「排泄」の欲動|水色の部屋/ゴトウユキコ
押見修造に「どうしてこんなに男を描くのがうまいのか。」(※1)と言わしめるほど、男性の深く暗い欲動が溢れているのが「水色の部屋」だ。
主人公の柄本正文は、母である沙帆の性的な魅力に動揺しつつも、母子の二人で暮らしている。沙帆の無自覚な性的魅力に、正文の同級生である河野洋平は次第に惹かれていき、そこから物語は大きな展開をみせます。「母さんがレイプされた」という衝撃の冒頭シーン、正文の幼馴染である三好京子と河野の恋愛とその顛末、そして正文の決断。物語が進展していくほどに、作品の