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食す相転移『かき揚げそば』②〜圧倒的時間変化によるドラマ性〜

じゃあラーメンじゃダメなの?ダメだ。ラーメンはいささか高すぎる。美味しいけども、最近では一杯1000円弱であり、食べるのにそれなりの覚悟を要する。その点かき揚げそばはどこにでもある。基本チェーンだ。出てくるのも早い。一分もあれば大抵手元にくる。おそらく牛丼やマックよりも早いだろう。

時間もコストと考えれば、この圧倒的な手軽さと汎用性がかき揚げそばの強みといえる。いいかい、先に言っておく。かき揚げそばは宇宙だ。食べるプラネタリウムといってもいい。この人何言ってんだと思われるかもしれないが、かき揚げそばは500円玉でいつでもどこでも買える夜空なのだ。

では、一体、牛丼やマックやラーメン、その他の料理と、かき揚げそばの何が違うのか?それはかき揚げそばには『時間』があるから。他の食べ物にはない圧倒的『時間』変化、これが生み出すドラマ性こそが、かき揚げそばの本質といえる。

通常、物理状態では、固体、液体、気体の三相がある。ここにプラズマが加わるが、それは一旦おいといて、かき揚げそばにも、これに類する三相がある。この移り変わり、すなわち相転移を食べながらにして味わえるのがかき揚げそばなのだ。そういう意味では、胃に入り消化された状態をプラズマとみてもいい。

ではいよいよ本論、かき揚げそばの三相とその相転移を次から示そう。

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