2023年に見た美術展などの話

・大竹伸朗展 東京国立近代美術館
・エドワード・ゴーリーを巡る旅 松濤美術館
・デイヴィッド・ホックニー展 東京都近代美術館
・アレックス・ダ・コルテ 新鮮な地獄 金沢21世紀美術館
・挑発関係 中平卓馬×森山大道 神奈川県立近代美術館 葉山館
・高岡市藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー
・さいたま国際芸術祭2023 旧市民会館おおみや

昨年度行った美術展などは書き出してみると、結構あった。

大竹伸朗展と中平卓馬×森山大道については、前に書いたので、そちらを読んでいただけるとありがたい。

1.エドワード・ゴーリーを巡る旅 松濤美術館

エドワード・ゴーリーは「うろんな客」などで有名はアメリカの絵本作家。白黒の絵で、なんとなく怖い話を描く人のイメージだった。
松濤美術館にも行ってみたいと思っていたので行くことにした。
当日は、渋谷駅からてくてくと歩いたのだけど、マークシティのなかを通って、道玄坂の方の出口から出て、そのまま真っ直ぐ松濤美術館へ行こうとするとラブホ街を通り抜けることとなって、朝なのにいかがわしい雰囲気でちょっとドキドキした。

無事、松濤美術館に着くと、素敵な建物でまたドキドキ。建物自体の見学をしても楽しそう。

いきなり『不幸な子供』が飾られていて、読んでいき、なんとも言えない気持ちになり、『失敬な召喚』で愉快な気持ちになったり、『蒼い時』でかわいいと思ったり、エドワード・ゴーリーの作品がたくさん楽しめた。作品の内容で勝手に「エドワード・ゴーリー」イコール「孤独に黙々と仕事をする、偏屈おじさん」というイメージでしたが、バレエを愛したり、テレビの仕事をしたり、ちゃんと社会性のある立派な方であることがわかってよかった。
今回初めて知った、『失敬な召喚』・・・いきなり女性が悪魔に空からキックされて、魔法能力を得てしまうのだが、このオープニングに嫉妬!
何とか、私が考えたことにできないですかね・・・?というセリフを言いたくなった。絵もシュールすぎていい。

2.デイヴィッド・ホックニー展

東京都近代美術館は結構行く美術館。
広くて、常設展なども見ようとすると、1日がかりになるイメージ。
今回はポスターのようでキレイな色合いが気になり、デイヴィッド・ホックニー展を見に行くことにした。
手帳メモ「遠近法と克服しようなんて考えたこともなかった」
なんでも、ホックニーの描いたさまざまな視点から描いた風景画をつなげたような作品の解説に「遠近法を克服したいと思った」みたいなことがかいってあり、えええ?遠近法って上手い風景画の基本じゃないの?と根底を覆された。確かに、《ホテル・アカトラン、2週間後》など、絵を眺めていると、その空間に入ったような不思議な気持ちになれる。
ほかにも大きな木を描いた1部屋を使った大きい絵(作品名、メモらず)には作家ご本人が描いていく過程を映像で流していて、こんなに大変なんだな~と思い知ることができ、現代作家の展覧会の良さだなと思った。全部ポスターにしたい、いい作品ばかりだった。

3.アレックス・ダ・コルテ 新鮮な地獄

金沢21世紀美術館の企画展でした。常設の方は他の日記で描いたのでそちらをどうぞ。

アレックス・ダ・コルテはもし、21世紀美術館へ行かなければ知らなかったと思う。オープニングの映像作品「ROY G BIV」という作品でおじいさんが出てくるので、おじいさんの作家さんと勝手に思いながら見ていったのだけど、作家年表をみて「1980年、カムデン/ニュージャージー州生まれ」となっていて、「年下!!」と驚く。現代作家っぽい映像作品や立体作品など、カラフルでおしゃれで毒のある作品展でした。言葉に重きを置く感じも良いし、今、手元にある作品の解説文章(これは作家本人ではないかもしれないですが)もなんかかっこいい。
さまざまな言葉が切り抜きされたチャームが展覧会グッズであったので、思わず「END HAS NO END」と書かれたチャームを購入。

4.高岡市藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー

タモンズの詩芸in富山のついでに、高岡市にある、行ってみたかった藤子・F・不二雄先生のギャラリーに行った!
いたるところにドラえもんでかわいい!
ギャラリーは川崎にあるミュージアムよりはこじんまりとしているけど、中学生の時に書いた漫画が展示されていたり、手塚治虫先生からのお葉書など展示されていて、じっくり見てしまった。アニメも流れていたけれど、たまたま、前にミュージアムでみたものと同じウメボシ殿下だった。
ゴンスケ、いいキャラ。
帰りの路面電車もドラえもんでかわいい!
今度は氷見まで足を延ばして、A先生のギャラリーも見たい。

5.さいたま国際芸術祭2023 旧市民会館おおみや

前はトリエンナーレだったような気がしたけど、芸術祭になってる?ということで見に行った。前の時は子供と3人で見て回ったけど、今回は夫と2人。詳しくはGAG福井さんの取材を見ていただけると、わかりやすい。これを読んでから行ったので、スケーパーなどの理解があって、見やすかった。
今回はスケーパーという、風景を作る人や物がいろんなところに潜んでいて、それを探すのが楽しかった。
特に印象的だったのは、今村源≪うらにムカウ≫と元市民会館なので、舞台があり、その舞台の横及び裏が透明なフレームで区切られていて、たとえ公演中であっても、その裏に入ったりできるところがあったのだが、公演中の客席を舞台の後ろから見て、役者さんたちはこういう風に見えているんだな~と実感できてよかった。

初めての美術館にも足を運べてよかった。今年も、いろいろ気になる展覧会があるので、足を運びたい。伊藤潤二展行きたい!






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