探査機月面着陸成功のJAXA『60点』自己評価に、この国に生まれて良かったな、と思ったこと、そして『個人商店』の『法人化』案など
小型無人探査機「SLIM(スリム)」の月面着陸に関して宇宙航空研究開発機構(JAXA)が記者会見し、着陸自体は成功したが、太陽電池で発電できない状況だったため、「ぎりぎり合格の60点」と自己評価したそうです。
目標地点から100メートル以内のピンポイント着陸は「確認されれば世界初」ということです。
確認された事実だけを淡々と発表する姿勢に、
『この国に生まれてよかった』
と思いました。
『60点』という自己採点も、正当に感じました。
世界には、『事実』よりも『国の威信(実は政治リーダー個人の威信)』に重きを置く国が少なからずあり、そうした国では『失敗』は許されず、ほとんどの国(を標榜する独裁政権)のプロジェクトは、
『大成功!』
と発表されます。
100点満点どころか、それを超えて、200点、500点付ける勢いのこともあります。
そういう国では失敗は許されません。
国際スポーツの試合でも、敗れたりしたら帰国後に処罰される、という噂の国もありますね。
ある国の登山隊がエベレストに登頂したと主張した際、頂上での写真撮影がなく、その理由が『夜間登頂したため』ということでした。国際的には長らく疑いの目で見られていたそうです(現在はほぼ認定されている)。
おそらくそれは、その国では『事実』よりも『国の威信』に重きが置かれており、国のプロジェクトに失敗は許されないことが周知であるため、ごく自然に生じた『疑問視』だったのでしょう ── 結果として不当だったかもしれませんが。
発表される経済指標のデータなども、時に『疑問視』されているようです。
『法』の取り扱いも、『事実関係』より『国の威信』が優先なのでは、と懸念されます。
国家プロジェクトであろうと企業活動であろうと、『失敗』を認め、その『真因』を探り、再発防止やカイゼンなどの『対策』を講じることがきわめて重要なことは言うまでもありません。
いわゆる『コーポレートガバナンス・コード(企業統治指針)』を遵守する多くの民間企業では、『失敗』が明らかになれば『事実』をベースに対策が図られる。
「この国に生まれて良かったな」
という気持ちが揺らぐのが、政界の『不正』が明らかになり、政治家が、
「知らなかった」
「報告を受けていない」
と語るのを聴く時です。
それを『嘘』と決めつけて怒る人もいますが、私の視点は違います。
「知らなかった」ことがどうやら、『責任回避』になる、と思っているらしいことが大問題、と思うのです。
「知らなかった」こと自体が『悪』と認識すべきではないでしょうか。
思うに、国会議員というのは、派閥幹部にのし上がろうと、国務大臣という公職に就こうと、結局『個人商店』なのでしょうね。『個人』だからこそ、『個人』の責任回避に動くのです。
小学生が先生に問い詰められて、
「僕じゃありません」
と逃げを打つのと同じです。
誤解をおそれずに言えば、『個人商店』にガバナンスを期待してはいけないのかもしれない。
『事実』より『国の威信』を重んじる政治体制の多くは、個人または少人数グループの独裁制ですが、これもある意味、
《巨大な個人商店》
なのかもしれません。
ならば、この『個人商店』を『法人化』することで問題が解決するかもしれません。
国会議員は法人の代表者となり、国庫から法人に入金される中から個人としての報酬をもらう。それ以外は秘書の給与などを含め出費目的ごとに経費として処理される。領収書の要らない文書通信費などは存在しなくなります。
政策秘書の給与を『ワークシェア』と称して数人の秘書で分けていた国会議員がいましたが、それもOKとなります。
例えば、政治法人『岸田文雄』:
代表者の岸田文雄さんは内閣総理大臣という国家公務員も兼職していますから、公職と政治法人との関係は、利益相反・利益誘導などコンプライアンスの観点から厳しくチェックされます。
『パーティー』なども、目的や収支が透明化されるでしょうね。
どうでしょうか:
『個人商店』の『法人化』?
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