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マルウェアとその対策法について解説
マルウェア(コンピュータウイルスについて)
マルウェアはPCやネットワークを使う上で、昔から存在する重大な問題の一つです。以前はコンピュータウイルスとも呼ばれていましたが、現在はマルウェアと呼ぶのが一般的です。マルウェアに感染すると、以下のような様々な有害活動が行われる可能性があります。
個人情報の盗難: マルウェアは、ユーザーのクレジットカード情報、パスワード、その他の個人情報を収集して、悪意のある第三者に送信することがあります。これにより、IDの盗用や不正な取引が行われるリスクが高まります。
システムの破壊: 一部のマルウェアは、感染したコンピュータのシステムファイルを削除したり、破壊したりすることで、システムの正常な動作を妨げます。これにより、データの損失やシステムのクラッシュが発生することがあります。
不正なアクセスの確立: マルウェアはバックドアを作成し、外部からの不正なアクセスを可能にすることがあります。これにより、攻撃者は感染したコンピュータを遠隔操作し、さらに他のシステムやネットワークに攻撃を拡大することができます。
今回は上記の3つを主要な被害としてあげましたが、他にも感染してしまったPCを踏み台攻撃のPCにされてしまって、知らないところでサイバー攻撃に加担させられてしまうといった被害も確認されています。
マルウェアの種類
マルウェアの中にも様々な種類が存在し、被害の内容も異なれば、手法も異なります。
種類として以下が挙げられます。
ワーム
トロイの木馬
ランサムウェア
スパイウェア
アドウェア
ボット
上記で紹介しているマルウェアは一部にすぎませんが、今回は上記のマルウェアについて解説していきます。
ワームについて
ワームは、自己複製機能を持つマルウェアの一種で、ネットワークを介して自動的に他のコンピュータに感染し、広がる能力があります。ウイルスと異なり、ワームは単独で動作することができ、ユーザーの介入や他のファイルへの感染を必要としません。ワームは、システムの脆弱性を悪用するか、ソフトウェアのバグを利用して拡散します。ワームの攻撃は、ネットワークのパフォーマンス低下、システムの不安定化、機密情報の漏洩など、様々な被害を引き起こす可能性があります。
ワームの対策
定期的なソフトウェア更新:
オペレーティングシステムやアプリケーションソフトウェアの定期的なアップデートを行い、セキュリティパッチを適用することで、ワームが悪用可能な脆弱性を修正します。
ファイアウォールの使用:
ネットワークに入ってくる不正なトラフィックをブロックするファイアウォールを有効にすることで、ワームの侵入を防ぎます。
アンチウイルスソフトウェアの利用:
最新のアンチウイルスソフトウェアをインストールし、定期的に更新することで、ワームを検出し、除去することができます。
添付ファイルやリンクの注意:
不審なメールの添付ファイルやリンクを開かないようにし、信頼できるソースからのみファイルをダウンロードすることが重要です。
強力なパスワードの使用:
強力なパスワードの使用と定期的な変更を行い、ワームがネットワークリソースへのアクセスを試みるのを防ぎます。
ネットワークのセグメンテーション:
ネットワークをセグメントに分割し、必要最小限のアクセス権限を設定することで、ワームの内部への拡散を制限します。
ユーザー教育:
ユーザーに対して、マルウェアのリスクや安全なインターネットの使用方法について教育することで、ワームの感染リスクを低減させます。
これらの対策を適切に実施することで、ワームからの攻撃を防ぎ、システムとデータを保護することができます。
【参考文献】
[1] LANSCOPE - ワームとは?ウイルスとの違いや特徴・対策をわかりやすく解説 (https://www.lanscope.jp/blogs/cyber_attack_cpdi_blog/20231128_16693/) [2] NECフィールディング - ワームウイルスとは?特徴・被害・対策方法を解説! (https://www.fielding.co.jp/service/security/measures/column/column-15/) [3] NordVPN - ワームとは?その種類と被害を防ぐための対策を解説 (https://nordvpn.com/ja/blog/computer-worm/) [4] JITERA - ワームとは?ウイルスとの違いや特徴、対策方法を解説! (https://jitera.com/ja/insights/39350/)
トロイの木馬 (Trojan Horse) について
トロイの木馬は、有用なソフトウェアやファイルを装ってユーザーを欺き、システムに侵入するマルウェアの一種です。名前の由来は、ギリシャ神話の「トロイの木馬」にちなんでいます。トロイの木馬自体は自己複製しませんが、他のマルウェアをダウンロードしたり、システムにバックドアを作成したり、個人情報を盗んだりすることがあります。
