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【F12024】桜の季節の鈴鹿!F1日本グランプリの感想と今年の注目点を語る

2024年04月5日~7日に開催された、F1第4戦 日本グランプリ。
ついこの間鈴鹿にF1がやってきた!と思ったら、早くも再びやってきてくれました。

それもそのはず。
今までは秋開催でしたが、今年から春開催に変わったのです。

桜の季節にF1がやってきた!
そして角田裕毅の「サクラサク」大活躍!

今年はF1プレビュー記事も書くことができなかったので、日本GPを振り返りながら、今年の展望などをお話ししてみたいと思います。


日本グランプリ2024 感想とまとめ

桜の季節のF1

今年から日本グランプリは4月に開催されることになりました。
理由はカーボンニュートラルの観点からだそうです。

中東バーレーンから始まり、サウジアラビアが第2戦。
オセアニアに移ってオーストラリア。
そして東アジア。日本の次は中国です。

世界中を行ったり来たりするF1サーカス。
ドライバーやマシンだけでなく、スペアパーツや工具、ホスピタリティ施設など、世界を転戦するために信じられないほど多くの物資を運ぶ必要があります。

もちろん、メカニックやエンジニアをはじめとした何千人ものスタッフだって大移動します。

でもどうせなら、地域ひとまとめにして移動したほうが移動距離も短くなる。
飛行機や船の移動で消費される燃料をセーブでき、二酸化炭素の排出を抑えられる、という理由からの施策により、例年春に開催されてきたオーストラリアと中国の間に日本での開催を持ってきた、という事だそうです。

日本の秋は台風の季節。
温かく穏やかな気候の春に開催した方が、台風によって開催が危ぶまれるリスクを回避できます。

でも、オーストラリアも中国も、かつては秋開催だったんですけどね。

オーストラリアは、開催地がアデレイドから現在のメルボルンに変わるタイミングで開幕戦として長く開催されてきました。

そして中国も、サーキットなどの施設の準備もあり、しばらくは日本GPの後に開催されていましたが、運営が落ち着くと春に開催する流れに。

なぜ日本だけ長く秋開催だったのか…?
詳しくはわかりませんが、開催実績や観客動員等も見込んで、長く実績のある秋に継続開催していたのかもしれません。

それに、1989年、90年と2年連続であんなに劇的なチャンピオン決定の瞬間を見せられたら、世界中のファンに「クライマックス=鈴鹿」のイメージが付いていたことでしょう。

チャンピオン決定の瞬間を見ることはできなくなってしまいましたが、桜の季節に日本に来てくれるのはうれしい。

毎年桜の開花が早まっていて、F1が来る頃には散ってしまうかも…と思っていましたが、今年は珍しく3月末まで寒く、F1がやってくるちょうどいいタイミングで桜が満開。

金曜日の午後に雨が降ってしまいましたが、一転して日曜日は気持ちのいい快晴。
国際映像でも青空の下、満開の桜がたびたび映りました。
海外のファンにも喜んでもらえたんじゃないでしょうか。

※F1公式ポストより。

グッジョブ!FP1を任された岩佐歩夢

日本GP開催前週に突然の発表が。
レッドブルドライバーとしてシミュレーター作業を行う傍ら、今年は日本のスーパーフォーミュラにTEAM MUGENから参戦している、岩佐歩夢選手が金曜日のFP1に出走するというのです。

※HRC公式のポストより

FP1には、年2回若手ドライバーをFP1に出走させる義務があります。
そのうちの1回目のチャンスがこの鈴鹿で回ってきました。

昨年までF2に参戦していた岩佐。
2年間の参戦で、過去3年間の間に40ポイントを必要とするスーパーライセンス発給に必要なポイントも得ているので、F1の公式走行に出走できる資格は得ています。

他のヨーロッパサーキットも熟知していると思いますが、やはり日本のファンの前でF1に乗ってほしい!
そういった期待が現実のものになりました。

岩佐自身は昨年のシーズン終了直後に行われたアブダビでのテストにも参加。
アルファタウリのマシンに乗っています。
今回は、チーム名も一新したRBの新車をドライブできるのです。

