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リスがドングリを隠したまま忘れてしまうように…焼酎を…

先日、げい刺しとけをフルーティー系の日本酒と共に食した時、
「本来はコメ焼酎と相思相愛なのだが……無くて残念……」
とブツブツ嘆いていました。

今回は、天然ブリの柵を買ってきて、1日目はブリしゃぶでいただき、2日目は残りをけにした切身をつまみました。

「いや、今日はブリだから日本酒でいいんだけど、先週のげい刺しには焼酎が良かったなあ、ってnoteに書いたんだよ」
などと口走っていると、同居人が、
「焼酎、あるんじゃないの?」
「いや、ない。ひょっとしたら芋焼酎の残りが少しあるかもしれないけど、げい刺しには米の方が合うんだ」
「あるかもよ。見てみたら」

彼女に促され、余市で買ったモルトウィスキーなど蒸留酒が乱雑に突っ込まれた段ボール箱(酒蔵? 宝箱?)をまさぐると、
「おおおお、まだ手の付いていない焼酎がある!」

あったじゃないか!

しかも、それはコメ焼酎でした。
「これは確か……」
昨年恵那の温泉に行った帰りに、『銀の森』で自分への土産に買ってきた、最近はマイナーになった米焼酎『森のすみか』です。
「ああ、すっかり忘れていた! しまった、先週のげい刺しで開ければよかった!」

ブリ刺しならこれじゃなくても……と思いつつも、せっかくの邂逅、これも神さまが、
「飲め!」
とご託宣されているに違いない、と封を切りました。

わたくし、焼酎は、ストレートとお湯割りはお気に入りの黄瀬戸の湯呑みでいただくことにしております。
一応、某作陶家のものです。
ロックだけはグラスかな。
『森のすみか』は25度と強くないので、ストレートでいただきました。

川辺町は、岐阜県美濃太田から、飛騨川沿い(高山線沿い)に北に上ったところにあります。

黄瀬戸に注いで口にもっていくと、
「おお! たしかに杉樽の香り!」
芳醇です。新しい杉の枡で酒を含むようです。

うーん。これでもう一度げい刺しと再戦を……と(ブリクンには申し訳ないながら)思いましたね。

そして、想い出すのは、

リスは餌がなくなる冬に備えて、秋にあちこち穴を掘り、ドングリを隠しておくのだという(『貯食』と呼ばれる)。
冬に備えるだけでなく、他のリスや鳥に取られないように、あるいは、飽食した今は食べずにお腹がすいた後に食べるため保管しておく、という意味もあるらしい。
何か所にも分けて隠すので、隠し場所を忘れてしまうこともあるようです。こうして忘れられたドングリからクヌギなどの芽が出ることもあるそうです。

アイスバーの当たり棒とリスのドングリ|谷 俊彦 (note.com)

ドングリを(隠したわけではないが)段ボール箱に埋めたまま、忘れてしまったわけです。

鰤《ブリ》との相性も悪くはないが……
(漬けに手を付けた後で、あ、そうそうと撮影;乱れてしまった)

クヌギが芽を出す前に、ドングリを発見して良かった!

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