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なぜフィリピンはインターネット利用時間が世界で最も多いのか

こんばんは!
早速ですが、ある物を調べていたらこんな情報が出てきてびっくりしました。
写真はフィリピンで教育支援をしていた際に、ジョリビーというハンバーガー屋さんで撮った写真です。(笑)

世界のインターネット利用時間ランキング

1位 フィリピン (10時間2分)
2位 ブラジル  (9時間29分)
3位 タイ    (9時間11分)
…    日本    (3時間45分)

参考:CNN : ネット利用時間の最多はフィリピン、最少は日本 国際調査
URL:https://www.cnn.co.jp/tech/35132173.html

「インターネットを頻繁に利用している国」で、先進国であるアメリカや日本、ヨーロッパなどを頭に思い浮かべる方は多いのではないか?
実際は、発展途上国が上位を独占しているのだ。
では、なぜフィリピンのような発展途上国がインターネット利用時間が世界中で最も多いのか調べ、その可能性を考えてみた。

世界のインターネット普及率

2018年のインターネット普及率では初めて50%を上回り、2019年現在は約57%。発展途上国に限っては、2005年の普及率は7.7%だったにも関わらず、2018年は45.3%まで普及したのだ。ネット社会と言われている現代で、発展途上国のネット環境は徐々に整いつつも、約半数の人々がインターネットを使えない環境で生活してる。

インターネット普及率ランキング
1位  アメリカ   (99%)
2位  デンマーク  (98%)
3位  スウェーデン (96%)
…     日本     (94%)
…     タイ     (82%)
…     フィリピン  (71%)
…     ブラジル      (70%)
最下位  北朝鮮    (0.08%)

参考:『DIGITAL 2019』
URL:https://wearesocial.com/global-digital-report-2019

なぜ日本はインターネット普及率が高いのにも関わらず、なぜこんなにも発展途上国のインターネット利用時間の開きがあるのか。

フィリピンのネット利用時間が長い理由は?

①公共サービスや社会的な手続きの多くがインターネットで完結できるため、生活するうえで頻繁にインターネットを活用している。

フィリピンでは2023年までに公的な手続きすべて(インフラ、保険、年金、納税 etc)をオンライン化させる取り組みを行っているため、既にほとんどの手続きがインターネット通じて完結できるのだ。
僕は先日引っ越しをしたのですが、印鑑や住民票などの書類を用いた手続きが多く、「まだまだ従来の古い方法が根強く残っているな~」と。

②海外で働く家族や友人との連絡手段でインターネットを活用

フィリピン人口の約10%が海外で働いており、以前現地の人々と生活する経験をしたのだが、とても家族を大切にする国民性がある。そのため毎日インターネットを通じて家族と連絡をとる方も多いそう。
加えて、フィリピンのインターネット利用者の93%がFacebookを活用しているそうだ。現地の大手携帯会社がFacebookを無料で使用できるサービスを提供しているのに加え、自己肯定感が強いフィリピン人は積極的に自分を発信している。

③平均年齢が低くインターネットの使用に積極的

日本の平均年齢が47歳に対して、フィリピンは23.5歳。また、出生率は日本が1.27に対してフィリピンは2.93。僕も現地をうかがった際、子供の多さにビックリしたのと同時に、「人」というリソースの多さに将来の経済成長を想像でたのだ。
日本で生活していてもわかるよう、若い人々はインターネットに積極的で、高齢者は従来の対面や書類などをを用いたやり取りに固執してしまいがち。フィリピンはインターネットの使用に積極的な人々が日本に比べ多いのだ。

まとめ

日本は今後、発展途上国にIT化や情報社会において遅れをとってしまう可能性があるのではないか。
フィリピンなどの途上国は平均年齢が若く従来のクラシカルな方法に固執しない傾向にあるため、インターネットを積極的に取り入れやすい状況だ。一方で日本は高齢化社会が進み、人々が古典的な方法で数十年前の発展を築いてきた為、インターネットを含むIT化に積極的に国民が受け入れづらい状況だ。

見方を変えれば、発展途上国市場の可能性も明らかになった。現在、世界の約43%でインターネット環境が整っていない。フィリピン事例を参考にすると、そのような地域の人々はインターネット環境が整えば、IT化をすんなり受け入れてくれる可能性が高い。
現在グーグルやアマゾンが、途上国に安定かつ高速なインターネット環境をお手軽に利用できる環境を提供する取り組みを行っている。すべての国や地域でインターネット環境が整えば、途上国のマーケットは現在のポテンシャルを発揮し、将来的に日本のGDPを超えてくるのではないか。

現在日本はIoT化などを促進しているが、IoTにより日常生活でインターネットを使用する回数が増えれば、日本国民もIT化を積極的に利用するようになるのかもしれない。



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