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新感覚可愛い、Neko Hackerを聴き逃すな

突如として現れKawaii Future Rockという独自の音楽ジャンルを開拓したトラックメイカーユニット、それがNeko Hacker。

なんて紹介はググれば速攻目に入る

ここでは少し違った観点からこの次世代DJユニットを考察していこうと思う。

たったの二年前、2018年3月14日に「Sweet Dreams .feat 利香」という一本のミュージックビデオがYouTubeに投稿された。

淡い色彩、可愛らしい演出、心地良いギターサウンドから始まりガツンと来る、「はい」の一声。これがKawaii Future Rock。

聞き覚えのない方に説明すると、Kawaii Future RockというNeko Hacker独自のジャンルの語源はKawaii Future Bassにある。これはUjico*Yunomiがパイオニアしたジャンルで元を辿るとEDM、トラップ、ダブステップなどが挙げられる。Kawaii Future BassはSoundcloudを中心に2015年頃にUjico*ことSnail's Houseが提唱したのをきっかけに広まったジャンルであり、極端な話テクノ+萌えだ。

となるとこれはテクノ+萌え+ギターといった感じだろうか。

聞こえは単純だが間違うことなかれ、真似出来たもんじゃない。

鬼がかったタイミング

まず、この界隈にとって2018年がどんな年だったのかを説明しよう。

Kawaii Future Bassは緩やかにその波を大きくしていきUjico*の「Pixel Galaxy」がバズっていたり、PSYQUIKOTONOHOUSEがその名を轟かせていたり、Yunomi&YUC'e主宰の未来茶レコードが開設されたりしていた。色々と動き始めていたのだ。

そこに後押しするようにやってきたのがバーチャルユーチューバーというビッグウェーブ。

元祖バーチャルユーチューバー、キズナアイのデビューから二年。2017年末にはキズナアイ含めた計5人の総称として「VTuber四天王」なんて言葉が浸透していた。

四天王なのに五人? こまけぇこたぁいいんだよ!!

そうこうしているうちに2018年明け、突然火蓋が切られたようにVTuberの数が倍増した。バーチャルライバーグループにじさんじライバー事務所ホロライブを筆頭に三月下旬には累計およそ1000人を突破していた。

そんな中、

そんなせめぎ合いの中投稿されたのが「Sweet Dreams .feat 利香」である。

「✖✖ってみた」の再来とバーチャルアーティスト

ここで避けて通れぬのがVTuberと音楽家の関連性。勿論Neko Hackerは萌え要素を多く含んでおり相性は申し分ないだろう。しかしこの時点ではまだ「音楽系VTuber」なんて肩書は存在しなかったのだ。ここで登場するのが一昔前に日本の音楽業界を震撼させたボカロ文化と「歌ってみた」。それは自分ではない二次元のキャラクターに声をあて、演じ、更にプロデュースするという文化。VTuberのコンセプトに似ている。「✖✖ってみた」の再来だ。

そう考えると音楽系VTuberが登場するのも時間の問題に思える。1000人を超え急激な成長を遂げていたVTuberシーンは当時皆が皆新しいなにかに手を伸ばし挑戦していた。

後知恵だが実際時間の問題だったのだ。見返せば月日なんて一瞬で流れた。

4月:バーチャルシンガー、somuniaデビュー
5月:Virtual Alligatorユニット、YACA IN DA HOUSEデビュー
6月:バーチャル HIP-HOP ガールズユニット、KMNZデビュー
8月:クラゲ系VTuber海月ねうが「jelly girl」を公開
8月:おしゃかわDJ、TEMPLIMEデビュー
9月:ひきこもりVクリエイター、星宮ととデビュー

などなど書き始めればキリがない。どこもかしこもバーチャルだ。

勿論Neko Hackerデビュー以前にも多くの先駆者達がいたのだが、個人的にはNeko Hackerのデビューは印象的だった。自分の中で、「バーチャルユーチューバーはそろそろ来るな…」が「来た」に変わったタイミングとも言える。

懐かしさ、可愛さ

Neko Hackerの曲には度々「あーこういう曲大好きだったなー」と思わせられる。次世代ミュージックなのに「好きだった」曲を彷彿させるとはどういうことなのか?まずは聴いてほしい。

そこには暴力的なまでの可愛さと次世代感がある。

しかし目を瞑ってぼんやりと聴いてほしい。そこには「あ、懐かしいなぁ...」と思わせられるような曲調やメロディーがある。ライトでキャッチーなのに薄っぺらさがない、そんな音楽。強い、強いぞNeko Hacker。

そしてこれ。

聴き覚えのあるイントロ、そうJackson 5のI Want You Backだ。曲自体はまったく異なるのだが、こういうところでちょくちょく「おっ?」と言わせてくる。聴いてて飽きないし何より遊び心があって楽しい。

Neko Hackerとは

最後にお伝えするのも少し変だが、Neko Hackerseraかっさんからなる大阪府出身のトラックメイカーユニットだ。そしてデビューから二年、持ち前の圧倒的可愛さを武器に最前線を突き進んでいる。これからどう時代と共に進化していくのか楽しみである。

最後にKMNZ LIZ / KOTONOHOUSE / Neko Hackerというなんとも豪華コラボ曲を貼って終わろうと思う。ここまで読んでくれてありがとう。


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