シーズンが始まったばかりのこのタイミングでFP1に乗ることは、期待の表れと言ってもいいのではないでしょうか。

FP1はグランプリウィーク初日、一番最初にマシンを走らせる機会。
限られた時間で実力をいかんなく見せつけてアピールする、と言うよりは、チームが必要とするデータをしっかり取るための走行が求められます。

つまり、チームプレイに徹することが最重要課題。
これができれば、チームからの信頼を勝ち取ることができ、将来にもつながってきます。

思い出すのは2019年の鈴鹿。
その年、スーパーフォーミュラとSuperGTのダブルタイトルを獲得した山本尚貴選手が、アルファタウリからFP1に出走。
チームからの指示通りにしっかり走り、チームから評価を得たのはもちろん、小林可夢偉以来の日本人ドライバーの出走となりました。

金曜日の天気は曇天模様なものの、FP1の間に雨はなさそうです。
セッション開始と共にコースイン。
待望の公式セッションデビューを果たしました。

RBチームは2種類のフロアパーツを鈴鹿に持ち込んでいたようで、FP1ではその比較が行われたようでした。
岩佐は従来型、そして角田は新しいフロアで走行。
与えられたプログラムをしっかりこなしたようで、いい比較ができていたようです。

途中、ウィリアムズのサージェントがクラッシュし、赤旗中断となってしまったため、その分のロスがあったことは残念でしたが、最終的には16番手のタイムでセッションを終えました。

F1マシンの感触もよかったようで、「スーパーフォーミュラのマシンと似ている部分もあるが、F1の方が安心感があり、攻められるところは攻めることができた」とのこと。

岩佐はあと1回FP1で出走できるチャンスがある。
HONDAとレッドブルとの関係性も気になるところではありますが、与えられた仕事をしっかりこなして、将来へと繋げていってほしいですね。

そして、F1はもちろん、今年参戦しているスーパーフォーミュラでもしっかり結果を残してほしい。
かつてバンドーンやガスリー、ローソンは日本で印象的な走りを見せていましたし、今年は昨年のF2チャンピオン、テオ・プルシェールも一緒に走っています。
強力なライバルを相手に、チャンピオンを獲ることができるでしょうか?

※Autosport web様の記事より

大歓声!角田大活躍の予選

岩佐の公式セッションデビューも大きな出来事でしたが、日本のファンのお目当てはやはり角田裕毅でしょう。

アルファタウリからチーム名が変わったRBチーム。
マシンの状態も昨年とさほど変わらないものの、開幕戦から活躍を見せていて、特に予選の速さが際立っています。
第2戦サウジアラビア、第3戦オーストラリアと連続してQ3進出。
中段勢をけん引する速さを見せていることは疑う余地がありません。

いい流れで挑む鈴鹿。
母国GPでどんな活躍を見せてくれるか?

まずQ1。
角田は10位で難なくクリア。
チームメイトのリカルドは終盤に角田を上回って9位。

チーフエンジニアだった小松礼雄さんがチームプリンシパルとなって注目を集めているハースは、苦戦するもののヒュルケンベルグが14位。
ハースの直接のライバルはRBになると思うのですが…角田も応援したいし、小松さん率いるハースにも頑張ってほしい…贅沢な悩みですね。

開幕戦から苦戦が続くアルピーヌも、オコンがQ1突破。
チームの状態があまりよくないようで、開幕戦から2台そろって最後尾からスタートするような状況でしたが、少しずつ上向いているようです。

そしてQ2。
角田の直接のライバルは、ハースのヒュルケンベルグ、KICKザウバーのボッタス、そしてチームメイトのリカルド。
もちろん、アルピーヌのオコンやウィリアムズのアルボンも油断できません。

最後のアタック。
やはりヒュルケンベルグ、リカルドがタイムを上げてきた。
果たして角田はどうか??

最後の最後、1:29:417のタイムを叩き出し、10位へ浮上!
続くボッタスはタイムが伸びず、ここでタイムアップ。
角田が地元鈴鹿でQ3進出!

