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全く見るつもりのなかった映画

「シン・ウルトラマン」

オススメされたので見てみることに。

感想としては気がついたら終わっていた、というぐらい見入っていました。

特に印象深かったのがウルトラマンの変化です。

最初は

機械的かつ合理的

な発言・行動が多いのです。

これは中盤から出てくる侵略者たちと共通している部分でもあります。

感情を排して合理性を追求した人間はこうなるのだろう

と思わせてくれますね。

そんなウルトラマンがどんどん非合理的になっていきます。

つまり熱い感情を持つようになっていくのです。

居酒屋で侵略者メフィラスとの会話ではウルトラマンの発言は非合理そのもの。

ラストシーンでのゾフィーとの会話も理性ではなく、湧き上がってくるような熱いものを感じます。

でもそれがとても人間らしい。

「感情的」

と聞くと良くない印象を持たれるかもしれませんが、

このような熱量を持った感情を持つことは強い魅力に繋がってくるのではないでしょうか。

侵略してくる外星人たちの発言からは熱量を感じにくいと思います。

合理的な発言・行動はある意味そこで完結しているように感じるからではないか。

非合理的な感情は未成熟で、不完全だからこそ魅力に感じるのかもしれません。

それに合理性を追求するからこそ、

外星人から技術提供を受けた方が得だからと簡単に支配下に置かれようともします。

そう考えると信念とは合理性と対極の位置にいそうですね。

どんなに利権を提示しても、暴力で脅しても決して屈しない信念は、非合理的で、理屈が通じず、だからこそ強い。

ラストシーンでゾフィーがウルトラマンを説得するシーンがありますが、早々に説得を打ち切っています。

これはウルトラマンの信念と決意をゾフィーが感じ取ったからでしょう。

信念とは言わなくても、合理性を超えた熱量を持てば、それは他者に伝搬していくもの。

そんな在り方をシン・ウルトラマンは示してくれているのかもしれませんね。

ではでは。

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