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「くらしてん」

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「くらしてん」は、様々な地域にくらす人の何気ないくらしを記録しているメディアです。noteでは記事のあとがき、暮らしにまつわるあれこれを話すpodcastの話などを綴っています。
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#暮らし

地域をアーカイブするということ ー「くらしてん」陸前高田ページのリリースによせてー

こんにちは。メディア「くらしてん」を主宰している加藤です。 この度、「くらしてん」のサイトに「地域ページ」が加わります。これから様々な地域のページをリリースしていく予定ですが、まずは「地域ページ」の第一弾として、陸前高田のページをリリースします。 このnoteでは、 ①地域ページをつくることになったきっかけ ②地域ページの構成 ③今後の展望 について、書きたいと思います。 ①地域ページをつくることになったきっかけ2018年にスタートしたメディア「くらしてん」。これまで5

反建築のものづくり:アゲイシさんのあとがきインタビュー②/「くらしてん」ラジオvol.12

こんにちは。podcast「くらしてん」ラジオ、3月に公開した東京在住アゲイシさんのあとがきインタビュー後半をアップしました。 後半は、聞き手のyomeが印象に残った2枚目の写真、 写真スタジオの内装を手伝っている時の風景について聞きました。 記事のインタビューで 「これまで学んでいた”削ぎ落す”建築とは真逆な装飾の仕事だけど、 楽しいというのが覆しようのない事実」 という言葉が建築業界外のyomeには印象的だった1枚でした。 podcastでは同じ建築業界に携わるotto

通勤はニュースを見ている感覚:アゲイシさんのあとがきインタビュー①/「くらしてん」ラジオvol.11

こんにちは。週明けゆるゆる更新中のpodcast「くらしてん」ラジオ、今回は3月に公開した東京在住アゲイシさんのあとがきインタビュー前半です。 福島出身、現在は東京在住のアゲイシさん。3月に公開した記事では当時勤めていた建築設計事務所への通勤風景や、個人で請け負った内装のお仕事などの様子を収めていただきました。あとがきインタビューでは聞き手のyomeが印象に残った2枚のエピソードを聞いています。 今回はそのうちの1枚目、通勤風景の駅でのエピソードを深堀しました。yomeと

道路と夜這いの日本史が並ぶ本棚/「くらしてん」ラジオvol.10

こんにちは。週明けゆるゆる更新中のpodcast「くらしてん」ラジオ、その人が持っている本について聞いてみる「本棚を肴に」シリーズの後半。 「くらしてん」メンバー・はじめ氏に、引き続き気になる本をピックアップしてもらいました。 日本の○○というタイトルが並ぶコーナーに目を付けたはじめ氏。実は「日本」が付く本が多いカトウ家。「道路」の話から「夜這い」の話まで幅広く取り揃えています。不思議で怪しい?タイトルの本はそそられますよね。 そして、カトウ家の本棚は表紙のアートワークを

人が読んでる本が気になる夫婦の本棚/「くらしてん」ラジオvol.09

こんにちは。週明けゆるゆる更新中のpodcast「くらしてん」ラジオ、その人が持っている本について聞いてみる「本棚を肴に」シリーズの初回。 家の空間の中で「本棚」ってどこにありますか?書斎、はたまたトイレにある人もいますよね。ちなみに、我が家は本棚がリビングの1/4くらいのスペースを占めるくらいどーんとあります。 実は私たち夫婦、そういう本棚の中身が気になるタイプ。住人の頭の中を覗いているような感じが面白く、前々から夫婦で「人の家の本棚を巡りたい」と話すほど興味がある場所な

方言は良くも悪くも「伝わりすぎてしまう」/「くらしてん」ラジオvol.08

こんにちは。週明けゆるゆる更新中のpodcast「くらしてん」ラジオ、暮らしにまつわるテーマの雑談回の「方言」後編です。 函館弁で何にでも使える便利用語「わや」。 標準語でいう「ヤバい」みたいな言葉らしいのですが、広い意味を持つ言葉なだけに「わや」だけで会話が成立することもあるそうです(otto談)。 そうやってニュアンスで通じ合える方言の便利さもありつつ、曖昧であるがゆえの弊害を感じていたottoの話から、後編は展開しています。 方言は良くも悪くも「伝わりすぎてしまう

方言を語っているうちにJK語に想いを馳せた夜/「くらしてん」ラジオvol.07

こんにちは。週明けゆるゆる更新中のpodcast「くらしてん」ラジオ、今回はあとがきではなく、暮らしにまつわるテーマの雑談回の前編です。 テーマは「方言」。 北海道弁の「おささる」って知ってますか? この言葉、標準語で置き換えることができないんですが、簡単に言うと「(自分の意思と無関係に・なぜか)押してしまう」 というニュアンスの言葉なんだそうです。 千葉出身の標準語ネイティブのkatoyomeが知って「方言、アツい…!」と、標準語の価値観も変えてしまったようなワードなので