トロイの木馬の主な機能
バックドア作成:
攻撃者が後からシステムにアクセスできるように、秘密のアクセス経路を作成します。
情報収集:
キーロガーやスクリーンキャプチャを使用して、ユーザーの入力情報や画面情報を収集します。
マルウェアのダウンロード:
他のマルウェア(ランサムウェアやスパイウェアなど)をダウンロードしてインストールします。
リソースの盗用:
感染したコンピュータのリソース(CPU、メモリ、帯域幅など)を使用して、ボットネットの一部として悪意のある活動を行います。
トロイの木馬の対策
信頼できるソフトウェアのみをインストール:
正規の公式サイトや信頼できるソースからのみソフトウェアをダウンロードし、インストールします。
アンチウイルスソフトウェアの使用:
アンチウイルスソフトウェアをインストールし、定期的にアップデートして、システムのスキャンを行います。
ファイアウォールの使用:
ファイアウォールを有効にし、不要な通信をブロックします。
ソフトウェアの定期的な更新:
オペレーティングシステムやアプリケーションソフトウェアを定期的に更新し、セキュリティパッチを適用します。
メールとリンクの安全対策:
不審なメールの添付ファイルやリンクを開かないようにし、メールの送信者が信頼できるか確認します。
ユーザー教育:
ユーザーに対して、トロイの木馬の危険性や安全なインターネットの利用方法について教育します。
ネットワーク監視:
ネットワークトラフィックを監視し、異常な活動を早期に検出します。
これらの対策を講じることで、トロイの木馬からシステムを保護し、情報漏洩やシステムの乗っ取りを防ぐことができます。
【参考文献】
[1] NTTPCコミュニケーションズ - トロイの木馬とは? 感染した場合の対処法と事前の対策法 (https://www.nttpc.co.jp/column/security/whats_trojans.html) [2] LANSCOPE - トロイの木馬とは?感染した際と警告時の対処方法を解説 (https://www.lanscope.jp/blogs/cyber_attack_cpdi_blog/20231024_15775/) [3] Canon-eset - トロイの木馬に感染したらどうなる?どう対処すればよいのか? (https://eset-info.canon-its.jp/malware_info/special/detail/231219.html) [4] ITトレンド - トロイの木馬とは?特徴や被害、予防策まで解説! (https://it-trend.jp/anti_virus/article/cyber_attack_series3)
ランサムウェアについて
ランサムウェアは、ユーザーのファイルやシステムを暗号化することでアクセスを制限し、解除のための身代金(ランサム)の支払いを要求するマルウェアの一種です。この攻撃は個人から大企業まで幅広い対象に及び、被害は重大なデータ損失や金銭的損害につながることがあります。
ランサムウェアの主な特徴
データの暗号化: ユーザーの重要なファイルやシステムファイルを暗号化し、使用不能にします。
身代金の要求: 暗号化の解除キーを提供する代わりに、ビットコインなどの仮想通貨で身代金を要求します。
感染経路: フィッシングメールの添付ファイルや不正なウェブサイトからのダウンロードなど、様々な方法で感染します。
ランサムウェア対策
定期的なバックアップ:
重要なデータは定期的にバックアップし、外部ドライブやクラウドサービスに保管します。これにより、データが暗号化されても復元が可能になります。
ソフトウェアの更新:
オペレーティングシステムやアプリケーションソフトウェアを常に最新の状態に保ち、セキュリティパッチを適用します。
セキュリティソフトウェアの使用:
信頼できるセキュリティソフトウェアをインストールし、常に最新の状態に保ちます。
フィッシング詐欺への警戒:
不審なメールやリンクを開かず、出所不明のファイルはダウンロードしないようにします。
強力なパスワードの使用とマルチファクタ認証:
強力なパスワードの使用と、可能であればマルチファクタ認証の設定を行います。
ネットワークセキュリティの強化:
ファイアウォールの活用や、不要なポートの閉鎖を行い、ネットワークのセキュリティを強化します。
教育と訓練:
ユーザーに対して、ランサムウェアのリスクや安全なインターネットの利用方法について教育します。
これらの対策を実施することで、ランサムウェアによる被害を最小限に抑えることができます。
【参考文献】
