ライスワーク(Rice Work)
  ごはんを食べていくために働くこと。
・ライクワーク(Like Work)
 その仕事が好きで働くこと。  
・ライフワーク(Life Work)
 生涯を通じて取り組む仕事や活動のこと。天職とも言える。

フリーランスの平均年収が高くはないのは、自分で自分の適切な評価ができていない人が多いからかもしれません。

これから副業や複業を始めてみようと思うなら、まずは自分の適切な評価から始めてください。

今後、副業紹介サイトは増えていくかもしれませんが、仲介手数料分が引かれてしまいます。自分で仕事を見つけられるようになったときには、価格交渉も自分でしなければなりません。

価格交渉ができるようになっていけば、本業での給料も適切なのか判断できるようになります。
どうやって自分の給料が決まっているのか、関心が持てるようになりませんか?

人事評価をきっかけにキャリアを見直す

会社ごとで評価基準や項目は異なりますが、大枠の考え方は似ている場合が多いのではないかと思います。
よく見かける評価シートで少し説明してみます。

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評価シートは下記サイトより引用させていただきました。評価制度の詳しい説明は、図解されていてわかりやすいので、下記を参考にしてください。

評価シートの「行動評価」部分は、評価期間中に自分がやってきたことを記入しますよね。その行動が会社の行動指針(バリュー)に沿っていると、その会社で評価されることとなります。なぜなら、行動指針は会社の経営理念を達成するために大事にしている価値観だからです。

ただ、会社で評価されることに集中し過ぎてしまうと、他にも頑張ってきたことを振り返ることができなくなります。評価シートに書くためをきっかけにしつつ、自分がやってきたことは洗いざらい思い出してください。

私は、尊敬する人事の先輩に、転職意欲とは関係なく、定期的に職務経歴書を作成することをオススメされました
会社の評価とは関係なく、自分が頑張ったと思えること、その経緯と結果をまとめるのにちょうどいいと思います。さらに、転職意欲はなくても人材紹介エージェントに見てもらうと客観的な評価を知ることができますし、転職スカウトサービスに登録してみると意外な企業からオファーが来るかもしれません。

自分がどういう価値観で仕事をしているのか、違和感なく仕事ができているか、今の仕事の延長線上に将来的にやりたいことがあるかなど、評価の機会に自分のキャリアを振り返ると、次自分がやることに納得して取り組めます。

健康診断のように年1回は自分のキャリアの見直しを

私は、働く人は少しでも楽しく働いてほしいと考えています。
楽しく働くためには、自分が納得して自分の行動を決めることが重要だとも考えています。自分のキャリアプランを会社任せにするのではなく、自分で考えて目的をもって働いてほしいです。

Twitterで見かけたこのツイートが、今回私が伝えたかったことと近しかったのでご紹介いたしました。

会社のために目標を決めて評価シートを記入するのではなく、自分のために自分の目標を決めて評価シートを活用してください。
自分が評価してもらいたいポイントと会社が評価したポイントにズレがないか、会社は誠実に自分を評価してくれているか、こちらも会社を評価する機会でもあります

せめて年1回くらいは、自分のキャリアについて振り返りとしてみてくださいね。

今回はここまで!次回をお楽しみに。

◆◇しごとば劇場◇◆
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