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日々の雑感 day38【共感力と優しさとあなたの世界②】

あなたは自分の事をどんな人間だと思っていますか?

そして、その根拠はなんでしょうか?

さあ、前回の続きです。

☆「自分を大事にする」ということは?

私達はよく「右か左か」「YESかNOか」といった二項対立の罠に陥ります。

同じようにこの「自分を大事に」という言葉にもこの罠があります。

例えばですが、周囲からも明らかに「自分自身は二の次、三の次」といった行動をしていると見られている人から「君はもっと自分を大事にした方がいい」という言葉をあなたがもらったとしましょう。

多くの人は「いや、おまえこそな」と感じることも多いでしょうし、あるいは「おれってあの人に言われるくらい自分を後回しにしてたっけ?」と振り返ってしまう人もいるかもしれません。

そしてまた一方で、とにかくわがままで、人に迷惑かけようが、騙そうが平気な人から「君はもっと自分を大事にした方がいい」という言葉をもらったらどうでしょうか?

あなたは「お前みたいになりたくはない」と拒絶するかもしれませんし、あるいは「自分にもう少しわがままになるくらいのバランスが必要」と考えるかもしれません。

でも、私達はここで指す「自分」とは一体、何を指して自分とするのでしょうか?

それは肉体としての自分でしょうか?

それは精神としての自分でしょうか?

肉体と精神が揃っていれば、親、兄弟、友人、愛すべきペットといった周囲の人々や生命体は自分以外だと言い切れるでしょうか?

☆自分事、他人事。そして無関心。

アドラー心理学5つの核。
その一つに「全体論」があります。

これは簡単に言うと「迷ったら(自分を含む)全体利益を優先せよ」という指針です。そして、この全体論こそが、中長期的なメリットや利益になることは、現在のマネジメントの世界でもよく知られています。

「完成した丸いピザを何人かで奪い合う」世界ではなく「全員で全員が満足できる大きさのピザを作る為に協力する」世界を目指そう、育もうということです。

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そして我々は、社会や組織、チームで「自分事」として自分以外の誰かの状況を感じたり、その視点を尊重するように言われたりします。

けれど、この「自分事」という感覚は、個々の「共感力の質」によって大きく左右されるのですが、誰もこの「自分事」という定義を具体的には教えてくれません。

ですので、

自分事が自分だけの人は、自分だけを守ろうとするでしょう。

自分事が家族までの人は家族の生存を第一に行動するでしょう。

自分事が自分をとりまく様々な人々や環境にまで及んでいる人は、その多様な全体の中で「最適」と考える自分の行動を見つけ出そうとするでしょう。

そしてそのチームが。その組織が会社が。
あるいは地域が国が力で誰かに押し付けたその自分事というものが、結果、全体の為でもなんでもなく、特定少数の誰かの利益でしかなかったとしたら・・、自分の利には全く意味も意義もなかったのなら・・。

人はその言葉をどんどん信じなくなっていくでしょう。

☆世界観ってこういうこと

そうなんです。

つまり、自分を大切にするということは

「自分の世界」

を大切にするという事であって、決してわがままになれとか利己的になれとかいう話ではないという事です。

「利他であり利己」が本当の自分の世界。

その自分の世界をきちんと知り、その大切なものを守り、育む。

二項対立の落とし穴を回避して、その道にいることを確認し、少しずつ進んでいく。

そんな状況を確認し、創り上げていく事が「自分を大切にする」本質。

僕はそう理解し、行動していくわけです。

というわけで、次回はその世界の見つけ方、育み方を考えていきたいと思います。

*参考




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