[1] カスペルスキー - ランサムウェア攻撃の対策方法とは 被害を防ぐ方法と復旧方法 ... (https://www.kaspersky.co.jp/resource-center/threats/how-to-prevent-ransomware) [2] 警察庁 - ランサムウェア被害防止対策 (https://www.npa.go.jp/bureau/cyber/countermeasures/ransom.html) [3] 株式会社日立ソリューションズ - ランサムウェアに感染したら?対処方法を解説 (https://www.hitachi-solutions.co.jp/hibun/sp/column/ransomware/02.html) [4] NTTコミュニケーションズ - 近年のランサムウェアの傾向と対策は?効果的なソリューション ... (https://www.ntt.com/business/lp/ransomware.html)
スパイウェアとは
スパイウェアは、ユーザーの同意なしにコンピュータにインストールされ、個人情報や機密情報を収集する悪意のあるソフトウェアです。スパイウェアは、ユーザーのオンライン活動を監視し、パスワード、クレジットカード情報、ブラウジング履歴などのデータを盗み取ることを目的としています。
スパイウェアの主な機能
キーロガー:
ユーザーが入力したキー入力を記録し、パスワードやその他の機密情報を収集します。
スクリーンキャプチャ:
ユーザーの画面を定期的にキャプチャし、表示されている情報を盗みます。
ブラウジング履歴の追跡:
ユーザーのインターネット活動を監視し、訪問したウェブサイトや検索履歴を収集します。
個人情報の収集:
ユーザーの個人情報(名前、住所、電話番号など)を収集し、第三者に送信します。
スパイウェアの対策
信頼できるソフトウェアのみをインストール:
公式ウェブサイトや信頼できるソースからのみソフトウェアをダウンロードし、インストールします。
アンチスパイウェアソフトウェアの使用:
アンチスパイウェアソフトウェアをインストールして、定期的にシステムをスキャンします。
ファイアウォールの有効化:
ファイアウォールを有効にして、不正なネットワークアクセスをブロックします。
ソフトウェアの定期的な更新:
オペレーティングシステムやアプリケーションソフトウェアを定期的に更新し、セキュリティパッチを適用します。
メールとリンクに注意:
不審なメールの添付ファイルやリンクを開かないようにし、送信者の信頼性を確認します。
セキュリティ設定の強化:
ブラウザやオペレーティングシステムのセキュリティ設定を強化し、不要なスクリプトやプラグインを無効にします。
ユーザー教育:
ユーザーにスパイウェアの危険性や安全なインターネット使用方法について教育します。
これらの対策を実施することで、スパイウェアの感染リスクを大幅に減らし、個人情報の漏洩を防ぐことができます。
【参考文献】
[1] 大興電子通信 - スパイウェアとは?感染経路や仕組み、被害を防ぐ対策方法を ... (https://www.daikodenshi.jp/daiko-plus/security/what-is-spyware/) [2] ITreview - スパイウェアとは? 用語や関連キーワードを解説 (https://www.itreview.jp/words/spyware) [3] netattest.com - スパイウェアとは? わかりやすく10分で解説 - ネットアテスト (https://www.netattest.com/spyware-2024_mkt_tst) [4] Canon-eset - スパイウェアとは? 隠れた脅威となり得るその実態と対策 (https://eset-info.canon-its.jp/malware_info/special/detail/220726.html)
アドウェアについて
アドウェアは、ユーザーの同意なしに広告を表示するソフトウェアです。多くの場合、無料ソフトウェアやシェアウェアに添付されており、インターネットを閲覧しているときにポップアップ広告を表示したり、検索エンジンの結果を操作して特定のサイトへのアクセスを促したりします。アドウェア自体が直接的なセキュリティリスクをもたらすわけではありませんが、不快感を与え、プライバシーの侵害につながることがあります。また、パフォーマンスの低下やシステムの安定性を損なう可能性もあります。
主な特徴
ポップアップ広告の表示: インターネットを使用中に頻繁にポップアップ広告が表示されます。
ブラウザのホームページ変更: ブラウザのホームページや検索エンジンが勝手に変更されることがあります。
インターネット速度の低下: アドウェアが背景で実行されることにより、インターネットの速度が低下することがあります。
プライバシーの侵害: ユーザーのブラウジング習慣を追跡し、情報を第三者に送信することがあります。
アドウェア対策
信頼できるソフトウェアのみをインストール:
ソフトウェアをダウンロードする際は、公式サイトや信頼できるソースからのみ行いましょう。
カスタムインストールを選択:
ソフトウェアをインストールする際は、カスタムインストールを選択し、不要なアドオンやツールバーのインストールを避けましょう。
アンチウイルスソフトウェアの使用:
