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第七話 初めての被災地でのボランティア活動


様々なことを行わせていただいた。
学校が休校になっていたことに伴う、学習ボランティア。
防災本部に来る物資の仕分け、配送。
そして全町を回って、津波の被害到達視点を記した津波被害地図の作成。
保育園での植樹、復興記録の作成など、手の届きづらい部分を行わせていただいた。
通常のルートで、一般のボランティアとして入るだけではできない部分をやらせていただいた。(そもそも社協を通じたボランティアの広田町への派遣はまだほとんど行われていなかったと記憶している。)

滞在中に、3月11日の映像で津波が実際に押し寄せてくるところを
見させて頂いた。
想像していたものとは全然違う。
何も考えていないと、引き込まれて、
なぜか分からないけど、涙が出そうになった。
でも泣いてはいけないと思う。
津波で被害にあわれた地域の方々は誰もかれも、
皆が皆、知人や家族、友人を失っている。
あそこには私には分からないような深い、深い悲しみがある。
この町では、多くの方が癒えない傷を抱えながら必死に生きている。

でもだからこそ、部外者であり、学生で若い私達が行く事で、
くだらない話とかもでき、それが最終的に彼らの支えになるという事を感じた。

今回の滞在の最終日に、
お世話になった地元の方とお酒の席を持たせてもらった。
その時に、
「こんなにうまい酒飲むのは久しぶりだ。
いつもここいらの地域の人と飲むと愚痴ばっかになるからなぁ。
俺はお前らの事が大好きだ。家族みたいなもんだ。
またいつでも来いよ。


涙が溢れた。

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