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【CPS】ChatGPTを使ってCPSを加速

CPSとは、DXなど業務改革プロジェクトの成功確率を高める手法で、私は、300回以上経験しています。

そんな中、2023年末に、ChatGPTなどの生成AIが登場したので、CPSに適用できないか、早速研究を始めました。

結論は、CPS手法に、品質と生産性を高めることが分かりました。

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chatGPTとは?

 2023年末に使えるようになった、AI(人口知能)ツールで、人間の言葉を理解し、インターネット上で公開されている膨大なテキストデータを元に、人間の質問に回答してくれます。

 AIは機械(コンピューター)なので、質問(Promptと言う)を機械にもわかるよう丁寧に説明する必要があり、質問がまずいと、ウソの答えが返ってくることもあります。

 私は、このnoteの記事を書くときなどによく使い、「最もウケる表題を3つ提案して!」 などお願いしています。

CPS手法の中で、ChatGPTが有効なところ?

 ChatGPTがCPS手法を強化してくれる点が3つ見つかりました。

  1.  問題の原因案を提供し、検討時間を短縮

  2.  解決策のたたき台を提供し、検討時間を短縮

  3.  漏れ抜けチェック:原因の根、解決策に、重要なものが抜けていないか?をチェックし、プロジェクト品質を担保

下の図が、CPSの流れです。

CPSの流れ

このCPSの流れの中で、chatGPTが生産性向上・品質向上で貢献できる部分を検討し、赤枠の部分が分かりました

CPSの流れに、ChatGPTが生産性向上・品質向上で貢献できる部分 (赤枠部分)

ChatGPTを使うとなぜ、CPSの検討時間を短縮できるの?

  • この問題の原因は何ですか? と参加者に聞いて、以下のような理想的な回答がスラスラ出てくることは滅多にありません。 

    • 私的感情などのバイアスがかかっていない

    • 事実に基づいている、具体的な数値が入っている

    • テーマに添っている、テーマを逸脱しない

    • 的を得ている、適語表現できている

    • 中学生でもわかる、後で読んでも思い出せる表現になっている

  • ChatGPTは、上のような理想的な回答をするよう指定(質問・Prompt)すれば、望む回答をしてくれます

  • 参加メンバーに、検討内容に詳しいExpertが集められない時がある。 そんな時英知を補完してくれる

  • 原因や、解決策を考えるとき、アイデアが枯渇することがあるが、ある程度網羅性のあるたたき台をChatGPTが提供してくれるので、助走的に助かる

品質: Session中の質問にChatGPTで補完・確認できる

  • 原因分析

    • 「この問題の原因はなんですか? なぜ起こるのですか?」

    • 「ほかに原因はありませんか?」

    • 「以上で、原因は全て網羅できましたか? 漏れはありませんか?」 次に行っていいですね?

  • 解決案検討

    • 「この根っこは、どうすれば解決しますか?」

    • 「もっと解決策はありませんか?」

    • 「これ以上の効果的な解決策はありませんね?」 次にいきますよ

  • 参加メンバーからアイデアが枯渇した時、ChatGPTは圧倒的に早く、参加者が気づかなかった項目を出してくれる

コンサルタントとしての準備に自信がつく

  • CPSのセッションリーダーを第三者のコンサルタントとして行う場合は、chatGPTを使って、問題、原因、解決案などを提供させて、イメージトレーニングができるので、本番(お客様とのセッション)に強くなれる

ChatGPTを使うにあたっての考慮点

一般的な生成AI(chatGPT)で起こるリスク

  • 機密情報漏洩リスク : そもそも業務改革プロジェクトなので、取り扱う情報は機密情報だらけ

  • ハルシネーション: 不明なこともそれらしく返答してしまうこと。 chatGPTの解答がウソの場合がある

CPSだから起こるリスク

  • 部門間で葛藤する時間の価値: 

    • CPSの目的は、部門や立場の異なる、Expertが集まって、葛藤しながら解決策を出すプロセスに価値があります

    • この葛藤や検討時間により、部門間の壁をなくしたり、チーム精神を醸成できます

    • chatGPTがどんどんたたき台を出すことが、この「葛藤する時間、一緒に解決策を検討し価値観が共有される時間」が減ることがリスク

  • 検討が浅くなるリスク

    • chatGPTがどんどんたたき台を出すことが、参加者が考え、悩む時間を減らし、結果的に、自社固有の特定の問題や、自社に寄り添った特定の解決策などが、出にくくなる

    • 結果として、解決策や活動計画を実行しても、効果が出ないリスクがある

まとめ

 私は、CPSのセッションリーダー養成セミナーで、22期講師を務めていますが、22期から、生成AI (chatGPT)を加味した内容に改善しています。

chatGPTはCPSの品質と、生産性を向上に貢献できる3つの分野

  •  問題の原因案を提供し、検討時間を短縮

  •  解決策のたたき台を提供し、検討時間を短縮

  •  漏れ抜けチェック:原因の根、解決策に、重要なものが抜けていないか?をチェックし、プロジェクト品質を担保

chatGPTを提供する場合の考慮点

  •  機密漏洩防止

  •  ハルシネーション

  •  部門間の葛藤や、一緒に解決策を練るなどMy Project意識を尊重する


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