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「君の名は」「天気の子」を見て、万全を期して「すずめの戸締り」を観に行きました。

映画の内容はとっても濃密。

その中でも映画内で表現された

・“強烈な死“と“生の渇望“
・未来への希望

を通して私が受け取ったメッセージがあります。

・“強烈な死“と“生への渇望“

「すずめの戸締り」は前作、前前作と比較してこの二つがかなり強調されています。

「天気の子」は世界よりヒロインを選ぶことで雨が止まなくなり世界が海に沈んでいきます。

直接的な表現するならば大陸の水没により陸地の生活領域が縮小し、国家間の争いが起きる可能性も大いにありますが、そのことには触れていません。

しかし「すずめの戸締り」では白猫が直接的な表現でどんな人的被害が出るかを話していて、

ヒロインに対してかなり重い選択を強いる場面は強烈な"死"が迫ってくるようです。

そしてイスになってしまった草太から「生きることへの強い渇望」を感じるシーン。

この二つの場面から"生と死"を強烈に意識させられます。

・未来への希望

ラストシーンで私が受け取ったことは

「大人は子どもに対して希望を示せる存在でいようぜ」

というのも、ラストシーン前で流れる数々の音楽たちは30歳の私が聞くと「懐かしい!」と思わせてくれるものばかり。

この曲を懐かしいと思う年代へ向けているからでしょう。

その後に扉の中の世界ですずめが発する言葉が理想的な大人の姿を示しているように感じます。

この二つを通して

「何となく生きるのではなく、死を意識することで生をもっと輝かせて、子どもたちに明日への希望を示せる大人でいようぜ」

という表現をしているのかなと思いました。

養老孟司さんの著書『死の壁』でもありましたが、現代では“死“は遠い存在になっているのに自殺者は多い。

それは死が遠かったことで、生も遠くなったからと書かれています。

ここと繋がる部分がありますね。

今を生きる大人としてどう生きていくのか。
どんな姿を子どもたちに示すのか。

それを問われている気がします。

『すずめの戸締り』

まだ見ていない方は是非一度見てみてはいかがでしょうか。


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