Q2を突破したのは、トップのフェルスタッペンをはじめとして、レッドブル、マクラーレン、フェラーリ、メルセデスから各2台と、アストンマーティンのアロンソ。
この錚々たるメンバーの中に角田が!
トップチームの誰かがトラブルに見舞われたなど、ラッキーなシチュエーションではなく、実力で掴んだトップ10!
もちろん、鈴鹿のスタンド中が盛り上がります。

Q3はやはりフェルスタッペンが1分28秒台前半を叩き出してポール奪取。
昨年は大苦戦したペレスが2位に付け、HONDAの地元でフロントロウ独占。

オーストラリアでワンツーフィニッシュを飾ったフェラーリはやや苦戦。
サインツが4位になったものの、マクラーレンのノリスがその上をいく3位。
ルクレールは苦戦を強いられ、8位で予選を終えます。

角田は好走するものの10位止まり。
それでも、中段チームのトップで明日の決勝を迎えます。

HONDAの地元で勝利が絶対条件のレッドブル。
昨シーズンからの好調をキープしているレッドブルにとって、さほど難しくない課題のようにも見えますが、前戦のように不意なトラブルに見舞われるかもしれない。
しかも、予選の好走を見るにペレスの調子もいい。
2台で優勝を争う可能性だってあります。

対するフェラーリ。
予選順位こそマクラーレンに先に行かれてしまいましたが、前戦の好調を維持できるか?
はたまたマクラーレンの方が鈴鹿で結果を残すのか?
決勝が楽しみになってきました。

※F1公式ポストより。
地元での大活躍はチームがひとつになってこそ、ですね!

チームで掴んだ入賞!角田大活躍の決勝

決勝の日は天気の心配が全くないほどの快晴。
気持ちのいい春の陽気に包まれました。

初めての春開催ですが、鈴鹿の景色は秋と全く変わりません。
スタンドも満員。
オープニングセレモニーがいつも通り華やかに行われます。

時計が14時を指し、初めての春開催の日本GPがスタート!
しかし、オープニングラップのS字でアルボンとリカルドがクラッシュ!
2台とも早々にリタイヤとなり、タイヤバリア修復のためレースは赤旗中断に。

※F1公式ポストより。
お互いのオンボードカメラが捉えたクラッシュの原因。

ウィリアムズはFP1でもサージェントがクラッシュ。
前戦ではアルボンがクラッシュしてモノコックを破損。
替えのモノコックが無いため、サージェントのマシンをアルボンに開け渡してレースに臨んでいた状況。
サージェントはアルボンが壊したモノコックを使用していたようで、その上で今回もクラッシュ。
果たして、次戦に影響はないのでしょうか?

リカルドもHONDAの地元レースで悔しい結果に。
予選でも角田に負けっぱなしで、いいところなしのリカルド。
何やら不穏な空気も漂ってきて心配ではありますが…。

レースは3周目から再スタート。
レッドブルの2台は盤石のスタート。
上位陣も大きな順位変動はありません。

しかし、このレースの大きな鍵はタイヤ選択。
涼しい秋とは違い、この日は気温が急上昇。
ただでさえタイヤに厳しい鈴鹿にあって、気温も3日間の中で一番高い。
タイヤが思ったほど持たない状況に。

10周を過ぎたあたりから次々とハードタイヤへ。
2回以上のピットストップは避けられない状況。
スタートがうまく行かず、1回目のスタートでかなり順位を下げてしまった角田。
オープニングラップの中段でタイヤをミディアムからソフトへチェンジしたのが功を奏したのか、2回目のスタートではうまく上位に食い込みます。

しかしタイヤが持たず、8周目にはハードタイヤにチェンジ。
いつもの中段グループの争いになります。

しかし圧巻だったのは23周目でしょう。
マグヌッセン、ボッタス、サージェント、ストロールと共に角田もピットイン。
順位を激しく争う集団が一気にピットインするのも珍しいですが、ピット作業いかんでは大きな順位変動もあり得ます。
果たして最初に飛び出すのは誰か?

各車同じようなタイミングでタイヤ交換を終えますが、最初に走り出したのは…なんと角田!マグヌッセン、ボッタス、サージェントを引き連れてピットロードを駆け抜けます。

ピットが出口に一番近いストロールもその速さに間に合わず、後ろから走ってきたオコンよりも前!
なんと11位でレース復帰!
ピット作業で一気に4台ものマシンを抜いたことになります。
ピット作業の直接対決に持ち込んだ各チームの読みもスゴいですが、その真っ向勝負に勝ち、一番有利な状況で角田を送り出したRBチームのピット作業に大絶賛!