「くらしてん」ラジオvol.06:第1回目の記事、父の暮らしを振り返る後編

こんにちは。日曜か月曜かに、ゆるりと更新している「くらしてん」ラジオ。最新のエピソード、前回に引き続き18年1月の第1回目に公開したkatoottoの父の暮らしを振り返るの後編をアップしました。 katoyomeが嫁いで衝撃だった義理の家のエピソードも出てきます。 後編で上げた写真は薪割りの写真と浜の流木の写真の2枚。 昔からあまりテレビを見なかったり、お茶の時間を大事にするなど、自然とゆったりとした過ごし方をしているカトウ家。1枚目の写真にある薪割りもその一つ。ボタン一

「くらしてん」ラジオvol.05:第1回目の記事、父の暮らしを振り返る前編

こんにちは。日曜か月曜かゆるりと更新している「くらしてん」ラジオ。最新のエピソードを公開しました。今回は18年1月の第1回目に公開したkatoottoの父の暮らしを振り返る(前編)です。記事の中の印象的な写真とともに、父親の暮らしについて語り合います。 今回、記事からピックアップした写真は、アクティブなテニスの様子と、対照的な骨董品集めの2枚。 多趣味な父の記事には、退職後の悠々自適に趣味を楽しんでいる暮らしが映し出されています。が、これは退職前の仕事に就いていた時代でも

「くらしてん」ラジオvol.04:陸前高田ミウラさん最終回/風景の微細な変化を楽しむ

こんにちは。「くらしてん」ラジオ4回目を公開しました。2月に公開した陸前高田のミウラさんのあとがきインタビュー最終回。インタビューした聞き手のkatoottoが最後に選んだ風景を聞いています。 最後はミウラさんが撮った2枚の海の風景。 ミウラさんが記事のインタビューのときに語っていた 「自然の景色は、毎日みていても、毎日違うし、毎日きれいだなと思う。」 という言葉。そこある”微細な変化”のある風景は、都会で出くわす風景とは違う日常の光景です。聞き手のkatoottoが故郷

「くらしてん」ラジオvol.02:ひたすらロープを掃除する7時間

こんにちは。「くらしてん」ラジオ2回目を公開しました。引き続き、2月に公開した陸前高田のミウラさんの記事を元にインタビューした聞き手のkatoottoが印象に残った風景を聞いていきます。 今回は印象に残った2つ目は、このロープが連なるこの写真。 これは、ロープにある小さな貝などのゴミをひたすら擦り落とす作業を写した1枚(作業は7時間×3日間!)。この黙々とやる作業の中にも、会社員には羨ましい面があるという話題になりました。話を聞いていて、私の日常は本当に平坦だなーとつくづ

podcastはじめました/第1回は陸前高田 ミウラさんの暮らしあとがきラジオ

”その人のくらしをくらしてみる”WEBメディア「くらしてん」。この度、podcastをはじめました。記事の裏側の話や、記事のインタビューを通して私たちが感じたことなどを発信していく予定です。 記念すべき第1回目は、2/17に公開した陸前高田で漁師をしているミウラヒサコさんのあとがきインタビュー。インタビューをした聞き手のkatoottoが、ミウラさんの暮らしの中で印象的に感じた部分を元に、その裏側にある話を聞きました。話が盛り上がり、ロングインタビューになってしまったので、

「くらしてん」活動サポートのお願い

「くらしてん」のnoteを読んでくださり、ありがとうございます。 2018年から始まったこのウェブメディア、主宰する私たち夫婦と数人のメンバーによるささやかな活動ですが、これまで不定期ながらも30名以上の方の暮らしを伝えてきました。 この度、私たちはこの活動を少しでも長く続けていくために、noteを通じて活動のサポートを募ることにしました。ここではサポート頂くにあたって、私たちの活動についての紹介をさせて頂きます。 このnoteを読んで頂いて、もし「サポートしたい!」と思

まちのスケールと、そこにおける私たちのふるまい

これまでも何度か言っているように、僕自身としては、このメディアを地方礼賛のスタンスでやっているわけではない。 であれば、なぜ地方の暮らしを記録するのかと問われるなら、地方の暮らしを扱い、それを記録するということの意味は自分の中にしっかりとあって、その一つには、私たちがどういう器に入れられたときに、どういうふるまいをするのか、つまり、私たちの暮らしを規定している構造を知りたいという欲求があるのだ。 今回記録したのは、真鶴のタカハシさんという20代男性の暮らしだ。 真鶴は神奈