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ゴーストライターは正規の職業!? 出版業界の知られざる常識って?

出版業界にはゴーストライターという人たちがいます。
ゴーストライターとは、著者の代わりに文章を書く人のことで、文章のプロフェッショナルです。

芸能人やスポーツ選手のような著名人の書籍でゴーストライターが使われていることが知られているでしょう。著名人の本だけでなく、ビジネス書、健康書、実用書でも、ゴーストライターによって書かれている書籍は少なくありません。

ゴーストライターは悪者ではない!

このゴーストライターによる執筆は、世間的には「悪いもの」としてとらえられています。

しかし、ゴーストライターは必要なものです。必要悪でもありません。

個人的には、とてもすばらしい仕組みであると考えています。

本の執筆者として、まずあげられるのは小説家でしょう。

小説家は、物語を書く人。文章の力によって、読者をフィクションの世界に連れていきます。喜怒哀楽の感情を揺さぶるために、さまざまな文字を紡いでいきます。

情景を浮かび上がらせる文章、魅力的なキャラクターを表現する文章とともに、ストーリーを奏でていきます。読者をワクワク・ドキドキ・ハラハラさせたり、ジーンと感動させたり、笑わせたりする構成力や文章力は、特別な人しか持っていない、本当にすばらしい才能でありスキルです。

「文章のプロ中のプロ」がしのぎを削っている世界ですから、文章のプロであるゴーストライターに頼るケースは少ないと思います。


専門家は文章のプロではない

しかし、その他の本は異なります。

特に、実用書の分野ではゴーストライターが活躍しています。
ビジネス書や健康書、また一般的に実用書と呼ばれるジャンルには、著者の代わりにゴーストライターによって執筆された本が少なくありません。

なぜでしょうか。

これらのジャンルの著者は、文章のプロではないからです。

著者は、自身が活躍している分野・業界の専門家ではありますが、文章のプロではありません。

そのため、ゴーストライターの力を借りるのです。

ビジネス書や実用書などは、ほとんどのものが1500円くらいまでの価格になっています。
この価格帯の書籍のターゲットは、初心者や初級者がほとんどです。
初心者や初級者に理解してもらうには、やさしく、わかりやすい文章が求められます。

それにはスキルが必要です。
文章は誰でも書けますが、「わかりやすい文章」を書くにはスキルが不可欠です。

もちろん、実用書のような書籍の著者でも、わかりやすい文章を書くスキルをお持ちの方はいらっしゃいます。そういった方は、ゴーストライターをつけずに、ご自身で執筆されています。

その分野の専門知識やノウハウもあり、なおかつ、わかりやすい文章を書くスキルをお持ちの方です。
このような方は、出版業界では大人気で、著作も複数お持ちです。

でも、このような専門知識&文章力の両方を持ち合わせている方は、それほど多くありません。

そうすると、このような方しか、本を執筆・出版して、世の中に広めることができなくなります。

でも、世の中には、すばらしい知識やノウハウをお持ちの方は、たくさんいらっしゃいます。
そして、そのような方の多くは、わかりやすい文章を書くことはできない……。


さまざまな有益な情報を提供できるのは、ゴーストライターのおかげ!

そこで、ゴーストライターの出番です。

すばらしい知識やノウハウを、文章のプロの手を借りてわかりやすくするのです。
プロの協力を得れば、すばらしいノウハウが、初心者・初級者に届きます。

これは、多くの方にとって価値のあることです。

さまざまな専門家のノウハウが、わかりやすく整理され、本として出版されるのですから、困っている人・悩んでいる人の問題を解決できます。解決方法が、多数世の中に出回るのですから、世のため、人のためになります。

だからこそ、ゴーストライターは必要なのです。
ゴーストライターによる執筆という仕組みは、とても有意義なものなのです。


「ゴーストライター=悪いもの」ととらえていた方は、上記のことを見直してみていただけると大変うれしいです。

(文/ネバギブ編集ゴファン)

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