アンチウイルスソフトウェアをインストールし、定期的にシステムをスキャンしてアドウェアを検出・削除しましょう。
ブラウザの拡張機能を確認:
定期的にブラウザの拡張機能を確認し、不要または不審な拡張機能は削除しましょう。
ポップアップブロッカーの有効化:
ブラウザの設定でポップアップブロッカーを有効にし、不要な広告の表示をブロックしましょう。
ソフトウェアとOSの更新:
ソフトウェアとオペレーティングシステムを常に最新の状態に保ち、セキュリティパッチを適用しましょう。
これらの対策を実施することで、アドウェアによる不快な広告の表示やプライバシーの侵害を防ぐことができます。
【参考文献】
[1] GMOインターネットグループ株式会社 - 悪質なアドウェアの危険性や感染経路・削除方法をわかりやすく ... (https://www.gmo.jp/security/cybersecurity/penetration-testing/blog/adware/) [2] Fortinet - アドウェアとは?対策や影響、感染経路を解説-フォーティネット (https://www.fortinet.com/jp/resources/cyberglossary/what-is-adware) [3] ESETセキュリティ - アドウェア | サイバーセキュリティ情報局 - ESET (https://eset-info.canon-its.jp/malware_info/term/detail/00003.html) [4] 大興電子通信 - アドウェアに要注意。仕組みや感染サイン・対策についてわかり ... (https://www.daikodenshi.jp/daiko-plus/security/how-does-adware-enter/)
ボットについて
ボット (Bot) は、自動化されたタスクを実行するためのソフトウェアです。ボットは正当な目的で使用されることもありますが、サイバー攻撃に利用される場合もあります。悪意のあるボットは、スパムメールの送信、DDoS攻撃、情報の盗み出し、不正アクセスなど、多様な攻撃に使用されます。一方で、検索エンジンのクローラーやチャットボットなど、役立つ目的で使用されることもあります。
悪意のあるボットの特徴
自動化: ボットは自動化されたタスクを実行し、大量の攻撃やアクションを短時間に行うことができます。
匿名性: 攻撃者はボットを使用して自身の身元を隠し、追跡を困難にします。
拡張性: ボットネットとして多数の感染したデバイスを組み合わせ、攻撃の規模を拡大することができます。
ボット対策
アンチウイルスソフトウェアを使用する:
効果的なアンチウイルスソフトウェアをインストールし、常に最新の状態に保ちます。
ファイアウォールを適切に設定する:
不正なトラフィックがネットワークに侵入するのを防ぐため、ファイアウォールを適切に設定します。
ソフトウェアを更新する:
オペレーティングシステムやアプリケーションを最新の状態に保つことで、セキュリティの脆弱性を減らします。
強力なパスワードを使用し、定期的に変更する:
強力なパスワードを使用し、定期的に変更することで、アカウントの乗っ取りを防ぎます。
スパムフィルターを使用する:
メールシステムにスパムフィルターを適用し、不審なメールをブロックします。
ユーザーの教育:
ユーザーに対し、不審なメールやリンクに注意するよう教育し、セキュリティ意識を高めます。
ネットワークの監視を強化する:
ネットワークの異常なトラフィックを監視し、不審な動きがあった場合に迅速に対応できるようにします。
悪意のあるボットから保護するためには、これらの対策を総合的に実施し、常に警戒を怠らないことが重要です。
【参考文献】
[1] LISKUL - bot攻撃の対策として有効的な方法3つと被害を受ける原因を解説 (https://liskul.com/bot-104269) [2] JITERA - ボットとは?ウイルスとの違いや対処法・対策をわかりやすく ... (https://jitera.com/ja/insights/40499/) [3] note - bot(ボット)でSEO対策(検索需要の多いキーワード)でツイート ... (https://note.com/affiliate_ppc/n/nbc824753d5ee) [4] 株式会社オンカ - メタキーワードの設定はSEO対策に有効なのか?WEBのプロ ... (https://onca.co.jp/column/column/p116/)
まとめ・ウイルス対策ソフトの紹介
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よろしければこちらもご覧ください。
マイクロセグメンテーションって何?という方は、記事最下部のお知らせコーナーにて紹介しているブログで解説していますので、そちらもご覧ください。
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