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沈む景色

ある夏休み

私はその頃小学四年生

いつものように海で泳いでいた

飛び込むことが好きな私は

まだ泳げない


浮き輪をやめ

腕輪をしながら泳いでいた


そんなある時


私はある先輩と泳いでいた


そう、その先輩はブランコ事件

そして、ゲームボーイをくれた先輩である


その先輩は3つ上

泳ぎもうまく潜水も1分以上できる

泳げない私からすると天才みたいな存在


あんな風になりたいなんて思いながら


真似をする


できるわけもないのだが・・・


そんなこんなしてると


先輩から海に突き落とされた


その時、休憩中で腕輪をしていなかった


落とされた私は必死に水面へ上がろうとする


「・・・くっ!とおい・・・」

と、息が切れかけた時

どうにか水面に出ることができた


近くの階段まで必死に泳ぎ

どうにかなった


ここであることに気づく

「泳げた」

ということに!


そして何よりそれを見ていた先輩


そこで先輩はある提案を持ち掛ける

「あそこから岸まで泳いでみないか?」

と私に言ってきた

さっきやっとの思いで泳いで…(もがいて)

戻ってきたのに普通は首を縦には振らないだろう


だがしかし、このあほな主人公は違っていた

まさかのオッケーしたのだ


喉元過ぎれば熱さ忘れるとは本当にこのこと


さっきまでのことを嘘のように忘れ


先輩に後ろから抱かれながら


陸を後にした


どんどん離れて

さあここからと


先輩は言う


私は水中眼鏡もしてるし

行けるだろうと

調子に乗っている


そして、先輩の手から離れ

私は泳ぎだした



しゅなヲ「海の中ってすごいなぁ・・」

そして数秒後にあることに気づく


「あれ?思ったより進まない…」

そして数秒


「こ、これ・・・沈んでる・・・」


「あれ?・・・」


「階段までが遠い・・・?」

「あれ?・・・おかしいな・・・」


「・・・やばい・・・息そろそろもたない・・・」


「・・・私・・・死んじゃうのかな・・・」


「目があか・・な・・・」


背中を何かに捕まれた!


しかし、動く力も残っていない


するとわずかに見える景色が

急に早送りしたように動き出した


少しして私は

先輩が掴んであげてくれたことを認識した


あの時、ヒレを先輩がしていなかったら


と思うと

朝も眠れない・・・!

好きに使いますw