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アイデアの手引き「発想の技術」

こんにちは、ナカムラです。今回は「発想の技術」という書籍を紹介したいと思います。

電通の樋口景一さんの書籍です。「資源のない日本人が世界と戦って伍していくにはアイデアしかない」という問題提起からはじまり、アイデアを生み出すための技術を体系的に解決してくれています。

今回は、備忘録として本書のエッセンスを記録していきたいと思います。

1)「発想の技術」の全体像

まずは、樋口さん流のアイデアを生み出す流れを紹介します。

①そもそもの課題とは、いったいなにか。
②本当の敵はなにか、本当の味方はなにか。
③どういう価値軸を持ち込むのか。
④世の中にどう伝わるかたちをつくるのか。

この4つの流れが基本としてあり、実際にアイデアが生まれるプロセスでは、この通りの順番にならないケースもあるとのことです。

本書では、①~④のそれぞれで使う「技術」が紹介されています。

①→把握の技術
②→発見の技術
③→転換の技術
④→具体の技術

以降で、それぞれの技術について(私見を交えながら)綴っていきたいと思います。(※今回はスライド化したものにテキストを補足していく形式にしてみてます)

2)把握の技術

対象把握の技術(whatの技術)

まずは徹底的に把握することから!
根本的なところから問いを立てていく

原因把握の技術(whyの技術)

表層的で凡庸な原因設定に留まってはいけないということですね

3)発見の技術

観察と洞察の技術

森岡毅さんも「人間の本能にぶっ刺さるアイデアが必要」と仰ってました

距離をつくる技術

『距離をつくること』こそがアイデア!
寝具⇔食品はかなり距離がありますよね

視点の縮尺を変える技術

縮尺を大きくしたら、今度は街の建物にズームインしてみたり

敵をみつける技術

原因把握でも使えそうな視点です

味方をみつける技術

自分が最大の応援者になることが大事

4)転換の技術

論点を転換する技術

企業目線だと競争軸、生活者目線だと選択軸
わかりやすいネーミングも重要なポイント

価値を転換する技術

当たり前を疑う、見逃している違和感に気付くという視点

行動を転換する技術

「投票券提示で◯%OFF」というクーポンを出したタピオカ屋があったなぁ

存在感を転換する技術

「それは本当のところ誰が必要としているのか」という視点も大事
業界的に売上の大半をライブが占めていたという背景もありました

役割を転換する技術

富士フイルムが医療業界へ進出したのもこの発想

戦いのレイヤーを転換する技術

(b)はカテゴリメイキングとも呼ばれますね

5)具体の技術

コンセプトの技術

設計図として何を示しているのか明確であることが大事

「伝える」の技術

現実性のフィルターは最後!まずは広げること
抽象化は時代性も鑑みる必要がありそうです

話法を変える技術

コミュニケーションにおいて「誰が言うか」はとても重要

タイミングを味方にする技術

「母の日」であれば、距離があるのはマザー・テレサとか?

リアリティを味方にする技術

インセンティブありきの拡散とは質が違いますね

仕事にしない技術

日々、観察と洞察を繰り返すこと

6)最後に

本書にはさまざまな技術が紹介されていますが、全体を貫いている要点は2つだと思います。

①対象を徹底的に把握すること
②距離をつくること

表層的な理解では、対象が置かれている状況、持ちうる資産、本質的な役割は見えてこないということを痛感しました。また、「アイデアとは距離のこと」というのもものすごくしっくり来ました。言葉として洗練されてますよね…。

以上、アイデアの手引き「発想の技術」でした。最後までお読みいただきありがとうございましたm(_ _)m

ナカムラ

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