求職者に準備させるべき理由を徹底解説! 面接が変わる!
採用の支援をするうえで、「求職者にちゃんと面接の準備をさせるべきです」と企業に提案をすることがあります。
準備させる目的は大きく3つ。
・面接を有意義な時間にさせるとともに合格率をあげたいということ。
・準備をする中で求職者が自己理解を深めミスマッチをなくさせること。
・「せっかく準備をしたんだから」と面接への参加率をあげること。
これだけメリットがあるにも関わらず、「準備なんてされると素が見れないからいらないよ」という担当者がいます。
この意見は、物事を一面でしかみておらずとても浅い考えです。
例えていうのであれば、
「AIが出たら人の仕事がなくなっちゃうから困るよ!」
「投資をして景気が悪くなったらお金が減っちゃうから嫌だ」
「お金が減っちゃうから住民税なんてなくなれば良い」
と言っている人くらい浅いです。
どういう点で考えが浅いのか、面接対策を行った上で実施する面接はどういうものなのか説明します。
素とはナニ?
そもそもなのですが、素の状態ってなんなのでしょうか?
辞書で調べると、
「素の状態」というのは、取り繕わないありのままの自分ということ。
なんでも打ち明けたり、霰もない姿を出したりなんてのも素の自分を出している状態ですね。
人は建前で生きている
素の状態というのが取り繕わない姿というのはわかりました。
さて、ここで一つ質問です。
あなたはそんなに普段から素の状態を出していますか?
多くの人が「いや・・・」と言い淀んでしまうのではないでしょうか?
僕だって、家族や親しい友人の前では素に近い状態であるものの、職場やちょっと距離のある人間関係では演じた自分でいます。
人によっては「親しい間柄の人の前でも素の自分は見せていない」という人もいるかもしれません。
つまりなにが言いたいのかというと、「人は誰しも本音と建前を駆使して生きている」ということです。
にも関わらず、面接の時にだけ「素を見たい」と言われても無理な話です。
作った答えを見抜くのが面接
「でも、その人の本性がわからなかったら入社後にミスマッチになるかも・・・」と思うかもしれません。
ですが、その認識は誤りです。
準備された答えの中から本性を見極めればいいのです。
これは嘘を見抜くライアーゲームをしろと言っているわけではありません。
応募者の話を聞き、一貫性やその時の考えを聞いて人となりを見極めるということです。
例えば、「仕事で取り組んだこと」を聞く際には、
「要はなにをしたのか?」
「実績はどうだったのか?」
「具体的にどんなことをしたのか?」
「なぜそれをしようと思ったのか?」
など深掘りを行います。
そうすれば、「あれ?なんか矛盾していない?」「具体性がないから盛っているのかも」と見極めることが可能です。
面接対策はさせるべき
「素をみたい」と思うのではなく、深掘りをして面接の中で見極めるのは大きなメリットがあります。
1つは、まとまった話が聞けるということです。
「いきなり話せ」と言われたらうまく話せるひとはあまりいません。
要領を得なかったりエピソードが弱かったりします。
例えるなら、本当は美味しいローストビーフになれるのに、素材のまま渡されてその場で焼くことしかできず硬い肉の塊になるようなものです。
その場で即興で話す能力が求められる仕事なんてほとんどありません。多くの場合、事前に準備して商談に臨むはずです。
それであれば、必要なのは即興性ではなく話の内容になるはず。
ちゃんと話をまとめていただけていた方が聞きたい話が聞けるのです。
もう一つは、求職者の心理的な不安が取り除かれるということです。
要は、不安がなくなり面接の辞退が減ります。
自分が面接を受ける場合で考えてほしいのですが、
なにを聞かれるかも見られるかもわからない面接って不安じゃないですか?
漠然とした不安はストレスになりますし、「受からなさそう」と辞退につながってもおかしくはありません。
一方で、一部だけでも「これを聞くので準備をしていてください」といわれたらどうでしょう?
なにをやれば良いのかが明確になるので不安が減ります。「受かりそう」と思えたら面接への参加意欲も上がるはずです。
つまり、面接対策を行うということは、企業側が求職者を理解する上でも役立ちますし、求職者の負担を減らし面接参加意欲を上げることにも役立つのです。
やらない手はありませんよね。
素を見るではなく面接の準備をしてもらいその上で見極めるようにしてみてください。
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