物語とくつろぐ作家「詩的＊花唱」

日常を忘れて、物語の世界へ
 
物語とくつろぐ作家「詩的＊花唱」
 

　＊　＊　＊
 
本を開けば
いつだってそこにある
きらきらと輝く夢の景色
 
かわいらしい妖精が暮らす
オーロラの森
 
木の杖を振るえばあふれ出す
虹の魔法
 
子どもの頃に
心をときめかせた世界は
いつだってそこにある
 
さぁ
新しい夢を見に行こう＊。
 

　＊　＊　＊

障子の奥に隠された
常闇（とこやみ）に眠る鬼も
 
神社の清浄なる気に
包まれた麗しの神も
 
想いをはせれば
いつだって
 
私を日常から
連れ去ってくれる
 
苦しい現実から
つらい今日から
 
解き放つ翼を
物語は持っている
 
疲れた瞳を
柔らかな色で潤（うるお）し
 
物語の世界へ
私を誘う
やさしいイラスト
 
傷ついた寄りそい
語りかける
 
夢の世界を
紡ぐ言葉
 
イラストと言葉が
逢わさって
 
貴方を日常からさらう
物語が生まれる

　＊　＊　＊

美しい夢の世界に
時を忘れて
そつとひたる
 
好きなものを
好きなだけ
物語に詰め込んで
 
小さな私が
大切にしていた
あの時のあこがれを
 
胸いっぱいに思い出せば
大好きなものが
たくさん心にあふれてくる
 
ひとつの絵に
夢を感じて
 
ひとつの言葉に
想いをのせて
 
じっくりと
味わえば
 
私の「大好き」が
私の心に帰ってくる
 
お帰りって
たくさんの気持ちを
受け止めたら
 
あの時の悲しみも
あの時のつらさも
 
いつの間にか
全部忘れて
 
物語に癒された
私の心だけが
ぽかぽかと温かい
 
そうすると
夢に温まる心が言うの
 
日常に
たくさんの夢を連れて
 
明日も楽しく
生きてみたいって＊。