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贈り物を作り感じたこと、作ったから感じられたこと

こんにちは。IDLのデザインエンジニア、阿部です。
私は手触りのあるプロトタイプの設計を専門に、昨年IDLメンバーに加わりました。

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先日惜しまれながらもIDLをご退職された先輩へ感謝の気持ちを込め、IDLメンバーと一緒にちょっとした贈り物を作りました。

その制作の過程と、そこで感じたことを少し書いてみようと思います。


ラジオ型音声再生プレーヤーの制作

私たちは今回、ラジオに見立てた音声再生プレーヤーを制作しました。

スイッチを入れると、このデバイスでしか聴けないFiresideChat(IDLのポッドキャスト番組「IDL/R」の一コンテンツ。設定されたテーマに沿って、IDListがたき火を囲むように会話します)の特別編が流れてきます。

先輩がIDL/Rの編集を担当していたので、それに因んだ贈り物となっています。

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どうですか?なかなかかっこいいでしょ?

プロダクトは僕と同じくプロトタイピングを専門とするヤエルさんと私、シールはIDLのグラフィックデザイナー岩崎さんが作りました。

制作はデザインストラテジスト野坂さんの放談から始まり、そこからリファレンスになるものをベースに、具体的にどのようなアウトプットにするか検討しました。

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収録されているFiresideChatは、IDL/Rの編集チームが担当。

MCの遠藤さん川原さんが、IDListから募ったお便りを(普段の1.2倍増しの)素敵な声で読み上げ、出来上がったものをサウンドデザイナー高塚さんが編集しました。

先輩の為だけのオリジナル番組なのでここでは音源を共有できませんが、収録はかなり盛り上がりました。ペンネームの付け方にその人のセンスが出ることを知りました。

このデバイスを制作するために、IDList総動員です。
IDListが持つ多様なスキルを再確認しました。

※余談ですが、最近インフォバーン東京オフィスに、IDLメンバーが気軽にモノづくりできる小部屋「MakeRoom」ができました。徐々に設備を充実させていく予定ですので、弊社にお立ち寄りの際はぜひ遊びに来てください!

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現在整備中のモノづくり部屋「MakeRoom」


贈り物を作り感じたこと

IDListに協力してもらいつつ、仕事の隙間に作業を進め、起案から1ヶ月ほどでデバイスが完成しました。

意図して設計した訳ではないのですが、IDListから先輩への感謝の気持ちが、出来上がったデバイス自体の重みで表現されていたように感じました。重さに意味を付与することで提供できる価値や体験については改めて考えてみたいです。

自分でも意外だったのは、「良いものができた!」とデバイスを愛おしく思う気持ちは強かったものの、先輩にお渡しすることに関して全く躊躇がなかったことです。
時間をかけて作ったモノには、そこに至るまでの思い出も一緒に詰まっていきます。そのようなことを振り返り楽しむことも、モノづくりの魅力の一つだと考えています。
しかし今回の場合は、それ以上にお世話になった先輩に喜んでいただきたいという気持ちの方が高かったのかなと思いました。
(実際、完成から1時間経たないほどで先輩にお渡ししたので、デバイスが手元にあった時間はあっという間でした)

贈り物の、受け取る側だけでなく、渡す側もポジティブな気持ちにさせてくれるという性質に改めて気づくことができました。

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贈り物を作ったから感じられたこと

日々の生活の中で「あ、こんなものがあったら面白いかも?」と思う瞬間はありませんか?頭に浮かぶアイデアは、カタチにすることでその魅力をより適切に理解することができます。

今回の制作でも、デバイスとコンテンツがうまく噛み合い良い世界観が演出できていたことや、品のある佇まいなど、想定していたよりも数段面白いものが出てきたと感じました。裏を返せば、頭の中だけではアイデアを適切に判断できていない、とも言うことができます。

テクノロジーの発達により、モノづくりの敷居がどんどん低くなっている現代。僕個人としては、手を動かしながら考える、ということを今後より実践していければと思います。

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