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マルハボロの映画MURMUR⑦『SF巨大生物の島』~人はパンのみに生きるのみにあらず~

まえがき

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どうもこんにちは、今回もやってきましたマルハボロの映画MURMURです(*゚∀゚人゚∀゚*)♪
今回もAmazonprimevideoプライムビデオにて視聴した映画をつらつらふわふわと書かせていただきます。
移動時間や待機時間に記事を書いてしまうの、周りへ視線をやる余裕さえあればわりとありですね(「・ω・)「
問題はその程度の時間で書きあげられるなら苦労しちゃいないってことです(笑)
さて、今回からタイトル画像もといサムネ画像を映画ポスターの切り抜きにさせていただきました。多分こっちの方が興味を持っていただけそうなので☆

さて、そんな本日の映画はこちら……!

『SF巨大生物の島』

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どうですか、このシンプルイズベストタイトル
もうこれを読んだだけでほぼどんな内容か予想がつこうかという素晴らしさですよ。

いわゆるなろう的な長文タイトルがいまだ流行ってはおりますが、個人的にはあれはあれでいいと思うのです。そもそもタイトルから内容を想像できるというのも、読者が取り込む物語を選定する基準の1つなのですから。
とはいえ全部があらすじ構文タイトルでは困ってしまうので、秀逸なタイトルがあるならば無論そちらの方がいいと思っております。
一九八四年とかね(今読んでます)。

本編あらすじ
南北戦争の最中、気球に乗って戦場から脱出した捕虜たちは、嵐に流され見知らぬ島にたどり着く。そこには、通常とは異なる生物が生息していた。サバイバル生活が始まるが、島にはもう一人、奇妙な人物が生活していた。それは、伝説の○○○○だった……。(ほぼ原文ママ)

とても個人的なことながら、アマプラビデオは時々この手のあらすじでとんでもないネタバレをしてきます。
今回○○という形で伏せさせていただいた名前がまさにそれなのです。まあぶっちゃけ上記画像のリンク先見ればわかったしまうことではあるんですが、それでも今回のは彼の名前を知ると知らないとでは話の面白さが変わってくるというレベルなので。







理想家か?現実家か?※本編ネタバレあり※

こちらの作品、実は画質悪いながら上記画像にも書いてあるのですが、原作はあのジュール・ヴェルヌです。そしてそれこそ、わたしがこの作品における大事なネタバレを伏せた理由でもあります。原作を【神秘の島】とするこの作品は、なんと海底二万マイルと世界観が公式に繋がっているのです。

わたしはこの映画を視聴しながら「ハリー・ハウゼンが関わっているのでは?(事実その通りでした)」とは考えましたが、まさか原作があのジュール・ヴェルヌだとは思いもよりませんでした。というのも、世界の創作、ことSFというロマンにおいてそれだけジュール・ヴェルヌという作家が及ぼした影響は深いのです。

浅学ながらわたしはこちらの映画に原作があることを知りませんでした。ですが、むしろ知らなかったからこそ本編を楽しめたと思っております。
作中にてロビンソン・クルーソーを創作物と紹介しておきながら、ネモ船長の存在は実在のごとく語られるシーンからは興奮し通しでした。

なにせわたしからすれば彼のイメージってこれ⇓ですもん。

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こちらの画像にいる面々。アメコミとして『リーグ・オブ・エクストラ・オーディナリー・ジェントルメン』という原作が存在する作品『リーグ・オブ・レジェンド』は老人となったアラン・クウォーターメイン(演じるはショーン・コネリー)が主人公なのもあってか物凄く刺さりました(別にわたしはオケ専ではないですよ多分きっと)。

上記画像にある映画『リーグ・オブ・レジェンド』の紹介はまた今度やるとして、この映画に登場した数々の超人もとい怪人を見た影響から原作すら未読ながらネモ船長という存在について情報がないながらも憧れに似た感情を抱いていたのです。個人で潜水艦を保有し、自らの信念のままに世界の海をさ迷う……実にロマンではないですか。

ロマンロマンと煩いですが、これこそがタイトルに書いたことです。人は生きる為に夢を見ます。眠ることで見るものではなく、日々生活を繰り返す中で漠然と頭に浮かべる妄想の類から、いずれ自分が叶えようと考える目標であってもそうです。目標がいずれ具体的な形を経て現実となることもあれば、荒唐無稽な妄想もまた原型は夢という形であるのは間違いありません。思考そのものを制限し罪悪とするには、人類の文明はまだまだ辿り着いていないのですから。

閑話休題。

映画の話に戻りましょう。こちら、ヴェルヌの原作とはかなりの違いがあるとのことですが、そもそも原作を知らないので普通に往年の初期SFとして楽しむことが出来ました。巨大なカニやミツバチのモーションは危険さへの恐怖よりもドキドキワクワクといった気持ちが勝りました。
なぜならば、確かに主人公らが流れ着いた島には文明こそなかったものの、サバイバビリティさえあれば生きるのに苦労しないほどに異様な生態系をした世界だったのですから。

とはいえ、お世辞にも話の流れや状況の説明はきっちりしたものではありません。僅か5日~1週間程度でアメリカ大陸を横断してニュージーランドへとたどり着く序盤。巨大蟹に襲われハサミで振り回されつつも、その後平然と食事する部下。火山が爆発する理由、などなど。

ですが、以前にも言いましたが細かいことなんぞいいんですよ。ターミネーター2を見ながらパラドックスについて考えすぎたら本編に集中なんて出来やしません。TNETテネットのような考察を前提とした作品も無論あるでしょう。ですが、わたしが求めるエンターテイメントとは、ほどよい思考停止をしながらも楽しめる映画なのです。なにせ、ストレスの解消や現実の一次的な忘却、世界観への僅かな没頭こそがわたしが創作物へ触れる目的なのですから。

無論、この見方には賛否両論あるのは承知の上です。ですが、マガジンや初期のMURMURにも書いた通り、これらわたしが見ている作品の選出基準は『ほどよく楽しめるエンターテイメント』なのです。

そういった点において、この作品には時代背景を鑑みて☆4の評価をしたいと思います。それは、細かい部分への指摘などを抜きにして、そこで描かれた世界観の追及がひたすらにアドベンチャーだった部分にもあるからです。

誰も死なない話ではありません。理不尽がないわけではありません。
ですが、この章のタイトルにした本編終盤でのセリフ

「私はリアリストだが、大尉は理想家だ」

というネモ船長のセリフは、むしろ真逆の指摘でした。人に裏切られ、家族もなく孤独な無人島生活を続けながらも、そこで巨大な植物や動物の飼育をすることで人類の食糧問題を解決することで戦争の根絶を願ったネモ船長。彼は自信をリアリストと評しました。ですが、仮にそれを実現する力があったとしても、人類の問題解決に身を乗り出すのはリアリストのやることではありません。それは理想家ロマンチストのやることなのですから。

終盤、ネモ船長は島に流れ着いた主人公一行を助ける為にもはや動かなくなったノーチラス号にて最後を迎えます。その様はあまりにも呆気なく、もし今リメイクでやるとしたらアルマゲドンばりの壮絶な最期を迎えるでしょう。

ですが、死とはある意味でそれほどに呆気ない。そんな根本的なことすら表現しているように、わたしには思えました。

生と死をテーマに、ロマンで脚色した物語。もしよければ是非一度ご覧くださいませ。

それではまたお会いしましょう( ´ ▽ ` )ノ



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