角田も無線で「みんなありがとう!トップの仕事だ!」と感謝!
今年の日本GPで最も興奮した瞬間ではないでしょうか!

※DAZN公式ポストより、ピットストップのリプレイ。
誰もが大興奮!
角田も思わず「Top Job!!」

角田はその後も好調。
前を走るヒュルケンベルグにヒタヒタと追いつき、34周目で遂に追いつく!
そして鈴鹿をよく知る日本人ドライバーの先輩の姿を彷彿とさせる、逆バンク手前でアウト側からの大外刈り!!
見事にヒュルケンベルグを捉えて10位へ!

レースはレッドブルが完全に支配。
フェルスタッペンはトップを一度も開け渡さずにチェッカー。
ペレスもライバルよりも圧倒的にペースが早く、しっかり2位に付けて、HONDAの地元鈴鹿で1−2フィニッシュ。

予選ではマクラーレンが速さを見せていましたが、決勝のレースペースはフェラーリの方が上だったようで、タイヤ交換のタイミングもあってサインツが前戦に続く表彰台。ルクレールも4位で好調さを見せつけました。

5位ノリスの後ろからアロンソが6位フィニッシュ。
鈴鹿をよく知るベテランがいぶし銀の走り。今年も好調のようです。
ピアストリ、メルセデスの2台に続いて、母国GPで角田が堂々入賞!
上位勢が皆完走する中でしっかり1ポイントを獲得しました。

日本GPでの日本人ドライバーの入賞は、小林可夢偉が3位表彰台を獲得した2012年以来12年ぶり。

※F1公式ポストより。
鈴鹿でポイントを獲得した日本人ドライバー。

中嶋さんはデビューイヤーと1990年。
ティレルでロータスを抜く姿が忘れられない!

私が初めて見たレースでもある、1990年の亜久里さんの表彰台。
F1を見続けるキッカケをくれたレース。ビデオで何度も見ました。

琢磨はデビューイヤーから3年連続の入賞。
2002年のトップ3インタビューで、シューマッハが「今日はもうひとりヒーローがいるね」と祝ってくれたのが印象的。

そして亜久里さん、琢磨以来の可夢偉の3位表彰台。
鈴鹿の空に響く可夢偉コールが忘れられません!


角田にとっても3回目の挑戦でようやく手にした入賞でした。
この1ポイントはRBチームがチャンピオンシップを戦う上でも大きいし、何より角田の今後にとっても大きなポイントでしょう。

2024年のF1 見どころは?

毎年鈴鹿が終わると、「ああ、今年もあと少しだなぁ」と思ったものですが、今年からは違います。
まだ4戦が終わったばかり。
ここからは、これからの今年の展開についてお話ししてみようと思います。

トップグループの展望は?

チャンピオン争いについては、恐らく皆さんが感じている通りでしょう。

今年こそフェルスタッペン全勝か?と思われましたが、第3戦オーストラリアでブレーキトラブルによるリタイヤ。
早くも全勝が潰えてしまいました。

それでも、鈴鹿では完璧な走りを見せてくれましたし、昨年同様敵なしの状況に変わりはありません。

昨年の後半は苦戦したペレスも、今年は好調の様子。
ペレスが勝てるレースも出てくるでしょうから、昨年よりもチャンピオンシップが面白くなるかもしれませんね。

常勝レッドブルの対抗馬は、今の所フェラーリでしょう。
予選でもレッドブルのすぐ後ろに付けますし、フェルスタッペン不在のオーストラリアGPではサインツが優勝。ルクレールも2位に入って1−2フィニッシュ。

このまま好調を維持してくれればいいのですが、ライバルチームもアップデートを入れてくると思うので、この勢力図がどのように変わるのかも楽しみなところ。

鈴鹿の予選ではマクラーレンが速さを見せてくれました。
昨年からの流れを維持し、しっかりフェラーリについて行っています。
レースペースはフェラーリの方がいいようですが、サーキットによってはフェラーリを打ち負かす場面も出てくるかもしれません。
それに、今年はスプリントも含めて、ノリスに1勝してほしいですね。

