くらげ×内田 まぜこぜ対談 第1回 「シェアハウスってどんな場所なの？」

［く］　こんにちわ。ライターのくらげです。今回、内田さんが新しいシェアハウスを開設されたとのことですので、どのようなコンセプトなのかをお聞きしたいと思います。

［内］　はじめまして。内田勉です。神奈川県川崎市にMAZARIBA(まざり場)という「障害者と健常者が一緒に住む」がコンセプトのシェアハウスをオープンさせました。現在はMAZARIBAを含めて5軒のシェアハウスを運営しています。

［く］　内田さんは私が「ボクの彼女は発達障害」でコンビを組んでいる寺島ヒロさんの紹介で出会ったんでしたっけ。

［内］　昨年3月に大分県の別府市に別荘を買ったんです。それがきっかけで寺島さんと知り合ったんです。

［く］　別荘を現金でポンっと買ったと聞いていますが、内田さんはお金持ちなんですか？

［内］　いやいやいや（笑）本当にカツカツですよ！温泉が好きなのですがいちいちホテルを取るのも面倒なので調べてみたら55万円で買えるボロい空き家があったんですよ。リフォームするとお金がかかるので、ほとんど直さずに使っています。

［く］　それでも別荘があるのは羨ましい（笑）ところで、内田さんはなぜシェアハウスを運営しようと考えたんですか？

［内］　僕は元々映像制作会社を経営していたんです。起業して10年ぐらい経ってマンネリしそうになったので次の事業を考えていた時に、「起業家向けシェアハウス」というのができるという案内を見つけまして。そこに住めば新規事業のアイデアも浮かぶだろうと思って試しにシェアハウスに住んでみたんです。そうしたら、新規事業のアイデアを考えるよりもシェアハウスに住む事の方が面白くなってしまって。だったらシェアハウスをやろうと決めたんですね。

［く］　なるほど、実体験から。ところで、シェアハウスって最近広まっているようなのですが、具体的にどういうものなんでしょうか？ゲストハウスとか民泊とかいろいろ出ていますが。

［内］　シェアハウスの定義はあまりはっきりしていないのですが、ゲストハウスや民泊は、旅行の時などに1日単位で借りる部屋。シェアハウスは数ヶ月〜数年単位で住む家という感じですね。基本的にはリビング、キッチン、トイレ、シャワーなどが共同で、あと個室やドミトリー(相部屋)などがプライベート空間という感じです。

［く］　なるほど、シェアハウスは「住む」というのが前提にあると。ところで、住むだけなら東京にもたくさん手段がありますが、シェアハウスのメリットというかいいところってなんでしょうか？

［内］　大きくいうと２つあって、知らない人とゆるく交流できるというメリット、あとは生活費が安いというメリットがあります。

［く］　ではまず交流のメリットから教えて下さい。

［内］　会社とワンルームマンションを往復する生活ってなんか味気ないじゃないですか。シェアハウスだと、家に帰って誰かと一緒にご飯を食べたり、ドラマを見たり、恋バナをしたりとかできて圧倒的にオフの時間が楽しいんですよ。もちろん、一人になりたい時は自分の部屋に戻れば良いし。

［く］　費用の面はどうですしょうか？

［内］　費用の面でいえば、そもそもシェアハウスの方が家賃が安いし、不動産手数料や礼金などもありません。また家電や家具、食器などが最初から備わっているので、引っ越しも簡単です。スーツケース1つで引っ越してくる人も結構いますよ。あとキッチンが広いので、自炊もしやすいです。

［く］　今回、アパートを引越したんですけど、とんでもない額の初期投資が必要でしたね。ほんと、住み始めるコストがめっちゃやばいです。語彙が飛ぶくらいにやばいです。

［内］　ははは（笑）シェアハウスに住むと初期費用が本当にかかりませんからね。はじめて上京してくる方とか、一度シェアハウスに住んでもらってじっくり住みやすい土地を探す使い方とかしてもらってもいいんですが。

［く］　シェアハウスというとイメージとしては若い人がワイワイしているイメージですが、実際のところどうなんでしょうか？

［内］　うちは30歳前後のオープンな方が多いですね。よく鍋会したり、みんなでアニメ観たりとか。でも、必ずしもワイワイしなくてもいいんですよ。一割くらいはあまり部屋から出てこない引きこもり系の人もいるので。ハウスメイトと交流した方が楽しいけど、無理にそれを押し付ける事はしない、というのが僕のスタンスです。一口にシェアハウスと言ってもコンセプトによって向き不向きがあるので、自分の向いているところはネットで調べて目星をつけたほうがいいですよね。

［く］　なるほど、コンセプト。ざっと探すだけでオシャレという内容でも北欧やアメリカをイメージしたとか、施設内にビリヤードがあるとか、そういうところもありましたね。あと、シェアハウスの人って変わり者多いイメージが…。

［内］　いやいや（笑）シェアハウスに入っている人って、家賃を安くしてその分を趣味にまわしたり、やりたいことのためにお金を貯めたり…という目的意識を持っていることが多いので楽しい人が多いですよ。

［く］　一年の半分を日本で仕事してお金を貯めて、もう半年は海外旅行をしているという知り合いはいましたね（笑）いやまぁ、私はすでに家族もいるのでシェアハウスに入るのは無理なんですが、楽しそうではあります。でも、どうすれば入居できるんですかね？

［内］　夫婦でシェアハウスに住む人も最近は増えてますけどね〜。私の運営しているシェアハウスは連絡をしてもらえばすぐ見学できます。それで気に入れば空き室があればすぐに入居可能です。

［く］　あら、そんなに簡単なんですか。

［内］　もちろん、経営者によって違いますけど、それほど難しい手続きはないと思いますよ。

［く］　妻に怒られて家を追い出されたら検討しましょう（笑）さて、今回は完全にシェアハウスとはなにかという話になりましたが、次回から「MAZARIBA」のコンセプトについてお聞きしたいと思います。よろしくお願いいたします。

［内］　シェアハウスに住んでいて困ることって、そんなに無いんですよ。まずは1回見学に来るとか、シェアハウスで開催されているイベントに行ってみると良いと思いますよ。

※第2回へ続く