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プライマリースポーツスクールのビジョン

 プライマリースポーツスクールのビジョンは、スポーツチームの在り方を変えることで、子ども達が長くスポーツに親しめるようにすることです。

 

設立の動機

 スポーツを始める時は、自身の「好き」や「得意」から選ぶべきです。しかし、子どもは、自分の「好き」「得意」を知りません。なぜなら、経験したことがないからです。だから、様々なスポーツを幼児期に経験することで、子どもが「好き」「得意」に気付くことができる環境を作りたいと思いました。それが、豊かなスポーツライフに繋がると考えています。

スポーツの価値

 スポーツは身体面と精神面の2つの観点から、人生を豊かにすると考えています。言うまでもなく、運動をすることで身体的に健康でいることができます。また、成功・失敗体験を重ねることで、物事をポジティブに捉えられるようになったり、プレッシャーに強くなったりします。精神面の価値は、スポーツで得たものを他の事柄に使うことができます。大学生の時に行った教育実習で、私の授業を見た校長先生に、「教師5年目の落ち着きを感じます。」と褒められました。教師として働き始めてからも、同僚に「いつも落ち着いていてすごいね。」と何度か言われました。意識していたわけではないので驚きましたが、これは紛れもなくサッカーから得たものです。焦ることで冷静に考えられなくなったり、味方を不安にさせてしまうと考えていたので、どんな時も冷静にいることをサッカーでは心がけていました。スポーツで獲得した習慣は、仕事や日常生活に使えるという視点から見ても、スポーツの価値は高いと実感しています。

ジュニアスポーツの現状

 地方になればなるほど、子ども達を取り巻くスポーツの環境は良いものではありません。その課題の一つに、「スポーツにお金はかけない」という風習があることです。私が小学生の頃に通っていたサッカーチームの年会費は18,000円でした。月で割ると1,500円です。当然、指導者はボランティアでやってくださっていました。仕事の合間に練習を見てくださったり、休日に試合に連れて行ってもらったりしました。今でも、とても感謝しています。多くのチームがこのような仕組みで運営しています。しかし、この現状は子どものためになっていないと考えています。

 

悪循環

 良い指導者が子どもをより成長させます。では、良い指導者とはなんでしょうか? 私は、知識経験が豊かで教育に対して熱意がある人だと考えます。これまでにスポーツに打ち込んだり、指導者としての勉強をしてきた人です。それには、時間とお金がかかり大変なことです。しかし、身につけたスキルを発揮できる場所は、ボランティアの指導者がほとんどです。当然、やりがいはありますが指導者にも生活があります。経済的な面で指導者を辞めてきた人を何人も知っています。そもそも指導者の道を進まない判断をする人もたくさんいるはずです。なぜなら、それだけでは、生活できないからです。結果、指導者不足になり、子ども達が良い指導を受ける環境がなくなっていっていきます。これでは大人にも子どもにも良いことがありません。つまり、悪循環です。
お金をかけない→指導者不足→子どもが良い指導を受けられない→楽しくない→スポーツが続かない
 
 部活動でも、同じことが起きていると言えます。これまで部活動は、教員がボランティアで担っていました。部活動により、残業時間や休日出勤が増えることで教師を目指す人が減ったり、辞める人が増えたりしました。簡単になれるようになったことで、教員にでもなろう、教員にしかなれない「でもしか先生」が増えたと言われています。結果、被害を受けるのは子ども達です。最近になって、部活動を外部に委託する動きがありますが、いずれにせよ、お金をかけないとどうにもならない話です。


想い

 自分からスポーツをとったら何も残らない。そのくらいスポーツに助けられて過ごしてきました。子どもたちにも、スポーツを通して成長してほしい、豊かなスポーツライフを送ってほしいと願います。しかし、舞鶴市には、スポーツを通して子ども達が成長できる環境は少ないです。「優秀な指導者が、よい子どもを育んでいく。」そんな環境が当たり前になるように、挑戦していきます。

 


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