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ブラサカの魅力とブエンカンビオ横浜の取り組みについて

以前noteでブエンカンビオ横浜の前代表であり、ブラインドサッカー元日本代表キャプテンのおっちーがブラインドサッカーの魅力を語ってくれた。

https://note.com/positive_occhi/n/nb81d96fecec0

今回は1年半という短い期間だが、実際にプレーしてみて感じたブラインドサッカー(以下ブラサカ)の魅力を僕なりの目線で書いていこうと思う。加えて、僕の所属しているブラインドサッカーチーム「buencambio yokohama」の取り組みについても紹介させてもらいたい。

1. 競技としての魅力

僕の思うブラサカの最も魅力的なところは

健常者も視覚障がい者関係なくプレーできるところだ。

おっちーも言っていたが、ピッチ上では障害の有無を関わらず1人のブラインド選手として見られる。そしてピッチ外にはセンターガイドや相手ゴール裏にいるガイドと呼ばれる中のプレーヤーに指示を出す役割の人がフィールドプレーヤーをサポートしながら戦っている。このガイドやコーラーのポジションは女性が務めているチームも多い。

選手、センターガイド、ゴール裏のガイド誰かひとりでも欠ければ成立しない、もはや究極のユニバーサルスポーツと言っても過言ではないだろう。


2. プレーヤー目線でのブラサカの魅力

ここからは僕が、実際にプレーしたことで感じた魅力について話していきたい。

ひとつめは「集中力が上がる」ということだ。
人は普段、情報の7割を視覚で捉えるといわれている。ピッチ上では普段3割しか使っていない視覚以外の感覚でプレーしなければならないのだ。
ボールや周囲の声を聞く聴覚はもちろん、ボールを扱う感覚や自分が今ピッチのどこにいるのかという空間認知など全ての感覚を研ぎ澄ませて戦っている。

一つのことに集中せざるを得ない環境にいるため、僕は普段の読書や勉強などを以前より没頭して取り組むことができるようになった。逆に学生の頃にやっていた音楽を聴きながらの勉強や、読書だと内容が全く頭に入らなくなってしまった。
それまで何気なく流し聴きできたものが、耳から入る情報に対して敏感になってしまったのだろう…。

そして魅力のふたつ目は「言語化する力がつくこと」だ。
普段の練習ではメニュー内容をブラインドの選手に伝える場面が多々ある。こそあど言葉や実際の動作はまったく通じないのでひとつひとつの動きを具体的に伝えなくてはならない。

例えば、アキレス腱を伸ばす体操を知らないブラインドの人に伝える場合は
①右足を前に出して、左足を後ろにさげる。
②右膝に手を置き体重を乗せ、左足のふくらはぎが伸びるようにする
こんな具合だろうか。

この力はプレーヤーよりもガイドをする人の方が実感する人が多いかもしれない。僕は言語化についてはレベル5の博士にもらった状態から1年半でやっとレベル15、6になり最初のジムリーダーに挑戦できるかなくらいなので、はやく四天王を倒せるくらいのレベルになっていろんな動きを言語化できるようになりたい。


3. ブエンカンビオ横浜の魅力と可能性

このように障がい者と健常者が関わり合い、スポーツの枠を超え、社会共生や他者理解に繋がる可能性を持つブラサカだが、ここからは僕の所属しているブエンカンビオ横浜について話させてもらいたい。

まずはチーム名覚えづらいし、何て読むのだろうと思った方も多いかもしれない。

チーム名の由来としてはスペイン語でbuen(良い)とcambio(変化)を繋げてブエンカンビオ(良い変化)という意味である。

良い変化とはどういうものなのかについては今後、noteで書きたいテーマがあるのでぜひ楽しみにしていて欲しい。

僕たちブエンカンビオ横浜はブラインドサッカーチームなのでもちろんチームとしての目標は大会で優勝して日本一になることである。ただ、そこが最終目的ではない。なぜなら僕たちは

#横浜愛   #挑戦心   #共遊心  を持ち、良い変化を起こす

というチームバリューを掲げているからだ。

加えて、

ブラサカを通じて横浜から、神奈川から差別をなくし、誰もがサポートしあえる街にすること

が僕たちブエンカンビオ横浜のミッションなのである。

そのため、競技面だけでなくブラサカの普及面にも力を入れており、ブラサカの体験会イベントを開催したり、小中学校への出張授業を行いブラサカの魅力を各地に伝えている。

小学校へ授業をさせてもらいに行った時は、何故か子どもたちからサインを求められ、恥ずかしいやら嬉しいやら、やっぱり恥ずかしいなんとも言えない気持ちになったこともある。

基本的には漢字プリントの裏や自由帳が主なのだが、一度上履きにサインを求められたことがあり、お母さんに怒られるからやめておきなさいと丁重に断らせてもらった。

また、ブエンカンビオは他のブラインドサッカーチームに比べて健常者が多く所属している。視覚障がい者のサッカーと言われると健常者は少し関わりづらい印象を持つかもしれないが、僕はブラサカをより発展させるにはむしろ健常者の力が不可欠になると考えている。

うちには生まれた時から目の見えない先天性の視覚障害を持つプレーヤーがいる。その人は聞くという技術だけでギターを独学でマスターし、曲を完璧に弾くことができる。また、無類の電車好きで、ブレーキの軋む音だけで路線を完璧に当てられる。
こんなスーパー凄い奴、いるだろうか?

視覚障害を持つ人の常人離れした感覚や、日常抱えてる苦労や不安を自身が世の中に発信し続けるのには限界がある。そこでブラサカをきっかけに新たな世界を感じた僕たち健常者が何倍にも膨らませて世の中に伝える使命があるのではないか?と僕は考えた。

ここまで読んでくれた方、本当に有難うございます。

ブエンカンビオ横浜のバリュー、ミッションに共感し、共に実現させたいと思ってくれた方。ぜひブエンカンビオに携わってみませんか?
それぞれに活躍できる場所は絶対にあります。

・写真を撮るのが好きな人だったら躍動感あるプレーをシャッターに収めてその魅力を伝えて欲しい
・福祉や介護に興味のある人は、直接肌で感じてみて欲しい
・もちろんプレーヤーとして熱く戦いたい人も大歓迎

もし少しでも気になっていただけた方、勇気を出して一歩踏み出して欲しい。
絶対に新しい気付き、発見があることを保証します。

ハッキリと言わせていただきます。

「ブエンカンビオはあなたを必要としています」

ぜひHPからご連絡お待ちしております!

http://buencambioyokohama.com/

共にブエンカンビオで良い変化を起こしましょう!!

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