20代後半に突入した私が選ぶ15本〜ドラマ編〜【前半】
20代後半を迎えた私が独断と偏見で選ぶシリーズのドラマ編。最も好きなエンタメであるドラマは15本に厳選しました。前・後半の2部作ですがご覧ください!!
【過去のシリーズ】
□朝ドラ
①あまちゃん(2013/NHK)
朝ドラどころかドラマもほとんどみない!という方も『あまちゃん』というタイトルを知らない方はほとんどいないのでは?名実ともに社会現象を起こした”朝ドラ”の革命児。
住まいのある東京でパッとしない主人公アキ(能年玲奈)が母・小泉今日子の地元である北三陸に拠点を移し、”あま”を目指すなかで成長する北三陸編と、親友のユイ(橋本愛)とアイドルを目指し上京する東京編の大きく2部構成の本作。結論どちらも面白いし、半年間ずっと面白い…!!
”都市と地方” ”母と娘”など様々な二項対立が散りばめられているのだけれでも、その対立を優劣で規定するのではなく共存といったかたちで描ききっていてクドカンの朝ドラ適正の高さに驚愕。
知名度も高く有名なテーマソングもハイテンションな曲なだけでに作品もポップなのでは?と思う方も多いかもしれませんが、楽しさだけでなくシビアで現実的な描写もしばしば。
普段ドラマや映画を観ても泣くことのない筆者でも感動して泣きました…笑
②らんまん(2023/NHK)
日本の植物学者・牧野富太郎がモデルの作品。
本作の魅力を一言で表すならば”たくさんの苦難にぶつかりながら夢を追いかけ続けた牧野夫妻とその周囲の尊さ”に尽きるのではないでしょうか。
なんだか日曜劇場っぽいまとめ方になりましたが、日曜劇場はビジネス(あくまで会社周り)の苦難を描く一方で、『らんまん』はダイレクトに生活の苦難をかなり濃厚に描きます。ネタバレになるので詳しくは控えますが、例えば人の生死とか家業跡継ぎ問題、そして震災。色々なトピックがあるなかで1つ1つを”物語を進めるための歯車”にせず丁寧に描いていく。脚本家の長田育恵さんの誠実さがひしひしと伝わります。
そんな誠実さの骨頂とでもいえる制作サイドのもと、役を演じるのは神木隆之介や浜辺美波や志尊淳、語りには宮崎あおいといった豪華な面々。名作にならないはずはありません!
苦しくも明るく、つらくも前向きになれるおすすめの作品です。
□野木亜紀子
③アンナチュラル(2018/TBS)
「アンナチュラル嫌いな奴いる?いねーよな??」と確認すら必要皆無な傑作。主題歌の米津玄師のLemon。Lemonは全国民聴いたことあるだろうに、アンナチュラルを観たことない人、「え?Lemonってドラマ主題歌なんだ」と思う国民が多い事実にいまだに肩を落とす日々です…。見始めれば度ハマり間違いなしなので是非みてほしい…。
法医学は「亡くなった方の解剖をすることで死因究明に尽力する」という学問。作中で法医学研究所でアルバイトとして働く久部(窪田正孝)は主人公ミコト(石原さとみ)らに「死んだ人を調査しても意味なくないっすか?」と素朴な疑問をぶつける(強い)。その疑問に対しミコトは「法医学は未来のための学問」と断言。
亡くなった方の真の死因究明を通じ、どう未来につながっていくのか。「不条理な死」に立ち向かうその先にあるものは…。
④MIU404(2020/TBS)
先ほどの『アンナチュラル』と同じチームが制作した警察バディもの。
様々な社会問題を扱い視聴者の心を鷲掴みするという点では『アンナチュラル』と類似しているが、こちらの方が疾走感ある。
星野源×綾野剛、岡田健史×橋本じゅんのバディや隊長としてMIU404を率いる麻生久美子、そしてラスボス菅田将暉。なんて豪華な面々なのでしょう…。ゲストもフレッシュな実力派揃い。前田旺志郎、山田杏奈、鈴鹿央士、原菜乃華。松下洸平、渡辺大知、村上虹郎そして小日向文世ら超BIGネームもいる事実、改めて怖い。
「考えさせられる」というありふれた言葉で表現したくないけれど、作中にいろいろな社会問題(例えば薬物とか、移民とか、女性の低所得問題とか)があり、自分の日々の生活や現状についても考え直すフックになると思う。
辛い現実も描く一方で「生きてりゃ何回でも勝つチャンスはある」「小さな正義を1つ1つ拾ったその先に、少しでも明るい未来があるんじゃないですか?」など生きることや地道な正義の肯定は一貫して提示され続けており、今日を頑張ろう。明日も頑張ろう。そんな元気をもらえる作品。
ちなみに筆者は綾野剛演じる伊吹の青サングラスがよすぎて似ているものを速攻買いました(笑)
□坂元裕二
⑤大豆田とわ子と三人の元夫(2021/カンテレ)
大豆田とわ子は人生のバイブル!!!
「変わった人たちだな~~」と観ているのもつかの間、気が付くと彼(女)らの魅力にとりつかれて登場人物たちみんな愛おしくてたまらなくなります。人物描写のレベルがあまりにも高すぎる…。
「大人になれない大人たち」がどうやって生きていくか?人生の選択に迷っているとき。現状や将来に漠然とした不安を抱いているとき。そんなあなたに寄り添ってくれる温かい作品。
ちなみに本放送があった2021年は映画『花束みたいな恋をした』の放映年でもあり、2021年は坂元裕二の年だ!!と密かに思い続けている。
⑥カルテット(2017/TBS)
『カルテット』はドラマ好きが好きな作品として挙げらることがとても多い印象。タイトル通り、四重奏を組む4人が軽井沢で共同生活を営む話だが、みんなそれぞれ精算できていない過去を抱えていて、それが徐々に露わになっていって…という展開。本格的な演奏シーンや冬の軽井沢など上品なつくりでありながら、ダイナミックな展開が徹頭徹尾繰り広げられているので時間が秒で過ぎていく。「泣きながらご飯食べたことがある人は生きていけます」は珠玉の名言。
⑦それでも、生きてゆく(2013/フジテレビ)
ある事件の加害者家族と被害者家族が禁断の恋に落ちる。恋愛が介入しているとは思えない重苦しい設定や展開ではあるが、脚本や演技力の高さからとてつもない引力を感じる。
サイコパス犯罪者に風間俊介さんがキャスティングされているのだがとにかく怖い。「私が今まで作品で観てきたサイコパスって怖くないな」と思ってしまうほど本作の風間俊介やばい。
「ご飯、まだかな。」
このセリフが血の気が引くほど怖いのでぜひ作品でご確認ください…。
□宮藤官九郎
⑧俺の家の話(2021/TBS)
伝統芸能である能とアクロバティックなプロレス、家の後継問題や介護問題など伝統と現代を融合させたファミリーロマンス。人間国宝である西田敏行が要介護状態になり、放蕩息子・長瀬智也を始めとする観山家が一致団結して"俺の家"を守る。
もちろん話も面白いんだけどやっばりクドカン×長瀬智也のフィナーレというエモ外部状況が本当に涙を誘うんですよね…!予測不能な結末も、芸能界引退を決めていた長瀬智也に向けた花束のように感じた。ロバート秋山演じるOSDや荒川良々が良い意味で浮きまくってて最高のキャラしてる(笑)
以上、ドラマ編前半でした。
残り7本は後半でお届けします。
今回もお付き合い頂きありがとうございました!
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