メルセデスは相変わらず苦戦している模様。
シルバーとブラックのカラーリングがカッコイイですが、現行レギュレーション初年度のつまずきを未だに引きずっているようです。
ただかつてのようにQ2で敗退したりしないところが、調子が上向いている証拠。
効果的なアップデートで、マクラーレン、フェラーリに追いつけ、追い越せを見せてくれれば、チャンピオンシップがより面白くなるでしょう。

角田はどこまで活躍する?気になる中段勢の争い

中段勢は角田が一人気を吐いている状況ですが、それでもライバルは手強い。

RBチームの目下のライバルは、小松さん率いるハースでしょう。
ジェッダでは「小松マジック」と称される驚きの戦略でポイントを獲得。
鈴鹿のトークステージやインタビューではマジックは否定していますが、何かと人気だったギュンターさんの頃と比べて、チームが一つになろうとしていると仰られていました。

ヒュルケンベルグもマグヌッセンも大ベテラン。
チームがどういう状況で、どのように走ればいいのかを熟知しています。
角田やRBにとっては強力なライバル。これからもポイント圏内を争うつばぜり合いが見られそうです。

アルファロメオ改め、KICKザウバーもRBのライバル。
ボッタスはQ2に残るだけの実力をいかんなく発揮していますが、周冠宇の方は目立った成績を残せていない状況。

次戦は5年ぶりの開催となる中国GP。
パンデミックが起きた後に中国人初のF1ドライバーとなった周。
母国GPを心待ちにしていたことでしょう。
初の凱旋レースとなるので、大活躍してほしいですね。

ウィリアムズも何かと話題ですが、アルボンが安定した速さを見せています。
トップチームに呼ばれるんじゃないか?という噂もちらほら。
かつてトロロッソからデビューし、急にレッドブルに昇格したりして何かと苦労が多かったベテランですが、ようやくその実力が認められてきた印象です。

ただ、どちらかがモノコックを壊してしまうと、替えがないというのはなんとも…。

そして、鈴鹿で大活躍を見せてくれた我らが角田。
今年は本当に楽しみになってきました。
急に上位勢に食い込む…といったことは難しいでしょうけど、中段勢を牽引するような活躍を見せてほしいと思います。

それには、角田ひとりの力だけではなく、チームプレイがうまく機能しなければいけません。
開幕戦はそこがうまく機能しなかった。
急に順位を開け渡すように指示されたりしました。

でも、鈴鹿ではファンタスティックなピット作業を見せてくれた。
なんとか一つでもいい順位で1年が終われるようにしてもらわないと、こちらも応援しがいがありません。

好調角田の陰で、チームメイトのリカルドの調子が上がらないのが気になるところ。
早くも国際映像にリアム・ローソンの姿がチラチラ映るようになっています。
昨年のように調子が上がってこないと、途中交代もあり得るよ?という示唆でしょうか?

ただ、優勝経験もある大ベテラン。
このまま終わるわけにはいきません。
明るい振る舞いでチームを鼓舞し、しっかりした実力で結果を残してほしい。
チームの上昇には、二人の活躍が不可欠です。

2024年はストーブリーグが熱い!

シーズンに入る前から異例の発表が。
なんと、メルセデスのルイス・ハミルトンが2025年からフェラーリに移籍するというのです。

シーズン前の移籍発表は過去にも何度かありましたが、まさかこのタイミングでの発表になるとは…。
ハミルトンとフェラーリの関係は全くなかったわけではなく、チーム側はずっとラブコールをしていたそうです。
早々に決めてしまえば、2026年からのPUレギュレーション変更があってもシートは安泰です。

チームメイトはルクレール。
彼は言ってみればフェラーリの生え抜きですから、これは仕方ないでしょう。
皮肉にもルクレールよりも好調のサインツは、どれだけ好結果を残しても来年はフェラーリから去らなければなりません。

となると、シートに空きができるメルセデスには誰が加入するのか?
勝てるドライバー、サインツはどのチームに入るのか?
早くもこの2点から2025年を見越したストーブリーグ(ドライバーの来季契約の動き)が過熱しています。

※F1公式ポストより。
記事をアップした2024/04/13現在の、2025年ドライバー契約状況です。

4/12に、突然アロンソが2026年までの契約延長を決めたとニュースが入りました。
という事は、HONDAのPUを載せたマシンに乗るという事です。

マクラーレンホンダで苦労していた時期に「GP2エンジン!」と無線で叫んだ事件からだいぶ経ちましたが、アロンソ自身ももう一度ホンダと仕事がしたかったのだと思います。

「GP2エンジン!」の発言は、私は彼なりの叱咤激励だと思っています。
レース中は興奮しているので、思わず出てしまった言葉だと思います。
あのセナでさえ、勝つためにホンダに厳しい言葉を投げかけたこともありましたから。

でも、そんな叱咤激励のおかげで、HONDAはチャンピオンを獲れる最強のPUを作ることができた。
まぁ、勝てるようになったのはレッドブルと組んでからですけど…。
でも、アロンソとのマクラーレンでの仕事も必ずプラスに働いているはずです。

それに、マクラーレンホンダ時代のシーズンオフに、ホンダのファンイベントを訪れた際のアロンソの楽しみっぷりと言ったら!
F1マシンはもちろん、GT500のNSXや、なんとバイクまで乗りこなしていました。
かなりエンジョイした姿を見せてくれた事からも、ホンダとの関係性がそれほど悪くない事を証明していると思います。

アロンソもメルセデスか?レッドブルか?という噂が流れていましたから、これでその線は消えたことになります。

レッドブルはペレスとの契約が今年限りなので、そのシートに誰が座るのかが大注目。
好調のサインツも元々レッドブル育成ドライバーですから、候補のひとりとして挙がってきます。
レッドブル育成ドライバー出身者と言えばアルボンもそうですし、もちろん角田はレッドブル育成枠の現役ドライバーです。

また、チャンピオン街道まっしぐらなフェルスタッペンも、何やらチーム内のゴタゴタから別のチームに移るのでは?という噂もあります。
果たしてチャンピオンチームの動向やいかに?

レギュラードライバー以外でも、サウジアラビアGPで欠場したサインツの代役としてフェラーリからデビューした、オリバー・ベアマンにも注目。
代役でのデビューでしたが、フェラーリ側は彼をレースに出したい意向でしょうから、ハースやKICKザウバーとの契約も考えられます。

RBチームもシートはどうなるかわかりません。
前述の通り、リカルドが不調のままならローソンにもチャンスがあるでしょうし、FP1やシミュレーターの仕事ぶりがアピールできれば岩佐歩夢の可能性だってある。

このまま活躍を続ければ角田の評価も上がってくるでしょうから、レッドブルに昇格できなくても、他のチームから声がかかる可能性だってあります。

そりゃレッドブルに昇格してくれれば、優勝の可能性だってありますから我々ファンは期待してしまいますが、レッドブルとHONDAとの契約は2025年限り。
そのあたりの動きにも注目です。

仮に緑のチームに行くのなら、あの「お坊ちゃん」の動向はどうなるの??等々…。

まぁ、シーズンはまだ始まったばかりですから、これから夏にかけて、そして夏休みが明けてから話は活発化してくるでしょう。
いずれにしても、来年はドライバーラインナップにかなりのシャッフルが見られそうですので、そこも楽しみの一つですね。

タイトル画像はF1公式ポストより使用させていただきました。
今年の鈴鹿を象徴する1枚!
チーム全員で掴んだ1ポイントでしたね。


さて、前回書いたフォーミュラE 東京大会のレポート記事が、note公式様より「スポーツ記事まとめ」「モータースポーツ記事まとめ」マガジンに追加していただきました!
おかげで、たくさんの方に読んでいただけました。
本当にありがとうございました!

いつもレースはテレビで観戦し、感想を書いていたのですが、初めて現地レポートを書きました。
我ながらしっかり書けたんじゃないか、と手ごたえもあったので、評価していただけて本当にうれしいです。
家の都合でなかなか遠方に行くことができないのですが、また機会を作ってサーキットレポートも書いてみたいと思っています。

■お知らせ
F1を中心としたモータースポーツの記事をまとめた「F1、モータースポーツを語る」マガジンを公開中です。
昨年、一昨年の鈴鹿の記事や、マシンについて深堀りした記事もあります。
上記のフォーミュラEの現地レポートや、観戦のための解説記事なども。
モータースポーツに興味のある方、もっと知りたい!と言う方に是非読んでいただきたいです。よろしくお願いします!


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